十字きりと、教会
クリスチャンといえば、十字架、そして、十字切りを連想なさる方は多いでしょうね。
礼拝の十字を切るのは、プロテスタントでは一般的ではないけれど、カソリックでは宗派を問わず行われるようです。
カソリック信者は、聖堂に入るとき、また、お祈りするときによく、十字架のしるしをします。
十字架のしるしとしておこなうのは、十字を切ることです。
十字のしるしは、典礼では三位一体の名が唱えられるとき、秘跡や祝福を授けたり受けたりするときにするのです。
また、司祭が祝福を与えるときにも、個人や会衆に向けて十字を切るのです。
十字は右手でこのように切られ、祈りのことばを、口頭で、また心の中で唱えるのです。
額 → 胸 → 左肩 → 右肩 → 手を合わせる。
父と 子と 聖霊の み名によって。 アーメン。
これは、「アーメン」とともに、いちばん簡単な信仰告白だと言われています。
初代教会の時代から、キリスト信者たちは、十字架にかけられ、死んで、葬られ、復活されたイエスを救い主として信じています。
「信じています」ということを表すために、十字架のしるしをしていたです。
しかし、迫害時代には、人目につかないよう、額や口、胸などに、そっと小さな十字架のしるしをしていたです。
日本の隠れキリシタンも、観音様にマリアを重ねるいわゆる“マリア観音”など、あの手この手で信仰を守り通したのはご存知のとおりです。
そして、信者同士、互いに信仰を確かめ合い、励まし合っていたのです。
キリスト教が公認されるにしたがって、今日信者たちによる教会での祈りなどに見られるようにように、大きく堂々と十字架のしるしを公にすることができるようになったのです。
今でも信仰深い家庭では、よい事とされている慣習として、床についた子どもたちの額に、親が十字架のしるしをし、子どもたちは眠りにつく、ということがあるそうです。
そのほかの違いについても、触れないといけないでしょうね。
プロテスタントが牧師で礼拝、カソリックが神父でミサなのは知っているでしょ。
どちらもやってることの内容は、祈りや讃美歌、聖書朗読、説教などで似たようなものです。
しかし、プロテスタントでは教会ごとにやり方は様々なのにたいし、カソリックのミサではその順序がしっかり決められています。
説教中心のプロテスタント、儀式中心のカソリックということですね。
プロテスタント系教会が、いかに説教中心かという例をあげて見ます。
ある教会では、賛美歌を歌っていないそうです。
現代的な歌を、ボーカル数人がギター、ベース、ドラムの伴奏で歌っていると聞いて驚いたです。
えらい賑やかな教会ですね。
世の中、色んな教会があるものですね。
なお、カソリックはカトリックといわれることもあります。
ここでは、カソリックのほうをとったです。
ロシア正教だと、十字を切る時右肩が先になるけれど。
どうして違うのでしょうか?
正教会と西方のローマ=カトリック教会は、様々な要因により徐々に亀裂が入っていき、約千年前に分かれてしまったです。
その結果、十字の切る順も左右が変わってしまったのかもしれないです。
「正教会」は、「正しく神を讃栄する教会」という意味です。
正教会は聖使徒の時代から「足すこともなく、引くこともなく」を旨として、その正統を守り続けてきたと主張しています。
正教会では、女性は頭をスカーフのようなもの等で覆う習慣がある教会もあり、これはイスラムに似ています。
イスラムは古くからのヘブル人の風習を多く残していることは、東方に広まったキリスト教諸宗派と共通している、つまり、主に東方に広まった正教会の方がよりキリスト教の原型に近いといえるです。
十字の切り方についても、正教会の方が古い可能性はあります。
ちなみに、正教会は国ごとに独立した組織を具えるのが基本です。
例えばロシアには「ロシア正教会」、セルビアには「セルビア正教会」、ルーマニアには「ルーマニア正教会」、日本には 「日本ハリストス正教会」があります。
これらは国ごとの正教会の組織名であって、宗派の名前では無いです。
つまり、日本の正教徒が、ロシア正教の教会で正教徒として祈っても問題ないわけです。
普段はキリスト教になじみのない私ですが。
会社の社長があろうことか、クリスチャンです。
以前仕事も含めてですが、教会建築の見学に五島列島まで行っちゃいました。
そこは「沈黙」で有名な、隠れキリシタンの島です。
社長のご先祖様が隠れだったかどうかは定かではありませんが…。
五島列島の教会、見た感想はどうですか。
教会様式という特殊な建築物を数多く見ましたが、とても素敵でした。
日本なら、神社仏閣等ということになるのでしょうね。
建物の中に入るとはっきりとした意味は、わからないのですけど。
なにかを浴びた、受け止めたような不思議と神聖な気持ちになります。
で、社長は良い方でしょうか。
社長は、ローマ・カトリック教会派の信者さんでした。
福音自由教会というのも、その派の流れですよね。
ところで、「アーメン」は、「確かに」でしたよね。
アーメンとは、ヘブル語で「アレフ」「メム」「ヌン」אמןと書かれ「真実である」「本当に」「まことにそうです」「堅く立っている」「然り」という意味、原意は「安定」です。
ということは、「確かに」の意味は確かにあるといえるです。
意味深いですね・・・。
「誓います」じゃないのが・・・。
その一言の選択がまさに当たっているなーと思いました。
「信じます」よりスゴイ言葉だなと思います。
本当を言っている。
神様の「全ての肯定」を表しているのではないか、そう思えます。
古代ユダヤ教会では、ラビが聖書の一句を読み、続けて会衆が復唱することで、聖書を丸暗記する教育を施したそうです。
特にモーセ五書は、暗記すべきものだったようで、いまでもモーセ五書だけを聖書と認め暗誦する人々もいるようですね。
けれど、次第に復唱がめんどうになり、会衆は「アメン!」(そのとおり!)とだけ言うようになったそうです。
誰です?
