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木星の輪はレンツの法則が適応できるか。

レンツの法則とは、19世紀のロシアの物理学者、ハインリヒ・レンツによって発見された電磁誘導に関する法則です。

レンツの法則は、電磁回路が、常にニュートンの第三法則とエネルギー保存の法則に従わなければならないことを説明するときに、よく使われます。

何らかの原因によって誘導電流が発生する場合、電流の流れる方向は誘導電流の原因を妨げる方向と一致するというものです。

例えば、コイルに軸方向から棒磁石を近づけると誘導電流が流れる場合、レンツの法則が働いています。

 コイルが作る輪の中を、棒磁石を潜らせると誘導電流が流れる。

 棒磁石が無限に長いなら、誘導電流も無限に流れる。

そうなるでしょうね。

コイルに電流が流れると磁場が生じるが、この磁場はレンツの法則が示唆する向き、すなわち棒磁石の接近を妨げる向きとなるのです。

ファラデーの電磁誘導の法則は、起電力と略されることの多い誘導起電力と磁束の変化が反対の符号を持っていることを示しています。

また、ファラデーの電磁誘導の法則は、起電力を誘発した結果生じる電磁誘導からの電流に方向性を与えます。

 コイルに流れる電流と生じる磁場と、棒磁石の磁場などのエネルギーの総量は、エネルギー保存の法則に従わなければならない。

そういうことですね。

電磁気学では、電荷は、電気力線に沿って動いていくとき、潜在的なエネルギーが蓄えられていく負の仕事をするか、運動エネルギーを引き出していく正の仕事の仕事をするか、どちらかになります。

つまり、電子はマイナス極から出てプラス極に移動するわけです。

潜在的なエネルギーが蓄えられていく負の仕事とは、蓄電や充電をするような場合です。

運動エネルギーを引き出していく正の仕事の仕事とは、電気器具を働かせるような場合です。

 棒磁石を動かすことは、磁気を動かすことですね。

 磁気を動かすのであれば、無限に長い棒磁石がなくても、無限に流れる誘導電流を作れる。

この、誘導電流に直接仕事をさせる簡単な方法は、熱に変換することです。

この原理を用いて作った調理家電が、IHクッキングヒーターです。

 IHは、Induction Heating(誘導加熱)の略でしたね。

誘導電流で鍋や鉄板自体に発熱させるので、ガス並みの火力がでるというのがセールスポイントなのですよね。

100Vより200Vの方が効率が良いので、キッチンに作り付けのIHクッキングヒーターは今では大半が200Vではないかと思います。

じゃあ、なぜ、100Vより200Vの方が効率が良いかです。

電圧が高いほど、電気抵抗をものともしないで電流が流せるからですよ。

例えば、雲と地面の間にはいつもある程度の電圧がかかっています。

雲の中では、常に放電が起きているけれど、地面に放電しないのは電圧が低いので電流は地面まで届かないのです。

ところが、十分な電圧が溜まると、一気に地面に向かって放電します。

雷を発生させる雲を雷雲と呼び、雲の中で起こる放電、雲と雲の間の放電をまとめて雲放電と呼び、雲と地面との間の放電を対地放電または落雷と呼ぶのです。

これらの放電は、大気中を走る強い光の束として観測されます。

 雲放電程度の場合、稲光は見えても、雷鳴は聞こえないですね。

1回の放電量は数万 - 数十万A、電圧は1 - 10億V、電力換算で平均約900GWに及び、100W電球90億個分相当します。

時間にすると1/1000秒程度でしかないけれど、エネルギーに換算するとおよそ900MJです。

もし、無駄なくこの電力量をすべてためる事ができるなら、消費電力1kWの家庭用省電力エアコンを24時間連続で使い続けた場合、10日強使用できます。

ただ、200VのIHヒーターでもワット数が足りないとオールメタル対応とはいかないようです。

あるメーカーのHPでは、アルミ・銅鍋加熱時は2.6kWとありました。

 つまり、同じ電圧でも材質によって誘導電流の流れやすさに差があるわけですね。

そうなると気になるのは、輪のある天体の磁気の大きさなのですよ。

地磁気に相当する磁場の惑星赤道上での値は、土星は20×10-6テスラであるというのです。

天王星も30×10-6テスラとの報告があります。

いずれも、氷の輪を持つ天体です。

一方、木星も輪を持つことが近年明らかになったけれど、材質は氷でなく微粒子なのです。

そして、木星の磁気は400×10-6テスラなのです。

 土星や天王星の磁気は、20分の1くらいですね。

輪を持つどの星も地球の磁気よりは大きいけれど、輪の材質によって磁気の大きさは一ケタ違うのです。

 氷と微粒子では、氷の方が伝導率は良いでしょうね。

土星や天王星や海王星の氷の輪の方が誘導電流が流れやすく、天体の磁気を妨げていると見れば説明はしやすいのです。

 木星は桁違いに大きいから、磁気も大きくて当然と思われているのかも知れないですよ。

太陽系の主な星を、地球を基準に大きさで比べてみましょう。

名称 大きさ(半径) 体積の地球との比

太陽 696000km 1304000倍

水星 2440km      0.056倍

金星 6052km      0.857倍

地球 6378km        1倍

火星 3397km      0.151倍

木星 71492km     1321倍

土星 60268km       755倍

天王星 25559km        63倍

海王星 24764km        58倍

冥王星 1195km       0.007倍

地球を基準にすると、木星は1321倍、土星は755倍で、木星の体積は土星の2倍ほどですよ。

 こうやって見ると、木星の磁気の大きさが土星や天王星の磁気の20倍近いのは、奇妙ですね。

木星の輪は、長年気が付かれないほどに薄いのは確かです。

 でも、天王星や海王星の輪だって、土星ほど目立たなかったわけでしょ。

天王星や海王星がきれいな輪を持っていると確認できたのは、比較的最近のことですね。

海王星の輪は長年とぎれとぎれと思われてきたので、ちゃんと繋がっていると分かったのは高性能な機器のおかげです。

木星の微粒子の輪は、土星や天王星や海王星の氷の輪よりも誘導電流が流れにくいので、レンツの法則は小さくしか効いていないのでしょうかねえ。

 そういえば、IHで耐熱ガラスは使えないし、土鍋も加工したものしか対応しないでしょ。

耐熱ガラスでも、IH対応の加工を謳っているものは、ありますけどねえ。

 でも、土鍋も耐熱ガラスも、IH対応加工しないと使えない。

 IH対応の微粒子で、木星の輪はできているかしら。

微粒子の素材が基本的に普通の土鍋と同じとしたら、木星の輪に誘導電流は木星の強力な磁気でも流れそうもないですね。

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コメント

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