鯨を捕るとは、どういうこと。生態系を考える その1
今回も、反捕鯨について考えてみたいです。
今、特に騒がれていませんけど。
でも、またいつ話題になるかわかりませんよ。
捕鯨に関して、世界は「捕鯨国と非捕鯨国」ではなくて、「捕鯨国と反捕鯨国」が現実ですから。
本格的な捕鯨は、欧州のほうが先輩らしいです。
ノルウェー、フランス、スペインが9世紀に、捕鯨開始していますね。
日本で手銛による捕鯨が始まるのは、欧州に300年も送れた12世紀です。
もっとも、日本やノルウエーの捕鯨は先史時代にまでさかのぼれます。
ノルウェーでは、紀元前3000年以降と見られるイルカまたは鯨を描いた洞窟壁画が発見されていますね。
このうち鯨は、いずれも小型のハクジラ類であるとみられますよ。
周期的にフィヨルド内へと回遊していた個体を捕獲していたと、考えられていますね。
日本は、縄文時代までさかのぼります。
能登半島の富山湾に面した地域、北海道などにおいて、イルカなどの小型のハクジラ類の骨が大量に出土していますね。
いまでは、捕鯨の話を聞かない国であるフランスやスペインもかつては獲っていたわけでしょ。
現在これらの国の食文化で聞かないのは、たぶん燃やす材料としての脂のために獲っていたからかも。
効率よい代用品が手に入ったから、捕鯨をやめた。
石油が見つかったので、油を採るには効率の悪い捕鯨から手を引いたと見られても仕方がないですね。
タイミングが合いすぎですもの。
かわいそうだからじゃないって、可能性がありますね。
「哺乳類である鯨を殺す行為を残虐」とする反捕鯨団体の訴えは、いったいなにでしょう。
かしこいとか、かわいいとか、形容してるけど中国や韓国の食文化など、かしこくってかわいいはずの犬を食べていますね。
なんで、これには捕鯨ほど厳しく言わないのでしょう。
反捕鯨には、暴力沙汰も辞さない過激派が出るのにね。
自国のことには目をつぶって、他国だけ悪者に仕立てるのね。
都合がよろしいですね。
自分の身を振り返って、自分自身を磨いていただきたい。
こっちはこっちでするから・・・。
さらに、同じ捕鯨国でも妨害の執拗さは日本など非欧州の国に対するほうがひどいとも聞くです。
しかも、同じ哺乳類の牛、豚、羊なら平気で殺していますね。
血の滴るビフテキを食べた口で説く動物愛護に、こういうです。
「血の滴るビフテキを食べているからこそ、いう。」
だったら、日本だって鯨を食べているからこそ鯨の保護を説くのです。
さらに、生態系に与える影響も考えてみたいです。
10世紀以上の間、つまり1000年を超える期間、人間は鯨を獲ってきました。
小型の鯨を細々獲っていた時代を含めると、もっと長いです。
これが、何を意味するかですよね。
人間が、海の生態系に参加してきたということです。
オキアミや小魚の大量消費者である鯨が、人間によって間引きされてきたということですね。
これは、人間が海の生態系の文字通り頂点に立っていたことを意味しますよね。
いまも人は漁業をしているけど、捕鯨をやめるというのは、人は生態系の頂点から鯨のライバルに後退したことになります。
頂点を失った生態系は、どうなるかです。
日本では、日本狼が絶滅していますね。
人間は、そのつけを鹿やイノシシの食害に悩やむことで払っていますね。
大人の鯨には、子鯨と違って天敵がほとんどいないでしょう。
その数少ない天敵が、人だった。
しかも、絶滅の危機が叫ばれるほどの乱獲の後、確実に数は増えているはずです。
極端に減ったので、捕鯨は大幅に制限されたからです。
鯨の減った事態に対応していた生態系は一転、鯨過剰になっている心配もありますよね。
鯨を適正な数に制御しないと、海の生態系が破壊されないと誰が保障するのでしょう。
鯨がかわいそう、だけではすまない現実です。
アジア人=野蛮。
文明国の食文化は正しくて、野蛮国の食文化は野蛮で下品。
本来食べるものじゃないものを食べてる。
ほら、鯨だって、犬だって。
牛はもともと食べ物だからいい。
そういう根本の考え方があるから、こうなるのだろうね。
「人を裁くな。おのれが裁かれないためである。」
聖書には、こうあるのにね。
反捕鯨を感情的に叫ぶのは、簡単ですよね。
現実を見てから言って欲しいです。
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