ゲルマンと日本を角度を変えて比べてみた。
両国国技館は、東京都墨田区横網(よこあみ)一丁目にある大相撲の興行のための施設です。
ボクシングなどの格闘技の試合に、使われることもあるでしょ。
番付では、旧字体で國技館と表記しているのです。
“両国国技館”とは一般向け通称であり、正式名称は『國技館』だからです。
毎年2月の第3又は第4日曜日に行われている両国国技館の5000人の第九は、両国国技館落成、また国技館の両国復帰を祝して開催されたのが始まりです。
現在の建物は、1985年1月場所から使用されているのでしたね。
でも、国技館の足取りをたどろうというのはないです。
両国国技館で5000人の第九をしようとなったとき、問題になったのはまったく未経験のドイツ語の歌詞をどう覚えるか、だったそうです。
そこでカナに直したドイツ語を、さらに漢字かな混じりに変換して、頓珍漢でも良いから日本語に直して覚えようというアイディアがでたそうです。
この語呂合わせドイツ語で歌う下町の第九、なんとドイツ語の専門家も合格点を出す本格的発音だそうです。
そこで気が付いたのは、とっても面白いことです。
平唇音的発音をする言語の典型ともいうべきドイツ語の巻き舌音を、下町の人々は見事に発音できていたのです。
東京の下町といえば、べらんめい言葉よね。
そういえば、下町言葉は、巻き舌がすごいって印象があります。
一方ドイツ語は、なんかすごく硬い印象があるけど、そんなに巻き舌がすごい言葉だったのか。
ドイツ語の発音は濁音ばかりと、感じる人は多いでしょ。
これは、ドイツ語がものすごい巻き舌音だらけの言葉だからですよ。
巻き舌音がすごいっていえば、ローマもかなりすごいの。
巻き舌で、東京の下町とローマとドイツは繋がるのか。
今のドイツとイタリア、それからオランダ、スイス、オーストリア、フランスの東部あたりまで、神聖ローマ帝国領と見なされていたのです。
そうか、ローマ帝国つながりか。
でも、なんで巻き舌音という特徴を共有してるのかしら。
神聖ローマ帝国領といっても、実際に統治していたのは、今のドイツとオーストリア、ボヘミア、オランダくらいだそうです。
ローマ帝国は、イタリアのローマから興って古代ヨーロッパを支配していたのはご存知でしょ。
ローマ皇帝位は西ローマ帝国が滅びたあと、しばらくしてフランク王国のカール大帝に与えられるのです。
フランク王国はその後すぐに分裂してしまい、今のドイツあたりにできたのが東フランク王国です。
これがやがて、ドイツ王と呼ばれるようになったらしいのです。
「ドイツ」というのは当時のドイツに住んでいたゲルマン人の言葉で、「我々の民族」「俺たち」みたいな意味だそうです。
現代ではフランク人の王が続いていた頃を東フランク王国、それにかわってゲルマン人の一派であるザクソン人が王様になってからをドイツ王国と言って区別しているようですね。
1024年にドイツ王ハインリッヒ2世が、「うちの国はこれからローマ帝国と呼ぶ」といったのが神聖ローマ帝国の始まりです。
このころはまだ、神聖は付いてなかったのね。
ここで、神聖ローマ帝国史を詳しく振り返るつもりはないです。
ゲルマン人であるドイツ王ハインリッヒ2世の「うちの国はこれからローマ帝国と呼ぶ」という主張が、なぜ通ったのかという疑問を考えてみたいのです。
ゲルマン人(German)は、現在のドイツ北部・デンマーク・スカンジナビア南部地帯に居住していたインド・ヨーロッパ系を祖先としインド・ヨーロッパ語族 - ゲルマン語派に属する言語を話す諸集団の事を指すのです。
ゲルマン人は、民族とはいえないの。
インド・ヨーロッパ語族 - ゲルマン語派に属する言語を話す諸集団であって、民族というほどのまとまりはないようですね。
民族とは、一定の文化的特徴を基準として他と区別される共同体をいうのです。
土地、血縁関係、母語としての言語の共有や、宗教、伝承、社会組織などがその基準となるのです。
ただし、普遍的な客観的基準を設けても概念内容と一致しない場合が多いようです。
それで、むしろある民族概念への帰属意識という主観的基準が客観的基準であるとされることもあります。
しいていえば、ゲルマンへの帰属意識を持つ人の集合。
