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ニュートリノの超光速は波動の悪戯か。

一つの報告が、科学に衝撃を与えています。

超光速を、光以外の物質で観測したというのです。

その報道の一つを挙げましょう。

超光速、本当か 「光より速いニュートリノ」専門家慎重

朝日新聞デジタル2011年9月26日03時00分
http://digital.asahi.com/articles/TKY201109230528.html

イタリア・グランサッソの地下にあるOPERAの検出器=研究グループ提供

ニュートリノが飛ぶ速さを測る実験方法

フランスにあるCERN(欧州合同原子核研究機関)の施設から発射したニュートリノビームを、730㎞先にあるイタリアのグランサッソで受ける。

原子時計が設置された二地点の位置は、GPS衛星で確認されている。

そして、打ち出されたニュートリノが地中を移動した距離と時間差を精密に計算して速度を計算する。

 光より速いニュートリノの発見が事実ならば、特殊相対性理論の前提を否定する「世紀の大発見」になる。
だが、多くの専門家は「ひとつの実験結果だけでは信じられない」と慎重な見方を示している。

 研究グループに参加する名古屋大教養教育院の小松雅宏准教授(素粒子物理学)は「研究グループで厳密に分析を重ね、内部でやれることはやり尽くしたうえ出した結論だ」と話す。

 今回の発見について、欧米メディアも速報した。
「確認されれば、革命的な発見」「衝撃的。我々にとっては、大問題になる」「物理学者は新たな理論を構築する必要に迫られるだろう」と世界中の物理学者らの驚きの大きさを紹介。
だが、いずれも「もし、本当なら」との条件つきだ。

 神戸大の松田卓也名誉教授(宇宙物理学)も「事実ならば、画期的な発見。ただ、素直には信じられない」と話す。

 アインシュタインの理論では、光速を超える物体は「虚数の質量」を持つことになり、その上では時計が未来から過去へと普通とは逆に進む。
結果から原因が生まれることになり、「不可能」とされる未来から過去へ旅するタイムマシンの基礎となる。

 ただし、懐疑的な見方も多い。長島順清・大阪大名誉教授(素粒子物理学・高エネルギー物理学)は「過去100年にわたって何の矛盾もなく、あらゆる分野で証明されてきた定説が、たった一つの実験で否定されても誰も信用しない」。
これまでも相対性理論に反する「光速を超えたのではないか」との報告はあった。しかし、よく調べるといずれもそうではなかった。長島さんは「別の実験法で複数の機関が追試することが必要」と指摘する。

 今回の実験については、研究チーム内でも正否への意見が分かれ、論文に名前を連ねることを辞退したメンバーがいる。
丹羽公雄名古屋大名誉教授もその一人。
「実験そのものの精度は確かだが、ニュートリノの速度を決めるのに必要な飛行距離と飛行時間の基準を全地球測位システム(GPS)に頼っている。GPSの精度が、このような精密測定実験に堪えうるのか検証が必要」と話した。(鍛治信太郎、松尾一郎)

■科学者たちは公開討論を

 現代物理学の根幹を揺さぶるような実験結果が出た。
物質が光より速く飛んだというのである。
科学界には懐疑論が根強いが、素粒子探究の世界拠点の一つが発信した公式発表なので議論が広がるのは必至だ。

 20世紀に確立した物理学の2本柱は、相対論と量子論だ。
アインシュタインが1905年にまとめた特殊相対性理論は、光速を超えるものはないことを土台に組み立てられている。

 これは「原因があって結果がある」という日常の常識(因果律)を支えるおきてであり、それを破るという想定でタイムマシンSFの着想が生まれたりしている。

 今回は、ニュートリノという素粒子が、わずかながら、このおきてを破ったというのだ。
実験チームが、データの精度に自信を示しながら「拙速に結論を出したり物理的な解釈を試みたりするには潜在的な影響が大きすぎる」として、意味づけに踏み込まないのも、そうした事情があろう。

 物理学者たちの間には疑問の声が多い。

 著書「宇宙は何でできているのか」で有名な村山斉・東大数物連携宇宙研究機構長(素粒子論)は、その根拠にノーベル賞受賞者の小柴昌俊さんら日米チームが1987年に見つけた超新星ニュートリノの例を挙げる。
16万光年離れた天体の爆発で出た光とニュートリノがほぼ同時期に地球に届いたが、今回の速さならニュートリノの方が数年早く飛来する理屈になるという。「見落とした実験誤差があるように思う。本当なら、超新星ニュートリノとの違いをエネルギーの差などで説明する複雑な理論をつくらなくてはならない」

