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麩は日本のクルトン?

フランスパンに似た形の麩が、宮城県北部の登米地方に昔から伝わる食材にありました。

油麩という、小麦粉のたんぱく質成分のグルテンを、油で揚げて作ったあげ麩です。

 仙台麩も、油麩と呼ばれているよ。

 宮城県で、広く知られているのかしらね。

仙台麩は、旧仙台藩地域で食されている、油で揚げた麩のことですね。

旧仙台藩北部の北上川水系中流域にあたる岩手県の両磐地域から宮城県登米市にかけて、分布しているようです。

 フランスパンに似た麩と言えば、北陸や沖縄の車麩もそうでしたね。

一口に油麩と言っても、使っている原料、油、そして作り方によって、味、形、色、食感が違うといいます。

一般的な油麩は、長さが25~26cm、直径が5cmぐらいの、フランスパンのような形をしています。

さらに、切り口は穴がない分、車麩よりさらにフランスパンに似ています。

車麩同様、輪切りにして使います。

ポピュラーな使い方は、味噌汁、そばやうどんの汁の具、煮物、なす炒り、油麩丼などだそうです。

煮過ぎてくったりしない方がおいしいというから、クルトンにどことなく似ています。

クルトンは、サイコロ状に切ったパンをもう一度焼き上げたり、バターや油で炒めたり揚げたりしたものです。

 こうやってみると、麩はパンに食べ方が似てますね。

熱い車麩にバターを塗ると、おいしいとお店の人が言っていました。

クルトンは、硬くなったパンを使うのが一般的です。

そもそも、クルトンの語源はパンの外側の固い部分などを意味するフランス語のクルート(croûte)です。

ちなみに、パンをクルトンよりも細かく粉状にして乾燥させたものをパン粉と呼び、フライやトンカツの衣やハンバーグや肉団子のつなぎなどに用いますよ。

クルトンは、ゴマをまぶしたり塩、香辛料、ハーブなどで味を付けることもあります。

油麩も揚げてあるし、使っている材料で味が違うというところが面白いです。

 東日本とフランスの類似、奥が深そうね。

東北弁も、フランス語と響きが良く似てます。

クルトンは、主にシーザーサラダを代表とするサラダのトッピングやスープの浮き実に使われます。

 味噌汁とか、蕎麦や饂飩の汁の具というあたり、スープの浮き実に近いね。

 パスタにも、スープパスタとかあるし。

パスタにクルトンは、聞かないですよ。

 でも、麩の食感、どこか肉に似てない。

世界的に見ても、揚げた麩を肉に模した代用食品として使われることがあります。

そういえば、クルトンは、ローストチキンなどの詰め物をつくるのにもしばしば用いられます。

 クルトンも炒めたり揚げたりするから、肉の増量に使っているのかしら。

パンと肉の食感は、どことなく似ているのは確かですね。

 そうなると、蕎麦や饂飩の具としての油麩も肉の代用品の可能性、ありそうね。

油麩にだし汁をしみこませ、卵でとじてご飯にのせたのが油麩丼です。

油麩の産地である登米地方で、以前から親しまれてきた家庭料理です。

 以前からって、何時頃かしら。

そこは、気になりますね。

宮城県登米市では油麩丼と呼ばれるが、他の地域では仙台麩丼と呼ばれるそうです。

1980年代に生まれたとされるが、詳細な発祥時期は不明といいます。

現在、登米市の一部になっている宮城県登米郡登米町にある店において、肉を食べられない人のためにカツ丼あるいは親子丼の代わりとして提供し始めたのが最初とされます。

その後、登米町の一般家庭にも浸透していったようですね。

カツ丼のカツの代わりに油麩とも呼ばれる仙台麩を使うところ以外は基本的にカツ丼と作り方が同じであるが、油麩がカツより水分を多く吸収するため、だし汁を多めに使用します。

麩には味がしみわたり、歯ごたえを残しつつ熱々のご飯にしっとり絡みます。

登米地方の油麩丼は食感や見た目から、まるでカツ丼のような趣もあります。

 肉に似た食感の油麩を、卵でとじる。

 洋食で肉と卵と言えば、ベーコンエッグ。

 その昔、反対派から卵を投げつけられたベーコンという人が、平然として一言。

 「ベーコンにエッグはつきもの」

 よっぽど、ベーコンエッグは、一般的なのね。

 詳しい話は、忘れたけど...。

クルトンがサラダにトッピング、カリカリした食感は、どことなくベーコンを連想しますね。

 ベーコンに食感が似たクルトンを、サラダをさっぱりさせたいから使うのかしら。

サラダは本来、和え物ですからね。

ドレッシングをクルトンに適度に吸わせる狙いも、あるかも。

 そういえば、麩も和え物がありますね。

麩の食文化、もっと調べるとさらにフランスが見えてきそうですね。

 東北の食文化、比べると面白そう。

もっと、情報集めてみたいですね。

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