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星は氷から生まれた?太陽は本当にガス天体か。その2

氷が惑星の形成に大きな役割を果たした可能性があると指摘する研究が、日本から提起されました。

 恒星と惑星の区別は、大きさだけではできないという報告もありますよね。

さらに、大きい割に重力が小さいところからガス天体と見なされていた惑星から、次々と候補の星が外されていっています。

今まで木星型ガス惑星に分類されてきた天王星と海王星は、いまでは天王星型惑星に分類しなおされ巨大氷惑星、別名アイスジャイアント、氷の巨人、英語名ice giantと呼ばれるようになっています。

木星についても、中心核の周囲には、微量のヘリウムや水の氷を含む厚い水素の層が広がっていると考えられ、それは木星半径の78%に相当と見られるようになってきました。

深い部分は液体の金属水素が 40,000 km 程の層を成し、その上部にはやはり液状の水素分子が約 20,000 km の厚さで覆っていると想定されています。

 木星に彗星がぶつかったとき、大量の水も観測されましたね。

木星にも氷の層があり、大量の水もある、つまり、氷によって生まれた惑星に含めても問題ない可能性があるわけです。

 恒星か惑星かは、大きさで決まらない。

 つまり、半径の78%が微量のヘリウムや水の氷を含む厚い水素の層である木星のような内部構造を持った恒星も、ありえる。

太陽は、核融合にしてはニュートリノが少ない上に、黒点などから大量の水分子が確認されています。

 太陽表面の温度の割に、コロナが高温なのも不思議ですね。

1995年、キット・ピーク国立天文台は、太陽表面全体に水分子を観測しています。

水蒸気の仕業であれば、謎は解けますよ。

 太陽も、氷が生んだ惑星になるはずだったのが、磁気の関係で光って恒星になってしまった。

ありえますよ。

強誘電性の氷が惑星を進化させた - JAEAなどが惑星形成の新説を提案
http://journal.mycom.co.jp/news/2011/09/06/115/index.html

2011/09/06

日本原子力研究開発機構(JAEA)などの研究グループは、中性子回折の実験から、低温で形成された強誘電性の氷が、従来の予測より高い温度でも微小な領域に残留することを発見し、それを(氷の)「メモリー」と命名したことを発表した。

同成果は、JAEA量子ビーム応用研究部門の深澤裕研究副主幹、東京大学大学院理学系研究科の大学院生荒川雅氏(現、九州大学大学院理学研究科助教)および鍵裕之教授、米国オークリッジ国立研究所(ORNL)の共同研究によるもので、米国地球物理学連合の学会誌「Geophysical Research

Letters」に掲載された。

今回の研究は、中性子散乱日米科学技術協力に基づきJAEAがORNLの100MW級の研究用原子炉(High Flux Isotope Reactor:HFIR)に広角中性子回折装置(Wide Angle Neutron Diffractometer:WAND)を設置して行ったもので、最近の惑星探査や天体観測で存在が確認されるようになった宇宙や太系惑星のさまざまな氷について、その構造と性質を明らかにすることを目的として実施された。

ORNLのHFIR(赤色部分)とJAEAが設置したWAND(青色の装置)の様子

一般的な氷の中の水素原子の配置は無秩序だ。

無秩序な原子は温度が下がると熱力学第三法則に従い規則的に配置(秩序化)するが、氷の場合は57K(約-216℃)から62K(約-211℃)の限られた温度で秩序化が観察されていた。

中性子は水素に敏感であり、水素の塊とも言える氷では、中性子ビームを用いることで、その構造を詳しく調べることができ、普通の氷(氷I)の結晶構造もORNLで初めて解明された。

(a)が水分子の模式図。(b)が通常の氷(氷I)の結晶構造。(c)が強誘電体の氷(氷XI)の結晶構造

今回の研究では、さまざまな温度で長い時間経過させた氷試料の構造の変化を時分割中性子回折法で測定し、温度の履歴と水素秩序化の関係を調べた。

その結果、過去に秩序化した経験のある氷には、150K(-123℃)の従来よりも高い温度でもナノスケールの微小な領域に秩序構造が残留(メモリーが存在)していることを発見した。

中性子回折の実験で観察された「氷のメモリー」の一例。

散乱角40.2°付近に中性子回折の強いピークを示す白と青色が見えるが、このピークの存在は、図2(c)の様に水素の配置が片方に揃って秩序化していることを示しすものである。

(ア)は最初に60K(-193℃)で40時間経過させ、段階的に温度をあげた氷のデータ。

低温から少しずつ温度を上げると図2(c)の様に水素が揃って秩序化し、さらに大きな水素秩序氷が得られる。

秩序化すると図2(c)の赤い矢印で示す電荷の偏りが出来て、電位差を持つ電池のような氷(強誘電性氷)になる。

(イ)は温度を100K(-173℃)まで上げたもので、青色が消えている。

これは、大きな秩序氷が消失したことを意味しており、70Kで数十時間経過させたところ、通常はこの温度で水素が秩序化することは無いが、ここでは直ぐに青色に変化したことが確認された。

