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河童巻き。河童。その2

海苔巻きのお寿司に、胡瓜(きゅうり)を巻いて「河童巻き」となずけられたものがあります。
河童が胡瓜を好き、と言う俗説に基づきます。

 何で河童は胡瓜が好きなの?

意外と思われるかもしれないけど、胡瓜は牛乳より柔らかいのです。
これは、体積中の水分量を比べるとそうなっちゃうのです。

 つまり、胡瓜はまるごと食べられる水筒ってわけですね。

でも、どうも理由はそれだけではない、っていうより別にありそうです。

俗に木瓜(ぼけ)の花や、胡瓜の切り口の図案化といわれる紋とされている、木瓜(もっこう)から来ているとわたしは見ます。
この木瓜紋と言う呼び名は、日唐貿易の際、唐から輸入された御簾(みす)や御帳(みちょう)の周囲にめぐらした絹布の帽額(もこう)に付けられていた文様であったところから出たのです。
帽額は、帷(かたびら)のように表面に襞をとりながら掛ける、御簾の上部、上長押(うえなげし)などで横に長く引きまわされている一幅の布で、額(ひたい)の部分に当たる横幕のことです。

帽額に付けられたところから、帽額くわ紋(もこうかもん)で略してモコウと呼ばれていて、 この横幕に付けられていた文様が「窼(カ)紋」です。
「窼(カ)紋」とは、本来は「窼(カ)」と呼ばれる鳥の巣を象ったものといわれます。
「窼(カ)」とは地上に巣を作る鳥の巣で、樹上に作られたものを巣と書き表しました。
奈良朝期モダンな文様として衣服や輿車に用いられているのが、絵巻物などに見うけられます。

河童の正体の一つは、厄除けの人形(ひとがた)である案山子のような姿をした天児(あまがつ)が、両腕のつながった木の人形と言う言い伝えから想像できます。
河童は、おそらく沙良双樹(さらそうじゅ、または、しゃらそうじゅ)のような霊的な樹を加工して作られた天児が宗教的ルーツです。
それに、木瓜自体も「きうり」とも読めます。

木工=もっこう=木瓜=きうり=胡瓜

そう、河童は胡瓜が好きなのは、河童が木工の人形だと言っているのです。
それも、樹から出来ているばかりか、生きている人形が、河童だというのです。
これは余談ですけど、生きている、つまり生命を持っている樹とくれば、生命の樹と言い換えても良いかも知れないです。

 生命の樹といえば、カッバーラ。
 河童の語源だったりして。

飛鳥昭雄や三神たけるは、カッバーラが河童の語源といってますね。
 
河童の正体に厄除けの人形(ひとがた)である天児を想定した理由の一つが実は、「胡瓜封じ」や「胡瓜祭」です。
「胡瓜封じ」は、弘法大師が唐から伝えられた秘法で、免疫を胡瓜に封じて、不動尊に祈願すると疫病除けになると、大師が説いた事が始まりとされているのです。

弘法大師は一切衆生の病苦、悪業の根を断ち切って、病苦を和らげ、業病、難病からのがれ、丈夫で長生きし、安楽に往生できるようにとその願を込め不動尊を祀りはじめました。
そして、胡瓜封じの秘法を残したのです。
これは、薬では治せない病気を治してしまうとされているのです。

胡瓜封じを行うには、まずお寺で胡瓜をいただいて、お加持が済んだら胡瓜をいただきます。
いただけるのは、一人一本なようですね。
胡瓜に護符を埋め、加持をしてもらった胡瓜を家に持ち帰り、自分の悪いところを三日間その胡瓜でご真言を唱えながら撫でます。
そして、4日目の朝に疫を移しとった胡瓜を、川に流すか、人の踏まない清浄な土に埋めるかして悪いものを祓うのです。

ま、それはともかく天児などが河童の両腕が繋がっていると言われるモデルの可能性は高いと思えるのです。
天児を連想したわけは、実はもう一つあるのです。
河童のモデルになった生き物がカエルに似た両生類とすれば、水に全身をつけて禊をしたり、相撲をとったりしてるように見えるのです。

相撲も、本来は神前に奉納された行事です。
つまり河童自体が意外と宗教的性格を帯びた、妖怪だと言うことです。

皿についても、思い当たることがあります。
ちょっと話は前後するけど、仏教の象徴の中に、紗羅双樹があります
紗羅双樹は、「二本で一本・一本で二本」の樹で、天児の腕そっくりです。
この紗羅が、皿の元かも知れないです。
その上、水に関係ある聖なる獣とされる生き物にスッポンがいます。
このスッポンから甲羅を、それからしばしば描かれる嘴も、受け継いだのかも。
これは、どこまでも私の意見ですけど…。
でも、カエルに似た生き物から、皿のある姿に、そして甲羅のある現在の河童へとイメージが展開したのは確かなようです。

カエルの親のような生き物が、河童の生物学的正体とすれば、一方では河童にも、社会的な正体もあると思うのです。
すなわち、社会の片隅に生きる人々もまた、河童の姿に投影されていると見えます。
これはまだまだ、歴史の霞に覆われています。

 面白いですね。

面白がってくれて、ありがとう。

 河童て、天狗の変り種と思ってました。

河童と天狗の関連は、疑ってます。
情報を探してるのですけどねえ。

 河童と天狗の関連も、期待してます。

 カエルも河童も胡瓜も、緑ですねぇ・・・。
 天狗は・・・ありゃ…?

河童の起源にまつわる話のなかに、天狗との接点はあるのかも。

 河童巻き一つでも、こんな歴史的背景があるなんて… 。

 ちなみにあたしは河童巻きはマヨネーズとポン酢を混ぜたものにつけて食べるのがお好みです。
 それが、美味しいのなんのって、美味しいの!

ま、これが正解かどうかはともかく、いろんな情報から連想は膨らんだのはたしかですね。

 仮説って、こうやってたてていくんですね。
 すごいです!! 

 その柔軟な考えは、やっぱり引き出しをたくさんもっていなければ出来ない技ですよね。

 特に胡瓜封じのお話は、とても興味深いです。

 胡瓜って殺菌作用があるんでしたっけ? 
 女性の場合って私だけ?
 美白効果もあったりするので、お顔にペタペタ貼ってパックなんてしたりしますよね。
 
 魔よけと殺菌作用と、結びついてしまった私です。

 やだ、恥ずかしい…。

ヒマラヤ山麓周辺原産といわれる胡瓜は、 ビタミンBとCが豊富で、カリウム、カルシウムなども含みますよ。
成分の約95%が水分で、体の熱をとったり、利尿作用もあります。

効能としては、浄血作用、利尿、むくみ、消炎などです。
日焼け後の炎症の場合、輪切りにしたものを湿布すると効果的ですね。

この浄血や利尿作用は、体内の浄化につながるので、魔除けを連想されることはありえるかも。

美容効果としては、胡瓜の養分には肌の健康を保つ効力があるとして知られます。
その含水性、収斂性、栄養分には驚くべき美肌効果が認められ、しかも、冷却性もあるので、特に日焼け後のお肌のほてりや乾燥したお肌に効果的だそうですよ。

その他にも胡瓜には、保湿作用や美白効果があります。
お肌に水分を与え、皮膚の表面の熱を吸収してくれるので、日焼け後の肌やニキビの鎮静に特に効果的だそうです。

 胡瓜を買いこんで、体内浄化で魔よけをしようかしら。
 横道にそれてしまって、ごめんなさい。

鮮度には、注意してくださいね。

ポチッとよろしく!

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