プレッツェル
プレッツェルは、ドイツ語でBrezel、英語でPretzelと呼ばれる、結び目の形が独特の焼き菓子です。
ドイツやスイス、オーストリアで、とても人気があると言います。
イタリアでは、特別州のトレンティーノ=アルト・アディジェ州でも人気だと言います。
トレンティーノ=アルト・アディジェ州は第一次世界大戦まではオーストリアに帰属していたため、現在もイタリア語よりドイツ語を主に使用する住民が多数派を占めるといいます。
トレンティーノ=アルト・アディジェ州は公式サイトも、ドイツ語版とイタリア語版が用意されているそうです。
ようは、ドイツ語圏で人気があるというわけですか。
どうも、そのようですね。
チェコでも、人気があるようですよ。
タオルの柄にまで、するくらいですから。
かつて、チェコと統一していたスロバキアや、帝国時代のオーストリア領だったハンガリーでも、よく食べられているようですね。
神聖ローマ帝国は、ドイツ語でHeiliges Römisches Reich、 ラテン語でSacrum Romanum Imperium、イタリア語でSacro Romano Imperoとよばれます。
紀元800年から1806年にかけて、現在のドイツ、オーストリア、チェコ、イタリア北部を中心に存在していた国家です。
ほぼ、神聖ローマ帝国領だった地域と、重なるようですね。
そこが、面白いですね。
腕組をしたような形を示していると、言われますね。
語源はラテン語ブラーキテッルム brachitellum に由来し、その語根は bracchium 「腕」です。
古高ドイツ語の名称であるbrezitella を経て、現代の諸方言につながっています。
小麦粉とイーストを原料とし、焼く前に数秒間3%から5%の水酸化ナトリウム水溶液につけます。
焼ける間に、水酸化ナトリウムは二酸化炭素と反応して炭酸ナトリウムと水に変化し、表面が特徴的な茶色になります。
稀に、炭酸水素ナトリウム水溶液にくぐらせることもあります。
焼き上げる前に、岩塩の粒をまぶします。
柔らかく焼き上げた大きいものと、固く焼いた小さいものの2種類があります。
パンのように柔らかく焼き上げたプレッツェルは、焼きたてを食べ、長期の保存には向いていません。
スナック菓子のように固く焼きしめた小さいプレッツェルは、保存性があります。
柔らかく焼きあげたプレッツェルは、ドイツの伝統的なプレッツェルです。
ドイツではプレッツェル売りが、パブなどビールを飲む場所を回ってビールを飲んでいる客に販売する伝統があります。
北米ではスナック菓子タイプのプレッツェルとパン・タイプのプレッツェルの両方が普及しており、どちらも同じPretzelの名称が使われています。
スナック菓子タイプのものは、アメリカで作られた食べ物で、北米を中心に販売されています。
アメリカにおけるプレッツェル市場は、1億8000万ドルを越える巨大な産業だといいます。
スーパーマーケットで、袋入りで市販されているのでしょ。
北米の固いプレッツェルは、ビールを飲むときのおつまみとして食べるのですって。
スポーツ観戦時のスナックとして、定番だそうです。
ドイツでも、ビールのおつまみによく食べられるそうですよ。
プレッツェルの起源は、はっきりわからないそうです。
一般的な説では、プレッツェルはブレーツェル Brezel、あるいはブレーツェ Brezeと呼ばれている南ドイツのバーデン地方で食べられていた焼き菓子が広まったものとしています。
ドイツとの国境に近いフランス・アルザスの料理であるとする説も、あります。
最初に作られたのは中世ヨーロッパ時代とする説もあれば、ローマ帝国時代だとする説、他にも古代ケルト人の菓子であったとする説もあります。
ローマ帝国説でいえば、紀元610年頃、イタリアの修道士がお祈りの勉強をしていた子どもたちのために、余った生地で焼いたのが始まりという説もあります。
紀元610年頃のイタリアと言えば、のちに西ローマ帝国と呼ばれるローマ帝国西方領だった時代ですね。
プレッツェルの独特の形についても、いろいろな説があります。
窃盗の罪を犯したパン職人が、一つのパンから太陽を一つの角度から3度見ることができれば牢獄に入らなくても良いと領主に言われ、生地をプレッツェルの形にねじり上げて焼き上げたという伝承があります。
プレッツェルの形には、ほかにも、祈りをささげている修道士を模ったものだとする伝承があります。
また別の伝承によると、この3つの穴はキリスト教の三位一体を象徴しているとします。
修道士が作った、修道士を模った、3つの穴はキリスト教の三位一体を象徴、ここまでくると、修道士説は有力に見えますね。
古代ケルト説、ローマ帝国時代説もあるから、発祥はイタリアというのがもっともらしいですね。
でも、ドイツの伝統的な菓子というのは、不思議ですね。
神聖ローマ帝国と、ドイツの関係の深さを物語る菓子なのでしょうかね。
そうかも知れないですね。
ちなみに、いわゆる西ローマ帝国は1453年に滅んでいるから、神聖ローマ帝国は西ローマ帝国を実質的に引き継いだといえるでしょうね。
いずれの伝承も後付けされたものであるようで、答えはわからないようですが。
面白いことに、プレッツェルはパン屋のシンボルとして、よく店の看板やマークに使用されることがあるといいますね。
かつてドイツでは、3つの輪をつなげた看板がパン屋の看板として使われていたそうです。
しかし、プレッツェルの形が看板として使われたのか、プレッツェルが看板の形に作られたのかはっきりしないようですね。
キリスト教の三位一体説、修道士が作ったのが始めとも、修道士を模ったともいわれるのでしょ。
イエスは、最後の晩餐で弟子たちの前に、パンと葡萄酒を示し、それぞれ、自分の肉と血になぞらえて与えましたよね。
そういえば、柔らかく焼き上げたプレッツェルは、もちもちした食感だそうです。
じゃあ、やはり、プレッツェルは、イエスの肉を象徴するパンなのでしょうかね。
そうかも知れないですね。
一緒に好んでの飲まれるのは、ワインではなく、ビールですけどね。
追記
プレッツェルが最後の晩餐でしばしば描かれるという情報を得ました。
このサイトで、実例とプレッツェルの形の変遷が見られます。
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