(ウ)でも同様の現象が見られ、通常は水素が秩序化することの無い温度域にも関わらず、秩序化が観察されたことが示された結果となる。

この残留構造は「氷のメモリー」と命名された

何故、氷に「メモリー」が存在するのかについて研究グループでは、水素結合がネットワークを形成するため水素原子が動きづらくなり、ナノスケールの微小な水素秩序領域が残留するためと推測している。

水素秩序構造は熱力学第三法則に合致した構造で、無秩序構造よりも安定している。

水分子は狭い場所や少数の集団として存在した場合、高温でも秩序化すると理論的に考えられてきたが、実験的にその証拠を捉えたことはこれまでなく、今回の「メモリー」の発見は、水分子が小さな集団を作った場合は分子の向きが揃ってきれいに並んでいることを示す世界で初めての実験結果で、理論研究と合致するものであるという。

氷のメモリー(微小な強誘電性氷)の概念図と太陽系で強誘電性氷が存在可能な領域。

水色は「メモリー」効果により、微小な強誘電性氷が存在可能な領域。

これまでは橙色の領域(57-62K)でのみ、強誘電性氷が生成されるものと考えられていた

そして、この発見は構造物性としての意味に加え、宇宙や地球の進化と密接に関わることとなると研究グループは指摘する。

それは、太陽系が形成される際には広い領域に小さな氷粒が大量に存在していたと考えられているが、その氷の多くが秩序化していて強誘電体(強誘電性氷)であることを意味するためである。

強誘電体は電気的に強い力で結合するため、氷同士で合体成長したり他のイオンを引きつけることが可能であることから、これが宇宙の物質進化に大きく影響を与えると考えられるという。

ナノスケールの水素秩序領域は150K以下で存在していると考えられるが、太陽系の大部分の氷の温度も約150K以下であり、こうしたことから、太陽系に広く分布する多くの氷が強誘電体と考えられ、例えば冥王星、そして「はやぶさ2」が目標の候補としている小惑星帯にも強誘電性氷が存在する可能性があるという。

そのため、研究グループでは、強誘電体氷が合体したり、周りの塵を引きつけたりすることで惑星の形成が促進されたという新説が提案できるとしており、今後、大強度陽子加速器施設(J-PARC)からのパルス中性子を用いて、「メモリー」の構造と物性の詳細を調べることで、惑星形成や物質進化の謎の解明を目指すとしている。

当事者のプレスリリースがこれです。
http://www.jaea.go.jp/02/press2011/p11090501/index.html

平成23年9月5日

独立行政法人日本原子力研究開発機構
国立大学法人東京大学

氷に「メモリー」があることを発見
-惑星進化の謎解明に期待-

【発表のポイント】
中性子ビームを用いて氷の新しい性質である「メモリー」を発見

「メモリー」の効果により、宇宙には大量の強誘電性氷が存在する仮説を提案

氷の「メモリー」効果の理解が進むことで、惑星進化の謎解明に期待

独立行政法人日本原子力研究開発機構(理事長 鈴木篤之。以下「原子力機構」)量子ビーム応用研究部門の深澤裕研究副主幹は、国立大学法人東京大学(総長 濱田純一)大学院理学系研究科の大学院生荒川雅氏(現、九州大学大学院理学研究科助教)及び鍵裕之教授、並びに米国オークリッジ国

立研究所(以下「ORNL」)と共同で、中性子回折1)の実験から、低温で形成された強誘電性の氷2)が、従来の予測より高い温度でも微小な領域に残留すること(氷の「メモリー」と呼称)を発見しました。

通常我々が目にする氷の中の水素原子の配置は無秩序です。

一般に、無秩序な原子は温度が下がると熱力学第三法則に従って規則的に配置(秩序化)しますが、氷の場合は57ケルビン(K)3)(約マイナス216℃)から62 K(約マイナス211℃)の限られた温度で秩序化が観察されていました。

今回、ORNLの研究用原子炉(HFIR)に原子力機構が開発した中性子回折装置(WAND)を設置し、様々な温度で長い時間経過させた氷試料の構造の変化を時分割中性子回折法で測定し、温度の履歴と水素秩序化の関係を調べました。

その結果、過去に秩序化した経験のある氷には、150 K(マイナス123℃)程の高い温度でもナノスケールの微小な領域に秩序構造が残留していることを発見しました。

秩序化した氷はプラスとマイナスの電荷の偏りが生じた強誘電体となります。太陽系の大部分の氷の温度は約150 K以下です。

そのためこれまでは水素原子の配置が全く無秩序になっている通常の氷と考えられていましたが、今回の実験でその多くが「メモリー」の効果によって強誘電性氷であると見なすことができます。

強誘電体は電気的に強い力で結合するので、以上のことから強誘電体氷が合体したり、周りの塵を引きつけたりすることで惑星の形成が促進されたという新説が提案できます。

「メモリー」を持つ氷は太陽系に広く分布しており、今後、大強度陽子加速器施設(J-PARC)からのパルス中性子を用いて、この性質の理解を深めることで、惑星形成や物質進化の謎の解明が加速されるものと期待されます。

本研究成果は、米国地球物理学連合の学会誌Geophysical Research Lettersに「The existence of memory effect on hydrogen ordering in ice: The effect makes ice attractive」として掲載されます。

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