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二大政党は、正当性があるか?

チェンジを訴える大統領が、アメリカに誕生しますね。

 二大政党で一体どこまでチェンジができるのか、お手並み拝見と言うところですね。

そもそも、政権交代可能な二大政党とは、政策的な差が本質的にあまりないから、政権交代が何度でも可能と言うことでもあるでしょうね。

 日本でも、保守と革新で交代はありますけどね。

日本で今まであった、保守と革新で交代は地方政治くらいのものでしょ。

 それは、地方政治だから手法の差くらいしか出せないからですよね。

 保守から革新、革新から保守の交代は、国政では何を意味するでしょうかね。

国政の段階では、国のあり方自体の方向転換になるでしょうね。

 つまり、政治のあり方を基本から転換していくと言うことですね。

変換へのハードルが高い代わりに、一度転換したら簡単に後戻りするのは勇気がいりますよね。

 それに対して、頻繁な政権交代が可能と言うことは、手法の差しか違いがないということでしょ。

変換のハードルが低いということは、本質にほとんど差がないということです。
やり方を改めるだけだから、安心してくれと言うわけです。

 平たく言えば、政権たらい回しですね。

たらい回しの曲芸は、たらいを回しながら受け渡していくもので、回すたらいが変わっても、たらいを回す足の方は変わらず同じでしたよね。

それで、順送りする意味として使われるようになったのですね。

 基本が変わらない二大政党だから、頻繁な政権交代が可能です。

それは、選択肢が乏しいということでしょうね。

選択肢が乏しいということは、変化に適応する能力に、乏しいと言うことです。

 どんなに変化を訴えても、基本が対抗する政党と変わらないことを前提とする以上、変化の幅にも制約があると。

小さな変動に対応できても、大きな変動に対応できないと言うことですね。

逆に変化しようとして、手法は極端から極端に振れ、微調整が利かなかったりしますね。
現実的対応のために妥協点を探るより、有権者に違いを見せる方を優先させるからです。

だから、二大政党を前提とした小選挙区の故郷であるイギリスでも、選挙制度の見直し論議が起きているです。

そもそも、“小選挙区”は“相対的多数性”、すなわち比較的多数を取った候補に当選させるものです。

 有権者の過半数である必要はないってことですねぇ。

イギリスの例で言うと、当選者の半数近くが、50%以下の得票率だそうです。

 日本でも、似たようなものでしょうね。

ええ、おそらくね。
それと、イギリスでいえば、競争のある選挙区は150程度で、大半がセーフティシートになっていて、有権者がしらけ投票率低下の要因といいます。

 それでは、有権者の意見がひずむ…。

そこで、投票率を反映させるために、さまざまな選挙制度の試行が地域選挙を舞台に行われていると言います。

 イギリスの議論の成り行きを、見守りたいですね。

ただ、二大政党では硬直化が起こり、袋小路に陥りやすいと言う欠点があるでしょ。
 
 第三の選択肢が出にくいからなのです。

アメリカでも第三党構想は挫折し続けているし、イギリスでも少数党に転落した自由党は挽回に苦戦していますね。

アメリカの選んだチェンジは、目先と小手先の変化に過ぎないのか、大きな方向転換を起こすのか、その行方を注目したいですね。

 あまり知られてませんが、イギリスにも民主党ってあるのですよ。

確かに、知られてませんね。

 ええ、民主党って、結構得票しているのにね。
 選挙制度の壁に阻まれて、議席をとれないんですよね。

制度がそこまで、民意をゆがめて良いのでしょうかね。

 日本では、小選挙区制のために自民党から二世、三世以外の新人がでられなくなっているし・・・・・ 。

まさに、セーフティシート確保優先以外の何者でもないですね。

 オウムのように二大政党制と叫び続けるメディア、政治家は、ちゃんと考えているのか疑問ですねえ・・・・。

二大政党制を叫ぶメディアと政治家の願いはずばり、共産党封じでしょ。

 日本では有権者の間に、まだまだ共産党に対する心理的抵抗は大きいですけどね。

それなのに、共産党を封じたいばかりに無理やり二大政党に政治状況を捻じ曲げ、政治に対する批判を政権交代に摩り替えようとしているのです。

 多彩な声を反映する多党化を妨げ、国民の間に政治に自分の声が届かないと言う不毛を生んでいる元凶ですね。

国民の声を届ける道の多様化こそ、結果として共産党の比率を下げる効果が高いと思われます。

 オバマ氏のチェンジは日本がチェンジせざるを得ない状況になるということだと考えています。
 日本人にとっては、大統領の肌の色などさして重要ではなく、民主党の大統領が誕生するという現実に思いを巡らせなければならないのではないかと思います。

アメリカの矛盾のしわ寄せが、来る可能性が大きいでしょうね。

 オバマ当選は、嬉しい側面も正直ありますがね。

確かに、白人の血が入ってると言っても、アメリカ初の黒人大統領ですもの。

 こんな話をオバマ当選を喜んでメールして来た在米の友人にしたら、「温度差があるのかな。こっちは凄い騒ぎで、とにかくオバマが勝ったことで持ちきりだ。」と返事が来ました。
 
それだけ、アメリカの現状は深刻と言うことでしょうけどね。

日本は、相当な覚悟を強いられると見る方が良いかも。

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