あ~めんどう!そのとおり!そのとおり!なんて茶々入れるのは。
なーんだ!省略かっ!
でも、東方に広まったキリスト教が原型に近いのは面白いですね!
でも、礼拝用語では省略でも、聖書ではそれなりに意味のある使われ方をしてる言葉でもあるのですよ。
それに、旧約・新約・コーラン、いずれも書いたのはセムの血統です。
ヤフェトの血統が多数の西洋より、セムの血統の多い東洋が、原型をより伝えやすいのは自然ともいえるです。
これがユダヤ教から派生したキリスト教にそのまま受け継がれ、神父が祈りの言葉を言った後会衆が「アーメン」と言うようになったのですと。
キリスト教において、一般に祈りや賛美歌の終わりに置く言葉として使われているけど、日本など多くの正教会では「アミン」と言われるです。
ここでも、東方にひろまったキリスト教が原型に近いことが現れています。
英語圏に於ける発音は、「エーメン」もしくは「エィメン」に近いからです。
十字を切るという動作一つにしても、ほんとに奥深いんですね…!
アーメンっていう単語一つにもいろいろな意味が含まれていて…。
知らないことを知るのは、楽しいですね。
極端に言うと、西洋のほうが亜流で東洋が本流?
西洋が亜流というか、ヘブル色は薄まってるといえるのでないでしょうか。
私は高校・大学が、プロテスタント系ミッションスクールでした。
特に高校のときは毎日礼拝堂で礼拝の時間がありました。
賛美歌斉唱・聖書朗読・先生や聖書研究クラブの学生達の説教・お祈り・賛美歌斉唱の順だったかな。
昔すぎて忘れましたが。
聖書は殆どが新約聖書で、旧約聖書のほうは読まなかったです。
それと、十字を切ることもしなかったです。
私の担任の先生は、貧しい地域の教会の牧師さんでもありました。
どんなに悪さをしても怒ることのない、優しい先生でした。
やっぱ十字きりは、カソリックが多いのでしょうか。
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コメント
よくごぞんじですね。感心しました。
●全カトリック教会で、『女性は頭をスカーフのようなもの等で覆う習慣』があります。ミサ・ベールと言います。
●福音自由教会は堂々とプロテスタント系ではないでしょうか。カトリックに近いのは、イングランドの聖公会だとは言われています。
投稿: Bunbunbun | 2010年9月14日 (火) 06時44分
>全カトリック教会で、『女性は頭をスカーフのようなもの等で覆う習慣』があります。
>ミサ・ベールと言います。
正教と分かれたわけですから、当然そういった習慣はあるでしょうね。
>福音自由教会は堂々とプロテスタント系ではないでしょうか。
プロテスタント系ですね。
>カトリックに近いのは、イングランドの聖公会だとは言われています。
確かローマカソリックから独立しただけだから、そうでしょうね。
投稿: cova | 2010年9月14日 (火) 12時28分
ロシア正教の人の十字の切り方が反対なのは知っていましたが、由来までは知りませんでした。
投稿: ファティマ | 2010年10月19日 (火) 00時07分
帝国分裂が、いろんな形で影を落としたのでしょうね。
投稿: cova | 2010年10月19日 (火) 08時10分