素直とは?
素直を美徳として薦められて、すぐさまうなずく人はもちろんいますね。
一方で、首を横に振ったり、傾げたりする人もいますね。
この差はいったいどこから来るのでしょう。
そこで国語辞典で引いてみます。
(1)性格や態度にひねくれたところがなく、あえて人に逆らったりしないさま。
(2)技芸などに癖がないさま。
(3)物の形がまっすぐであるさま。
(4)飾り気がなくありのままであるさま。
この、「あえて人に逆らったりしない」にひっかる人は、首を横に振ったり傾げたりする気になるのでしょうね。
そういう人はたいてい、まともに聞いたり信頼したら馬鹿を見る、そういう体験を自らしているか、目撃している、または、聞かされていますね。
そういう人はさらに、「ありのまま」に不安を覚えるしょう。
そこで、英和辞典を引いてみます。
1 〈従順〉
素直な obedient; tame; docile; unprotesting; 《fml》 submissive; 《fml》 tractable; 〈温和な〉 gentle; mild; meek
素直に obediently; without protesting; gently; meekly
素直に意見をきく accept sb's advice at once [without argument]
素直に白状する confess 《to sth》 frankly [with (a) good grace].
2 〈癖のないさま〉
素直な髪の毛 hair that is easy to handle
素直な文字 handwriting with no unnecessary peculiarities.
従順とは、人に逆らわず、おとなしいことやさまをいいます。
従順には「飼い馴らされる」「御しやすい」という意味合いも強いです。
素直になれといわれても反発したくなるのはわかります。
ここで、見落としていけないのが、じつは「あえて」なのです。
(1)(しなくてもよいことを)強いてするさま。わざわざ。無理に。
(2)(下に打ち消しの語を伴って)〔漢文訓読に由来する語法〕
(ア)とりたてて。特に。別に。
(イ)まったく。少しも。
あえてさからわないとは、しなくてもよいことを、反対する理由があれば、時と場合によっては、無理に従わなくて良いということでしょうね。
自分の心に素直になったとき従えない、従いたくない相手には、無理に従わないことでしょうか。
じゃ、切り口を変えましょう。
「そんなこと、あなたに言われたくない」
そう感じる相手に、素直になれるでしょうか。
そして、そんな風に思えてしまうのは、どういう相手なのでしょうか。
うさんくさい、話ができすぎ、ばかにしてる、下心ありそう…
でも、そういう人はどうしてあなたに寄ってくるのでしょうね。
「飼い馴らしやすい」「御しやすい」と、見透かされているのでしょうか。
おどおどしている、虚勢を張っている、そういう態度は足元を見られるのでしょう。
おどおどもしない、虚勢も張らない、たんたんとした生き方をして、自分の心に素直であるならば、どうでしょうか。
一番問題なのは、自分の心の持ち方ってことでしょうね。
でも、誰もが強い心を持っていられるわけじゃないでしょうね。
心のよりどころを、確かな何かに求める…
ここに神や仏の出番がありましょう。
まことの神、まことの仏は、毅然としてたたずみ、愛といつくしみ、憂いと癒しの心を持って、そっと見守ってくださるお方でしょう。
あなたの気づきと振り返りを、気長に待っておられるお方でしょう。
このまことの神、まことの仏によりどころを求める生き方をしていきたいですね。
まだまだ、素直は底が深いです。
わたしはどこまで、素直な心で貫けているか、時折情けなく首をかしげています。
折に触れて、考えてみたい課題ですね。
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コメント
いつも素直な心を持ちたいもんです。
投稿: コテツ | 2008年5月 1日 (木) 18時05分
そうですねえ。
ときどき、神様にぼやきや愚痴を言っちゃうわたしですが、すぐ、素直に御免なさいをいってます。
え?
ちょっと、違いますか?
素直って難しいけど、常に心がけていたいですね。
投稿: cova | 2008年5月 1日 (木) 18時09分
素直な心、い~言葉デス。あれ、コバさんとは、久しぶりかな(笑)
投稿: Q | 2008年5月 1日 (木) 20時11分
素直な心、い~言葉デス。あれ、コバさんとは、久しぶりかな(笑)
投稿: Q | 2008年5月 1日 (木) 20時13分
スイマセン。重ねて、でちゃいました。やつらの仕業だニャロメ
投稿: Q | 2008年5月 1日 (木) 20時29分
Qさん、いらっしゃい。コテツさんのとこで、お会いしましたね。
ときどき、すぐ反応しないでいらいらしちゃう時って、ありますよね。
投稿: cova | 2008年5月 1日 (木) 20時36分
kyouha moziga nyuuryoku dekinainodesu
mikotoba kirisuto no tiwo sosogarerunowo
misetekudasai
投稿: hiroko | 2008年5月 8日 (木) 10時59分
御言葉は、主の「智」にして、私たちにも引き継がれている主の「血」でも、あることでしょう。
もちろんここで言う「血」とは、「命」を表す象徴的な意味です。
投稿: cova | 2008年5月11日 (日) 07時52分