ケルトとアイヌ?
ケルトとアイヌには、いくつか似たところがあると言いますよね。
まず、渦巻き模様でしょ。
celtic knotと言われる結び目文様と、アイヌの渦巻き文様に類似を指摘する人がいますね。
「熊祭り」は、西洋の古代においても行われてきました。
熊はヨーロッパの最初期の農耕民たる南東ヨーロッパの新石器時代に「産む神」として崇拝され、土偶にかたどられてきました。
エーゲ海地方では、キリスト教時代になっても「熊の聖母」の祭祀が行われてきたのでしょ。
この熊の聖母とは、ケルトの女神アルティオの事ですね。
アルティオは、ケルト語で「熊」の意味です。
アルテイオ女神は、しばしば果物のかごや皿を手にした姿で現されますね。
「果物かご」は彼女が豊穣と多産の女神である事、熊を表すアルティオは「熊の守護神」である事を示しています。
スイスのベルン市など、今でも「熊祭り」を祝う都市として有名ですね。
「熊の女神像」が、スイスのベルン市の近郊ムリから出土したそうです。
女神像の台座には、「女神アルティオにささげる」と記されていました。
「熊祭り」の儀式も、ケルトとアイヌの共通点なのです。
日本のアイヌの熊祭りを知ると、西洋人は、「自分たちと同祖ではないか」と感じるとか。
間接的で良ければ、もっと挙げる事が出来ます。
アイヌを先住民とする日本と、ケルトを先住民とするイギリスの文化は似ています。
妖怪と緑茶の日本、妖精と紅茶のイギリス。
また、五芒星や五色の文化、陰陽の影響を窺える思想の共有も挙げられます。
戦いの文化にも、一対一の対戦を好んだなどの類似が見られるようです。
アイヌと古代ゲルマンには、首長選びの基準と言う共通点があるのです。
両者とも、まず第一に器量がよい事、次に勇敢である事、そして雄弁である事が指導者の条件だったそうです。
ケルトと古代ゲルマンは違うと、言うかも知れないのです。
ケルトは、他の民族との混血を嫌ったらしいね。
アイヌもまた、よほどの事がないと混血しなかったと言う指摘もあるのです。
また、ゲルマンとの混血はガリアではないかと疑問を持つかも。
古代ローマ人は、ローマ側による呼称「ガリア人」 (Gallī)と「ケルト人」(Celtae)をおおむね同義として扱っていました。
小アジアに移住したガラティア人と呼ばれたケルト人や、ブリテン島の諸部族に対してガリア人は明らかに区別出来ると言う声もあるの。
同時代の人達には、両者の区別が付かなかったのも事実なのです。
それに、アメリカで見つかったアイヌに似た人骨の傍からはフランスやスペインの様式の石器が出ています。
白人系フランス人は、ガリア人を自分たちのルーツあるいは祖先として意識しているそうです。
なぜ、白人に絞るかと言うと、フランスには植民地時代に来た黒人の子孫もいるからです。
タロットあるいはタローと呼ばれる、カードを使った占いがあるね。
タロットには、ケルト起源説を言う人たちがいるのですよ。
神秘主義者の間では、タロットの起源についてはケルト起源説の他にも、エジプト、ヘブライ、ロマなどさまざまな説があるそうです。
タロットを通じてケルトとロマを結び付けて良ければ、面白い事になりますね。
もっとも、O型の多いケルト、B型の多いロマと言う違いも無視は出来ません。
ただ、O型は他の血液型に隠れてしまう性質があるので、それほど気にしないでも良いと言える点もあるのです。
ロマの影響を受けて生まれたフラメンコは、振り付けの特徴が似た踊りってあるのよね。
フラダンスや阿波踊り、カチューシャ、ガムランなど、そうでしょ。
ロマ音楽の拍子のとり方も、日本の民謡と似ていますよね。
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コメント
初めまして。偶然辿り着きました。
両方とも、ネギを大切にしているのではないか、とも私は思います。
アイヌネギ(行者ニンニク)とリーキ。リーキは、ウェールズの象徴でもあるみたいですし。
投稿: サクサク | 2011年5月29日 (日) 18時13分
情報、ありがとうございます。
リーキは、西洋ネギ、ニラネギ、西洋ニラネギなどとも、フランス語名のpoireauより、ポロネギとも呼ばれる地中海沿岸原産の野菜ですね。
ラッパスイセンとともに、ウェールズの国花・国章ですね。
ウェールズはケルト民族が多いことから言って、ネギがアイヌとの共通点というのは面白いですね。
投稿: cova | 2011年5月29日 (日) 18時42分