ねぶたとハロウィン? かっちゃく、かっちゃぐとヨーロッパが見える? その2
『 引っかく、爪を立てる 』の意味で、北海道では「かっちゃく」、東北の広い範囲で「かっちゃぐ」と言います。
ところが「かっちゃぐ」は、出雲でも使うそうです。
出雲、つまり島根のお隣の岡山弁では「かなぐる」と言うそうです。
こんなところも、出雲の辺りは東北に近いのですね。
岡山の「かなぐる」って、「かっちゃぐ」の転化かも知れませんね。
関西では言わないのかな?
わたくしの母は、東北人だから「かっちゃく」って言うのですよ。
わたくしも使いますがね。
だいたい猫飼ってないし・・・ほとんど使う機会ないんですけどね。
以前、北海道の七夕で『ろうそくもらい』が行われていると言う話題を取り上げました。
「ろうそくもらい」は、はるか昔に札幌で一度だけやりました。
旧暦の七夕に、やるんだよね。
花火大会もあったりして、東京と違うなぁって驚きました。
掛け声にも、地域差があるそうですね。
比較的広範な地域で使われるパターンとしては、こんなのがあるようです。
「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー かっちゃくぞー おーまーけーにー噛み付くぞー」
「ローソク出ーせー出ーせーよー 出ーさーないとー かっちゃくぞー おーまーけーにー喰い付くぞー」
もっと詳しくは、『ろうそくもらい』で検索してみてください。
いろいろ出ると思います。
「かっちゃく」「かっちゃぐ」の「かっち」は、ヨーロッパ各国語と比較して猫を指すのでは、と言う説を立てました。
北海道の『ろうそくもらい』を見ると、その予想は正しかったように思えます。
「おーまーけーにー噛み付くぞー」「おーまーけーにー喰い付くぞー」、なるほど猫…。
でも、何でろうそくと猫でしょ。
今でこそ、石油から採ったパラフィンで作るものが多いです。
でも、昔は天然素材から出来てました。
例えば蜜蝋です。
他にも、ハゼの実や、魚油から作るものもありました。
魚油の匂うろうそく、猫が好きそうねえ。
良い匂い、だそうですねえ。
ハゼの実のうちで、蝋分は皮にあります。
皮と実を分離して、皮を蒸したりして搾ります。
ろうそくは手間がかかるから、庶民には贅沢品だったでしょうね。
芯に何度でも塗り重ねて太くする、時間のかかる作業が要りますもの。
庶民は、菜種油などに植物性の芯を浸して明りに出来れば良い方だったかも。
それで、化け猫が明り取りの油を舐めるなんて言う話があるのですねえ。
そう言えば、クリーム好きの猫も欲しいのは脂だと聞きました。
餡子好きの猫も、粒餡より漉し餡が好きな場合が多いのはクリームに近いからかな。
余計な手間を掛けた漉し餡は、クリームの代用だったら面白いですねえ。
ここで、日本とヨーロッパの比較ですか。
変なところで似てますね、日本とヨーロッパ。
それより、ろうそくですが…。
多くの庶民は、囲炉裏端で夜なべしたのでしょうね。
それで、『ろうそくもらい』なんて風習が、あったのかな。
でも、他の地域では余り聞きませんね。
『ねぶた』や『ねぷた』、あと『竿灯』なども、もとは七夕の行事だったとの説もあります。
ねぶたを曳く掛け声として知られる「ラッセ ラッセ ラッセラー」は、「ろうそく出せ 出せ 出せよー」が語源だそうですね。
「イッペーラーセー」は「いっぱい出ーせー」で、「ヤーヤドー」は「おー いやいやよー」だとか。
光に纏わる行事が、東北各地の七夕で繰り広げられていたのかも知れませんね。
北海道は先住民のアイヌと、本州などから移り住んだ和人の土地です。
本州の古い風習が、北海道に残っている可能性はありますね。
でも、なんで猫かという謎が残りますよ。
この猫も、禰子だったのでしょうかねえ。
地方の祭司であった、野巫だったとか。
それで、禰子が猫に引っ掛けて、からかわれたとか。
面白いけど、裏を取れる情報が欲しいですね。
そう言えば、『ろうそくもらい』と『ハロウィン』は似ていましたね。
『ろうそくもらい』と『ハロウィン』は、要求どおりしないといたずらすると言う共通点がありますよね。
そうなると、『ハロウィン』のお菓子は、猫が好きな風味だったのかなあ。
そこはまだ、調べる必要はありますけど。
『ハロウィン』のカボチャは、気になりますね。
猫とカボチャには、妙な繋がりがありますものね。
さらに注目したいのは、猫がこどもに化ける言い伝えがある事です。
『ハロウィン』のこどもが猫だとしたら、『ろうそくもらい』との印象はここでも重なりますねえ。
『ハロウィン』のカボチャもまた猫としたら、『ろうそくもらい』でろうそくを欲しがった猫と重なってきますね。
由来は、何なのでしょうねぇ。
ねぷた、ハロウィン…。
収まりきらない気持ちになります。
またしても、ヨーロッパと日本が繋がってしまいましたね。
追記
『ろうそくもらい』の掛け声は、ここを参考にさせていただきました。
Wikipedia『ローソクもらい』http://ja.wikipedia.org/wiki/ローソクもらい
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