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「父の栄光」とクレオパトラ?

ギリシャ語で、「父の栄光」を意味するクレオパトラ(ギリシャ語で Κλεοπάτραローマ字だとKleopatra,英語ではCleopatra)は、クレオパトラーとも読まれます。

 ギリシャ語で Κλεο(ローマ字だとKleo,英語ではCleo)が、栄光でしょ。

 それは良いですよ。

 ギリシャ語で πάτρα(ローマ字だとpatra,英語ではpatra)は、父でしょ。

 ギリシャでは、父親はそんなに尊敬されているの。

 だって、クレオパトラは今でもギリシャで人気のある名前でしょう。

ええ、女性の名前として人気はあるようです。

美人で名高いクレオパトラ7世にあやかって、美しく育って欲しいという親心かも知れないですよ。

 そう来ましたか。

 でも、「父の栄光」でしょ。

 この父とは、誰を指すのでしょう。

 父親だとすれば、当人はうれしいでしょうけど。

 父親ばかり持ち上げられて、母親はよく黙ってますね。

どこかの国とは、大違いと言いたそうですね。

「父の栄光」の「父」は、神様を指すと見たらどうです。

 ギリシャ神話で、王ならゼウスよ。

 ギリシャ神話で、父といって特定の神を思い起こせと言われてもちょっと困りますねえ。

じゃあ、栄光をたたえられる父とは、どなた。

 どなたかって…。

 神様は数々いらっしゃるけれど、父で思い起こすのは聖書の「御父」しかいらっしゃいませんね。

現在のギリシャはキリスト教国だから、「父の栄光」の「父」は聖書の「御父」で良いかも。

 そうだけど…。
 プトレマイオス朝は、紀元前306年から紀元前30年の、古代エジプトのヘレニズム王朝でしょ。

 プトレマイオス朝時代の、エジプトもギリシャも、聖書の神を祀ってはいませんよ。

モーセを中心にしてエジプトを脱出したイスラエル人たちは、カナンに向かいます。
これを出エジプトと呼びます。

出エジプトは時期については諸説があるけど、紀元前1230年頃とも言われます。

 出エジプトの時期については、さらに遡る可能性もありますね。

ミノア文明とも呼ばれる、クレタ文明の崩壊した時期と言う人もいますね。

 高度な古代文化を誇ったクレタ文明が、紀元前1400年頃滅んでいますね。
 サントリニ島の名で知られるテラ島の火山が大爆発を起こした際に、巨大津波が発生して、壊滅してしまった。

出エジプトの一連の奇跡は、サントリニ島噴火に伴って起きた出来事だと主張する人もいますよ。

出エジプトよりはるか後のプトレマイオス朝の時代には、ユダヤ教は成立しているのです。
 
 プトレマイオス朝時代のエジプトやギリシャで、聖書の神が崇拝されていたとすれば大変なことになりますよ。

 プトレマイオス朝時代も、今も、旧約は古代イスラエルとユダヤ人の民族宗教の経典なはずでしょう。

 いいですか。
 
 聖書の神が崇拝されていたとすれば、こうなるでしょ。

 プトレマイオス朝時代のエジプトやギリシャは、古代イスラエル人の支配下にあったと言っているのに等しいですよ。

 さらにいえば、当時のエジプトやギリシャはヘブル人の国と言っているに等しいですよ。 

 聖書はヘブルの民族宗教の、経典でしょ。
 
じゃあ、「父の栄光」の「父」は、いったいどなたとみます。

 出エジプトの後、イスラエル人の一部がギリシャに向かったとしましょう。

 エーゲ文明は、古代ギリシアにおける最古の文明よね。
 有名なトロイア、ミケーネ、クレタの三文明、さらに古い段階のキクラデス文明やヘラディック期ギリシア本土の文化などがある。

 エーゲ文明衰退後、イスラエル人の一部がやってきて文明を再建。

出エジプトをした古代イスラエル人の一派を、想定しますか。

 だって、ほかに想定しようがありますか。

 自由になったイスラエル人が大勢いるのは、出エジプト後でしょう。

 さらにイスラエル人たちは、ギリシャへと勢力を広げたとしましょう。

 イスラエル人率いるギリシャは、さらにエジプトに進出してプトレマイオス朝を立てた。

可能性としては、ここまではありえるかも。

でも、父と子と聖霊を明らかにしたのは、イエスのはず。

ギリシャや、エジプトに向かったイスラエル人の一派は、イエス以前に父と子と聖霊を知っていたと見なければならないですよ。

そうでなければ、「父の栄光」の「父」が新約の御父であるという説は、成り立たないでしょうか。
 
 ギリシャに向かった一派は、父と子と聖霊を知っていた人たちだったのでしょうか。

古代エジプトは三神構造です。

 御父と御母と御子の構図ならば、知っていたのかしら。

違うとは、言い切れないのでは。

さらに、ラーはアッラーであり、アッラーは御父エロヒムと同一視できる神ですよね。

 ラーを御父とみる、三神構造の宗教が古代エジプトにあった。

 古代のエジプトとギリシャの宗教は、類似を指摘されますね。

 じゃあ、ラーに対応するギリシャの神が、「父の栄光」の「父」なのでしょうか。

 太陽神ヘーリオス(古典ギリシア語でἭλιος 、Helios)が、御父とみたてる。

 本来は予言と牧畜、竪琴を得意とする音楽、弓矢の神であるアポロンが、実は御子だったりして。

太陽神の性格も与えられたアポローン(古典ギリシア語でΑΠΟΛΛΩΝ, Ἀπόλλων, Apollōn)は、ヘーリオスと同一視されます。

でも、ヘーリオスとアポローンを同一視するなら、ギリシア神話の主神ゼウス(古典ギリシア語でΖεύς, Zeus)を御父にみても面白いですね。

 「父の栄光」の「父」は、やはり神であった。

そうかも。

 ギリシャ神話で「父の栄光」の「父」は、ゼウスで良いでしょう。

 エジプトでは「父の栄光」の「父」は、ラー神と一体化したとされる本来は天空神であるアメンのほうがあってませんか。

 あるいは、アクエンアテンと改名したアメンホテプ4世が崇拝したアテンが、実は古代エジプトでは「父の栄光」の「父」だったとか。

古代エジプトでは「父の栄光」の「父」は、ラーであったと見ておいたほうが無難かも。

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