 この研究が注目を集める背景には、近年の物理学が常識を超えた世界像を描きつつあることもある。
その一つが、私たちが実感する4次元時空の陰に、縮こまって見えない余分な次元(余剰次元)があるのではないかという理論だ。

 今回も、一つの可能性として、おきて破りのニュートリノが余剰次元という近道を通り抜けたのではないか、という見方が出ているようだ。
だが、佐藤勝彦・自然科学研究機構長(宇宙論)は「余剰次元にはみ出るのは、あるとしても重力を伝える粒子くらいだろう」とみる。

 前向きにとらえてもよいと思うのは、疑問沸騰の結果を実験チームがあえて解釈を控えつつ世に問うたことだ。
科学実験には、いつも想定外の落とし穴がつきものだ。
その実験の吟味も含めて、科学者たちの公開討論をみてみたい。(編集委員・尾関章)

だが、これらの議論はすべてニュートリノが超光速で移動したという前提でなされています。

 観測されたのは、ニュートリノが超光速で移動したように見える測定結果ですね。

あたかも超光速で移動したように見えることと、実際に超光速で移動したことは、分けて考えるべきだと思います。

現象として超光速で移動したように見えているに過ぎないと、説明できたなら特殊相対性理論の光速を超えるものはないという前提は守られたことになるでしょう。

ここで注目したいのは、量子は粒子であるとともに波動であるという性質です。

そして、物質の場には局所性と非局所性の相反する二つの性質があると見られています。

だとしたら、こう言えないでしょうか。

粒子性=局所性

波動性=非局所性

今回の結果は、波動性=非局所性の仕業であると。

 誤差の範囲か、意味のある時間差か、注意深く調べた結果というぐらい、わずかな差ということでしょう。

こういう声も出るくらいですからね。

「実験そのものの精度は確かだが、ニュートリノの速度を決めるのに必要な飛行距離と飛行時間の基準を全地球測位システム(GPS)に頼っている。GPSの精度が、このような精密測定実験に堪えうるのか検証が必要」

今回の実験については、研究チーム内でも正否への意見が分かれ、論文に名前を連ねることを辞退したメンバーがいるということが、どれだけ微妙な差だったかを雄弁に物語っています。

これは、波動性による非局所性の悪戯を検出したと言えないでしょうか。

波動による非局所性が今回の悪戯の仕掛け人である可能性を解く鍵は、波長にあると見たらどうでしょう。

波自体はどこまでも広がるので非局所的だけれど、観測装置にちょっかいを出せるだけのエネルギーがある波長の範囲は局所的でしょ。

 この、物理的な力を及ぼせるエネルギーを持った波長の範囲が、量子や周囲を取り巻く局所場として、認識されている。

おそらくそうでしょう。

 だから、エネルギーの広がりだけに注目すると非局所となる。

波動としての量子の波形のどこが装置に当たるかで、観測装置が反応するかしないかが、別れるのではないでしょうか。

 波形の山と谷では、ポテンシャルエネルギーが異なる。

今回は、たまたま波形の山が装置に当たったので、超光速かも知れないと騒がれたのでしょうね。

測定の精度が上がってきたことによって、今回の騒ぎの発端となった報告がでることとなったのでしょう。

これまでの類似な測定も精査してみれば、類似の事例ではないかと疑える差は見つかっていく可能性があるかも知れません。

追記。

今回は波長に注目したけれど、振幅もまた視野に入れる必要はあるかも知れません。

追記2。

光速超えるニュートリノを日欧チームが観測、「時間旅行も可能」

asahi.com2011年9月24日

http://www.asahi.com/international/reuters/RTR201109240031.html

 [ジュネーブ 23日 ロイター] 名古屋大や神戸大なども参加する日本や欧州の国際研究チームは23日、素粒子の一種であるニュートリノが光より速く移動することを示す観測結果が得られたと発表した。

