橘
橘は、日本に古くから野生していた日本固有の柑橘(かんきつ)です。
実より花や常緑の葉が注目されました。
田舎育ちなんで、 小学校のときに木や花の名前を 色々覚えさせられたのですが、 結構忘れてしまっています。
あの時、真面目に覚えていたらなーと、今になって思います。
いろいろ覚えると、楽しいでしょうね。
橘で思い出すのは、やっぱりひな壇です。
桜と橘の木が左右にありました。
通常ではあまり馴染みがないですよね。
松などと同様、常緑イコール「永遠」ということで喜ばれました。
日本は四季がありますよね。
春に芽生え、夏に茂るが、秋には紅葉し、冬には枯れてしまうから、 「常緑」を特に目出度がるのかな。
松もそうだし。
日本人は四季の移ろいをめでながらも、やっぱり永遠の命には憧れるのかなあ。
常夏、常春の国ではどうなんだろ?
どうなんでしょ。
橘の学名はCitrus tachibana、一般的にはミカン科の常緑小高木を意味しました。
樹高は2-4m、枝は緑色で密に生え、若い幹には棘があり、果実は直径3cmほどです。
キシュウミカンやウンシュウミカンに似た外見をしているけれども、酸味が強く生食用には向かないので、ママレードなどの加工品にされることがあります。
柑橘類全般を指して橘と呼ぶこともあるようですです。
濃緑色で光沢のある楕円形の葉を持ち、初夏に香の高い白色の五弁花が咲き、この花の美称がハナタチバナなのです。
果実は冬に黄熟するけど、酸味が強く食用には向かないので、かじってのどの乾きを潤していたという話もあるらしいですね。
現在では野生のニホンタチバナはほとんど見かけなくなり、一部では絶滅の危機にあるそうです。
だから、実際に生息してます橘を見た人は意外と少数ではないのかです。
はっさくや、ザボンのような感じだと思ってたけど、違うんですね。
柑橘って言っても、いろいろありますからねえ。
橘って、確かにあまり植えられていませんよね。
食用ではないから、お目にかかることが少ないんですね。
言葉に、なじみがあるのに・・・・
由緒正しいというイメージはありますね。
本州静岡・愛知・和歌山・山口諸県・四国・九州・琉球の海岸に近い山地にまれにはえるニホンタチバナは、常緑小高木です。
高さ2~4mで、花は初夏に咲き、果実は径2,5㎝ですです。
楕円形の葉は互生し、固く、楕円形で長さ3-6cm、濃い緑色で光沢があります。
初夏に香の高い白色の五弁花が咲き、この花の美称がハナタチバナなのです。
垂仁天皇が多遅摩毛理(たじまもり)を常世の国に遣わして「時じくの香の木の実」(ときじくのかくのこのみ)を持ち帰らせたという話が、古事記や日本書記にのっています。
なお、古事記の多遅麻毛理は、日本書紀では田道間守となっています。
「時じくの香の木の実」というのは、不老不死の力を持った霊薬とされます。
古事記の本文では「是今橘也」(これ今の橘なり)としているが、実際にそれが橘そのものであるかどうかは明らかではないです。
多遅摩毛理が探した「時じくのかくの木の実」とは、今でいう橘で、私たちが冬に食するミカンの先祖に近いようです。
ビタミンの豊富な柑橘類は、そのころから薬効が認められていたのかです。
図鑑には、学名にもなるくらいなので、日本固有とか日本原産の柑橘類とかあります。
けれど日本が島国である以上、やはり少なくても元となる種は大陸から伝来したと考えた方が自然と思えるです。
ちなみに月橘(げっきつ) はミカン科Rutaceae で、学名はMurraya paniculata Jack. var.paniculataです。
薬草としては、葉または樹皮を乾燥させ煎じて胃腸カタル・腹痛・下痢などに服用しました。
剪定によく耐え、病害虫に対する抵抗力も強い植物です。
こういう薬になるところはなんとなく、オリーブっぽいですねえ。
私も、橘ってオリーブにどことなく似ている、っ思っていましたよ。
あ、そうですか。
そう言ってもらえると、うれしいです。
インド、ビルマ、マレーシア、オーストラリア、ニューカレドニア、メラネシア、南中国、台湾から琉球各島の奄美大島、徳之島まで分布しています。
原産は台湾の常緑熱帯小高木、小喬木あるいは灌木です。
樹幹の材質は極めて硬く、葉は透して視ると油点がある奇數の羽のような複葉が交互に生えるそうで、果実は成熟すると紅色になるです。
白色の花が葉の脇から散房花序(さんぼうかじょ)に咲き、夏、月の夜に柑橘の香りを強く発することからゲッキツ(月橘)とよばれるです。
また芳香は遠方まで香ることから、中国では七里香とも、十里香とも呼ばれると言います。
ぁ、そうそう…、散房花序って、いきなり言われてもぴんとこないかも。
繖房花序とも書き、花柄の長さが下部のものは長く、上方になるのに従って次第に短くなり、それぞれの花はほとんど一平面に並んで咲くものを言います。
ちなみに総穂花序の一つで、花序とは、花が茎または枝につく並び方です。
あるいは花の集まり自体や、花をつけた茎または枝のことを指したりします。
花序軸とは、花序の主軸で、花軸とも言い、つまり総穂花序とは,1本の軸つまり花序軸(かじょじく)から側方に出た幾つかの花が並んだものを言います。
月橘は沖縄ではギンギチ,ギギチ,ギキチャーなどと呼ばれ、呪力があると信じられ、祭事によく使われるそうです。
沖縄各島の低地、特に石灰岩地帯に多く野生し,民家の生垣、庭園樹として利用されています。
また、カラタチバナの別称でもあります。
襲(カサネ)の色目にも、用いられ、表は朽葉(クチバ)で裏は黄、また、表は白で裏は青の組み合わせなところは、どことなくオリーブや裏白を連想しちゃうです。
橘諸兄を祖とする橘氏が奈良時代に生まれています。
橘の常緑にあやかって姓にしたと考えられるです。
橘高(きったか)さんという名前の、友人がいます。
元をただせば、由緒正しいお家柄なのかな。
気になりますね。
京都御所紫宸殿の「右近の橘、左近の桜」で有名です。
ただし、この橘は、紀州蜜柑に近いものとする説もあるらしいです。
また橘は家紋として使用され、また近代では勲章に使用されています。
文化勲章は元々桜であったが昭和天皇が「文化は永遠である」と言い、咲いて散る桜ではなく、常緑の橘を勲章にしたと言います。
常緑を永遠の象徴と見る感性は、常緑を「永遠の神の嬰児(みどりご)」とされるイエスの象徴とするキリスト教文化と似ているのはおもしろいです。
最後の一文が効いてますね。
この共通点は確かに面白い!
面白かったですか。
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