ゲルマンの名は、古代ローマ時代の地名であったゲルマニア(Germania) に由来するのです。
ゲルマニアは、おおよそライン川の東、ドナウ川の北の地域で、現在のドイツとほぼ重なる一帯を指するのです。
主にゲルマン人が居住した地域で、ライン川をはさんでガリアと隣接しています。
ローマ帝国はライン川の西側の属州を上流と下流に分け、それぞれ高地ゲルマニア属州と低地ゲルマニア属州の名を与えていたのです。
ゲルマン人は、古代時代にはローマ帝国を脅かす蛮族として活動したのです。
中世には、ラテン人であるローマ人やキリスト教文化との混合によって中世ヨーロッパ世界を形成したのです。
中世は、西洋史では、一般に西ローマ帝国の滅亡した476年から15世紀末までをさすのです。
なんだあ、ラテン人であるローマ人やキリスト教文化との混合くらいしか、ゲルマンとローマとの接点は見えないの。
いまのところ、この程度です。
なお、中世には、1453年の東ローマ帝国の滅亡を以って終わりとする見方もあります。
ルネサンス以降あるいは宗教改革以降を近代とするが、ルネサンスを中世に含めるかどうかは議論があります。
ゲルマンは、現代においては、ドイツ、オーストリア、スイス、ルクセンブルク、オランダ、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク等に住む人々、イングランドのアングロ・サクソン人、ベルギーのフランデレン人、フランスのアルザス人、イタリアの南ティロル人がこの集団の系譜を引いているのです。
何れの勢力も長い歴史の中で複数の部族間の離合集散や異民族との混血を繰り返しているので、古代のゲルマン人とは同質ではないです。
じゃあ、古代ゲルマン人はどういう人々か、わかっていない。
ゲルマン人とは、ローマ帝国によるゲルマニア地方に居住する諸部族に対する他称だったのです。
彼ら自身は、同じコーカソイド人種に属し、ゲルマン語派の言葉を用い、文化面において一定の共通性が存在したが、同時代のスラヴ人やケルト人と同様ゲルマン人としての同族意識を持つ民族共同体を形成していたわけではないのです。
ゲルマン人というのは、それらゲルマニア地方出身の諸民族を総称する際に用いられた用語に過ぎなかった。
離合集散は、ほかの民族も同様。
そうですね。
アングロ・サクソン人やゴート人という部族名こそ、かれらにとっての民族名だったのです。
また、フランスはその国名がフランク王国に由来するように、少なくとも支配層の流れはゲルマン系であるが、ラテン、ケルトと完全に混成化しており、ゲルマン人国家と呼ばれることはまずないです。
ただ、ゴート人には面白い指摘があるのです。
疑問視されている説ではあるけれど、ゴート族はスカンディナヴィア半島を発祥とする民族という意見もあるのです。
550年頃にアリウス派僧侶でゴート人の歴史家であるヨルダネスが、東ゴート王国の学者カシオドロスの著書を要約して著した史書『ゴート人の事跡(De rebus Geticis)』に載ってるそうです。
スカンディナヴィア南部はゴートランドあるいはイェータランドと呼ばれ、ゴート族を含むゲルマン系民族がポーランド一帯に遺したストーンサークルと類似するものがスカンディナヴィアで発掘されているというのです。
ストーンサークルといえば、イギリスばかり思い出していたけど…。
日本にも、あります。
イギリスといえば、アングロ・サクソン人(Anglo-Saxons)の一派のサクソン人が、イングランド人としてイングランドの基礎を築いたため、アングロ・サクソン人は単にサクソン人と呼ばれることもあったでしょ。
ちなみにアングロサクソン人は、5世紀頃、現在のドイツ北岸、デンマーク南部よりグレートブリテン島に侵入してきたアングル人、ジュート人、サクソン人のゲルマン系の3つの部族の総称です。
日本と、イギリスと、ドイツは、ストーンサークルで繋がる…。
ドイツにストーンサークルがないので、すっかり見落としていた接点ね。
ドイツのプロイセンとも呼ばれるプロシアと日本の関係に、どうも気になっていたのでちょっと調べてみました。
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