 この結果が正しければ、宇宙の成り立ちをめぐる定説を覆すことになり、タイムマシンや異次元の存在も可能になるという。

 欧州合同原子核研究所(CERN)によると、ジュネーブ近郊のCERNから発射したニュートリノを730キロ離れたイタリアの研究所でとらえる実験を3年以上にわたり1万5000回実施。
その結果、ニュートリノが光より60ナノ秒(1億分の6秒)速く進むことを観測したという。

 アインシュタインが1905年に発表した特殊相対性理論では、質量を持つものは光よりも速く移動できないとされたが、今回の結果は同説と矛盾することになる。

 英マンチェスター大で素粒子物理学を研究するジェフ・フォーショウ教授は、観測結果が確認されれば、過去への時間旅行が理論上可能ということになると指摘した。

 研究チームでは、今回発表された観測結果が、独立した研究チームによって今後検証される必要があるとしている。

追記3

ニュートリノの実験で、光速で移動する素粒子とエネルギースペクトルが完全に一致したと指摘している点が非常に興味深いです。

それだけに、超光速にみえる観測結果が出る場合があるのかまで、踏み込んでくれなかったのは残念です。

超光速に対する反論は、ほかにも当然出ています。

Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111121-00000669-reu-int

「光速超えるニュートリノ」に異論、伊チームが論文発表

ロイター 11月21日(月)14時14分配信
写真
写真はグランサッソ研究所。提供写真(2011年 ロイター)

 11月19日、イタリアのグランサッソ国立研究所の研究チームは、ニュートリノが光より速く移動することを示す観測結果が得られたとしていた国際実験チームの報告に異議を唱える論文を発表した。

 [ジュネーブ 20日 ロイター] イタリアのグランサッソ国立研究所の研究チームは19日、素粒子の一種であるニュートリノが光より速く移動することを示す観測結果が得られたとしていた国際実験チームの報告に異議を唱える論文を発表した。

 イタリア国立核物理学研究所(INFN)や名古屋大や神戸大なども参加する国際実験チーム(OPERA)は9月、スイスのジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究所(CERN)から発射したニュートリノが、約730キロ離れたグランサッソ国立研究所の検出器に到達するまでの時間と距離を測定した結果、ニュートリノが光より60ナノ秒(1億分の6秒)速く進むことを観測したと発表。
先週には、再実験でもそれを確認したとしていた。

 これに対し、グランサッソで同様の研究を行う別の実験チーム(ICARUS)は、「OPERAの実験結果における超光速の説明に反証する」内容を確認したする論文をウェブサイトで発表。
2人の米著名物理学者が最近発表した研究内容に基づき、CERNから発射されたニュートリノは、ほんのわずかでも光速を上回るスピードで進んだとすれば到着時点でエネルギーのほとんどを失っているはずだが、ICARUSの測定では、光速で移動する素粒子とエネルギースペクトルが完全に一致したとしている。

 アインシュタインが1905年に発表した特殊相対性理論では、質量を持つものは光よりも速く移動できないとされた。
OPERAの観測結果はこれに矛盾するもので、宇宙の成り立ちをめぐる定説を覆し、タイムマシンや異次元の存在も可能になるとして注目を浴びていた。

asahi.com
http://www.asahi.com/science/update/1225/TKY201112250171.html

「超光速ニュートリノ」に新たな反論 米ワシントン大

 米ワシントン大(ミズーリ州)の研究チームは23日、「光より速いニュートリノはできにくい」とする理論計算の結果を発表した。
9月に発表された直後から、世界的に論争を呼んでいる「超光速ニュートリノ」に対する新たな反論として注目される。

 「超光速」を観測した国際研究チームOPERA(オペラ)の実験では、超光速ニュートリノは高速の陽子を標的にぶつけてできる「パイ中間子」と呼ばれる粒子からできることになっている。
しかしチームの計算ではこの反応は起きにくく、南極でのニュートリノ観測でも裏付けられるという。

 「超光速」を巡っては、別のノーベル賞物理学者らも11月、反論となる論文を発表している。

ニュートリノ、検証実験で光速超えず 当初結果にまた疑問符
2012.03.17 Sat posted at: 14:42 JST
cnn.co.jp
http://www.cnn.co.jp/fringe/30005947.html

e=mc²

アインシュタインの有名な公式。eはエネルギーを、mは質量を、cは光速度を意味する

(CNN) スイスにある欧州合同原子核研究機関(CERN)の国際共同研究グループOPERAが昨年9月、素粒子ニュートリノが光より速く飛んだとする実験結果を公表し科学界に衝撃を与えた問題で、イタリアのグランサッソ研究所は16日、CERNとの間の検証実験でニュートリノは光速を超えなかったと発表した。

