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聖徳太子を取り巻く鳥

2001年と、ずいぶんだけど、聖徳太子関連の文物を集めた展示をみました。
 
 たしかに、前ですね。

ええ、でも面白かったので、そのうち話題にしたかったのですけどね。。。
 
 どんなことに、興味引かれたの。

さすが、聖徳太子ですねえ…。
いやはや…。
またぞろ、仏画・仏像に奥深さを見た気がしたのです。
仏陀が四人の僧に囲まれるばかりか、その上に生命の樹の形を意識したとしか言いようの無い並び方で僧侶たちが描かれたものがありました。
中には、仏陀の、四人どころか六人に囲まれたものもありました。
四人ならメルカバー、六人と言えば六芒星としか言いようがないです。
六芒星とすれば、下向きの女性原理と上向きの男性原理の“和”であり、その中に立ち得るのは陰陽太極を連想させられる御父の御子であるかも。

 なぜ、御父に陰陽太極を連想させられたの。

御父は、単数の神を表すエルじゃなく、複数の神々を表すエロヒムと呼ばれるからです。

 エロヒムとエロス、なんとなく、音が似てる。

陽の御父と陰の御母で、エロスとか。
なんとなく、思っちゃったのです。

でも、仏像でふっと思ったことがあるのです。
襞とか飾りに関してです。

仏教衣装で、肩から下げるタイプのものがあるです。

 それだけなら、古代ギリシャ・ローマだってって。
 
わざわざ、留め金を使って下げているのですよね。
その位置は、ほぼ心臓の前です。
そこから腰にかけて、襞が広がっているのです。
十二支でいうと寅にあたる、旧暦なら一月に対応する、方向に見えます。

その目で見ると、半伽思惟像は右手を頬まで上げ、左手は左膝に乗せた右足の足首を押さえているから右手から左手にかけて、右回りの流れが感じ取れそうなのです。
この右向きの流れは、十二支、暦、五行循環に共通しているのです。

聖徳太子展で、いろいろ陰陽道を連想するものを見たけど、ほかに目に付いたものがあるのです。
鳥なのです。
正確には、鳥を模した造詣なのです。
仏像がかぶっている冠の多くが鳥の形を模して、作られているのです。

さらに、ちょっと思いがけないものを見ました。
四天王なのです。
それぞれのシンボルを持って、ただ立っているだけでこれといったポーズをとっていないのです。
かといって冠も特に鳥に似た形も、していないように感じられました。
なにげなく、衣、それも袖の裾をさりげなく眺めてあっけにとられたのです。
四天王の体全体が、鳥の形をあらわしていたのです!

 ああ、鞍作鳥、鳥仏師といわれてましたよね。
 懐かしい、日本史を思い出しました。

 そういえば、正倉院御物の装飾も、やたらと鳥が目立つという声を聞いたことがある。

 神社に鳥居、神輿に鳳凰、奉納舞にも鳥の飾りが目立つような…。

日本にもある、古代エジプトの太陽の船に似た絵にも鳥が乗ってますよね。

鳥に注目すると、面白いです。

 鳥仏師と呼ばれた鞍作鳥(くらづくりのとり)って、たしかこの時代の人…ですねえ。
 
ええ、なるほど、“鳥”仏師と言われるわけだと、妙に納得しました。

あ、それから、聖徳太子ご幼少の像も、たくさん出ていたのです。
ちょっと面白いものが、ありました。
中には、着せ替え人形になったのもあったのです。
写真だけだったけれども、その着せ替え人形に衣を着せた後、頭から上着を被せてあるのです。
これは後ろや横から眺めると、兎の形になるのです。
この兎は、もちろん、月の兎かも。

 聖徳太子は、ご幼少のころの像が多いですね。

不思議でしょ。

 そうそう、聖徳太子って、確かにご幼少のころを表す像が多いですね。

 広隆寺見に行った時も聖徳太子の幼少の絵がたくさんありました。

幼時像って言えば、釈尊の「天上天下唯我独尊」の像も、幼児像ですよね。

 話し変わるけど、「日の出処の天子」読んでて<厩戸の王子>って知りました。
 厩戸で生まれてるんですね、聖徳太子。

 厩戸、つまり馬が飼われているとこって言えば、イエスもそう。

イエスは母子像という形で、幼児像が多いです。

日本には、泣き相撲や、稚児舞のような、童子祭祀は多いです。

仏やイエスの童子像や、童子祭祀とのなんらかのかかわりは、疑って良いかも。

 聖徳太子は、面白話がいっぱいね。

ね、面白いでしょ。

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