CERNは先月、時間計測に使った光ファイバーケーブルに緩みがあったなどの欠陥が見付かったとも発表しており、光速を超えたとする当初の実験結果は間違いだったとの見方がさらに強まりそうだ。

CERNによると、9月の実験結果の「最終的な検証」のためグランサッソ研究所で今年5月、計4回の実験を実施する。

OPERAは昨年9月、1万5000個以上のニュートリノを使い、ジュネーブ郊外にあるCERNと約730キロ離れたグランサッソ研究所の間の地中で粒子加速器を用いて実験。

ニュートリノの飛距離と時間などを10億分の1秒単位まで厳密に計算し、光より速かったと発表していた。

昨年11月には再実験を行い、同一の結果が得られたともしていた。9月の実験結果を受け、科学界で疑問が出たことなどを踏まえたもので、実験装置を徹底的に点検したほか、速度測定に工夫を加えるなどしていた。

これらの実験結果が事実なら、光より速いものはないとするアインシュタインの相対性理論を覆す大発見で、現代物理学の根底を揺るがす可能性が指摘されていた。

ただ、OPERAは実験結果の正しさの最終証明には中立的立場の科学者の異なった装置による立証が必要と指摘し、他の研究所などに同様の実験を促している。

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コメント

Wowza, prlobem solved like it never happened.

投稿: Lexine | 2011年12月 6日 (火) 21時00分

You think so?

投稿: cova | 2011年12月 6日 (火) 22時25分

伴です。
 cova様は赤方偏移とニュートリノのどちらにもご関心があるとお見受けします。どうやら物理学者は赤方偏移とニュートリノの間に両者に矛盾する理論を唱えています。それをお知らせします。

 ニュートリノは測定されていない、ニュートリノ波はないというのが私の持論です。世の大勢とは反した持論かも知れません。

 ある方と論争中なのですが、カミオカンデのニュートリノ測定装置では重水中に発した対発生の光子を測定する原理といってます。

 ところがカミオカンデの装置に対を判定する時間の同一を測定し判定する能力がないことを彼に示したら、時間の同一性よりもエネルギーの測定が大事だと論点を翻したのです。そして彼はカミオカンデではニュートリノの発する光そのものではなくて、制動放射全体からの信号であるというのです。

 ここで彼が赤方偏移をドップラー効果だといっていたことを思い出しました。制動放射では、目に見えない放射線から水中にチェレンコフ光という青白い光を発光します。それは光がドップラー効果によらず赤色に変異する意味を持っているのです。彼は矛盾していると私は気づきました。

 彼はこのように言います。>0.511MeVのエネルギーをもつ2つのガンマ線光子が、互いに正反対の方向に放出されます。

私なりの意見を述べます。ご参考ください。

 高純度重水中でガンマ線から多種類のガンマ線はなかなか作られません。これを否といわれると、・・様の赤方偏移に関する持論に矛盾が生じます。もし青白い光のような制動放射とすると、宇宙上地球上放射線のない空間はないので、いろいろな放射線から制動放射が起きているので、ニュートリノだけから観測という仮定は最初からかなわなくなります。経路が雑音にさらされた実験系は純度の高い測定を適えません。

 なによりもニュートリノはすべての物質を通り抜けるのでした。重水のタンクを透けて通るということです。ニュートリノを選択的に感知するためにはシンチレーションカウンターのように選択的なセンサーがあるべきですが、それがカミオカンデにはないといったのと同等です。

 そして対発生は対の発生時点に同時性が確認できないといけません。対を確認できなければ進入方向の方向も定まりませんから特定の星起源と定めることもなりません。

 ガンマ線は無線工学の電磁波、電波の物理学での呼び名なので同一です。光子も電磁波なので同じものです。光子はいくら強くとも物質に透過も吸収もされにくく、反射され散乱されるので、なかなかほかの光子や電磁波にはなりません。2次発生はまず起きないのです。
 ここに反論したら・・様の持論にたちまち矛盾が生じます。
 もし反論したら、赤方偏移の原因がドップラー効果ではない、そして赤方偏移の原因は伝搬経路における光子の2次発生の重複繰り返し、すなわち光源の距離に赤方偏移の原因があるといったのと同じです。重水を蓄えた容器、カミオカンデと、くらべて宇宙にいかほどの違いがあるのでしょう。制動放射に基準を置けば、宇宙の場も、カミオカンデの重水の中も、両者に何ら違いはないのです。
 真空と同じくらい密度の薄いスープを煮詰めて、密度を138光年距離/100メートル倍まで濃くしたら、重水液よりも密度の濃いスープになるとは思いませんか。スープを潜る光には同じ濃さのスープからは同じ働きがあるでしょうね。
 だから赤方偏移イコールドップラー効果とは制動放射の考え方は彼の都合よく矛盾する論理なのです。

 光子の衝突で電子はもしかするとたたき出すことがあるかもしれません。たとえばガンマ線の一つX線でたしかにたたき出される電子はあります。(その原理の表面膜の金属元素種別を観察するための装置があります)。

 でも太陽光ほど強くても、太陽電池のような特別な人工に作られた結晶構造を受光面に用意しないとほとんどたたき出されません。

 電子をたたき出すためには光色に決まりがあり、何でも受光するわけでもありません。受光原子または分子の準位の中で最外殻電子のポテンシャルにちょうど等しい振動数だけです。量子であれば、エネルギーと振動数のマッチングは難しい。
 ガンマ線放射が、量子でなく黒体放射の分布をしていれば、間口の広くなった光色の選択制と量子性のないエネルギー感受範囲からマッチングできてしまうかもしれませんが、ニュートリノを量子の到来といっている以上マッチングは難しい。
 とくに超高純度の溶液であればマッチングできる振動数は種類が少ない。

中でも重水となれば、分子には水素原子と酸素原子しかない。水素はバルマー系列リュードベリ系列とかがそれでしたよね。系列の中身は、有限数のスペクトル要素数です。マッチングする振動数の種類はかなり少ない。軽い元素なので高エネルギーに吸収能も期待できない。したがって超高エネルギー量子を受光する可能性が少ない。いろいろな理由からカミオカンデのセンサーにはニュートリノを選択する選択性が備わっていない。

 ・・様がおっしゃるように制動放射して多色の光が発生しても、たとえ制動放射があっても青白い光の発光の由来がニュートリノとは確定できなくなる。ただ外来の放射線や、地中の放射元素が周囲にあり、そこからの制動放射が複数あって、選択性のないカミオカンデの中に明暗に濃淡ができただけの話になる。

 ところで電子シンチレータ型γ線測定器の携帯型を20年くらい前、原子力開発機構の一般家庭向けのキャンペーンで借りて使ったことがあります。測定器は地べたにくっつけたときが一番指示値が大きく0.07マイクロシーベルト、空からは測定最大指示値の十分の一以下にしか降ってきませんでした。地べたの中には大きな線源があり、あの青白い制動放射も起きているわけです。地べたを何度も測りました。ですが何がどこに埋まっているかわかったわけではありません。

 このような混在は素性のわかった2個だけでも方向や、位置エネルギーや数、元素種別、ガンマ線の種類の分離は難しい。量子が0.511MeVであるともわからない。

 ましてや太陽発生源からのニュートリノに感度がないと明確なカミオカンデです。カミオカンデでは、すべてのニュートリノに感度があるはずがない。地べたの中のカミオカンデには地べたの中の線源を感知するしかない。
 恒星の光源なら、ニュートリノに限らず、ほかの放射も同時に同比率に高まるべきだが、ほかの放射が同比率程に強く観測されてはいない。超新星爆発の時間にはその時以外にもその前後の時間には強い放射があって、多種類の観測器にも大きな値が同時に観測されるべきではないですか。しかるべき観測値にも特有の変動が現れることでしょう。随伴するべき観測がないならニュートリノもやっては来ていなかったのです。

 カミオカンデのスケールは格別です。政治的にも日本を動かし世界を動かした。深さのスケールも坑道深く格別です。開発費も経済的に格別な規模です。元素も分子も重水という格別なスケールのものです。スケールの大きさだけでノーベル賞をくれてやってもいいかもしれません。
 これは大きな大きなジンクピリチオン効果が「ニュートリノ カミオカンデ」について回ったことを示しています。

投稿: 伴 公伸 | 2014年7月10日 (木) 15時58分

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