宇宙の泡は昔ほど小さかったと見ても本当に良いか。
宇宙は、銀河が分布してできています。
銀河の分布には、法則性があり、それは泡構造なのです。
泡の内部には、ほとんど銀河はなく、泡の表面に見えている部分が銀河の塊なのです。
さらに、宇宙の質量の大半を有するとされるダークマター(暗黒物質)もまた、銀河の泡構造と分布が重なっているように、観測されたそうです。
銀河とダークマターの作る泡は、観測してみると、遠くに行くほど小さくなっていました。
研究者たちは、遠くを見ることは、過去を見ることだと考えています。
光と言えども、有限の速度である以上、到達するまでにある程度の期間がかかるのです。
遠くになればなるほど、地球に届いている光は過去に発生したものなのです。
それで、遠くに見えている=過去が見えているとなるのです。
これには、異論を唱えないわけですね。
事実ですからね。
宇宙の泡構造が、遠くに行くほど小さいのも、観測が示した事実だから疑いません。
私が疑うのは、解釈です。
私たちは、去っていく姿を見送るとき、次第に小さくなり、点のようになり、見えなくなる体験を何度となくしているはずです。
天文学者たちは、遠くに小さく見える星や銀河は、小さく見えているだけとして、わかっている距離から大きさを計算しています。
身近な経験と矛盾しないように、宇宙でも判断したのですね。
それなのに、銀河に囲まれた宇宙の泡は、遠くに行くほど小さく見えているのは、遠くを見ることは過去を見ることだから、昔は小さかったと言い出すのです。
これ、明らかにダブルスタンダードであり、ご都合主義ではないでしょうか。
遠くのものは小さく、近くのものは大きく、見える。
でも、遠くのものが近くのものより小さい訳ではないし、近くのものが遠くのものより大きい訳ではない。
絵画はこの事実を、遠近法という手法として取り入れたから、平面でありながら奥行きを感じることができる。
だとしたら、遠くの泡構造は、小さくなっているのではなく、小さく見えているのだと考える方が理にかなっているはずでは、ありませんか。
宇宙の泡の大きさは一定であり、遠くに行くほど、小さく見えているだけ。
何十億光年も、かなたにある宇宙の泡が、私たちの銀河が属する宇宙の泡と、同じ大きさに見えると思いますか。
もし、同じ大きさに見えるなら、遠くの宇宙の泡は、私たちの銀河が属する宇宙の泡より、大きくないといけない。
言い換えれば、小さく見えるなら、遠くの宇宙の泡と私たちの銀河が属する宇宙の泡は、ほぼ、同じ大きさであると、解釈した方が、自然でしょ。
この、宇宙の泡構造の大きさは、宇宙のどこでも一定という事実に基づいて、原因を探るべきでは、ないでしょうか。
ダークエネルギー(暗黒エネルギー)は、遠くに行くほど宇宙を加速しているというのも、そう見えているだけと判断しないと、宇宙の泡構造の大きさが一定であることと、矛盾しないでしょうか。
光の速度は一定です。
にもかかわらず、見た目の周波数が変化して見える現象があります。
ドップラー効果ですね。
遠ざかりつつあれば赤くなり、近づきつつあれば青くなるのです。
だが、これは、加速度の仕業なのです。
加速度と重力は区別はつかないと、アインシュタインの相対性理論は言いますよね。
重力赤方偏移は、宇宙でも観測されています。
ダークエネルギーについては、アインシュタインの導入した宇宙定数と同じと見る見解もあります。
宇宙定数は、重力と大きさが同じで方向が反対でしたね。
重力はほとんど引力ですよね。
つまり、宇宙定数とは、引力と大きさが同じで方向が反対な力ですよ。
引力と大きさが同じで方向が反対な力なら、斥力でしょ。
言い換えれば、宇宙定数=斥力ですよ。
そして、万有引力であるなら、万有宇宙定数であり、万有斥力でないと、矛盾するわけです。
宇宙では、青方偏移も見つかっています。
これを、重力青方偏移とみれば、重力赤方偏移と対を成していることになりますね。
宇宙は、引力と宇宙定数の釣合によって、潰れないで済んでいることになります。
宇宙の泡構造の大きさは、どこでも一定ということは、空間だけでなく、時間に対しても、言える。
つまり、宇宙は膨張していないのではないかと解釈すれば、引力と宇宙定数の釣合によって潰れないで済んでいることと合わせれば、こうなるでしょうね。
アインシュタインさん、あなたの宇宙定数導入は正しかった。
宇宙論からの撤退は、早まった判断であった。
宇宙は、収縮も膨張もしていないという、あなたの出した答えは、正しかったのだ。
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コメント
太陽と月を例に出すまでもなく、見かけ上の大きさと実際の大きさは違う事は誰でも分かるはずですが。
どういう事なのでしょうか。
投稿: ペプシコーラ | 2012年1月 5日 (木) 01時19分
どういう事なのでしょうかって、遠くの宇宙の泡が小さく見えていることを、過去を見ていることと、短絡させているからでしょうね。
膨張宇宙論では、過去の宇宙は小さくないといけないので、遠くの宇宙の泡が小さく見えることを、過去の宇宙の泡が小さかったと思い込むことで、安心をしたがっているとしか、考えられませんね。
遠くを見ること、すなわち、過去を見ること、すなわち、過去の宇宙は小さかったこと、という論法なのでしょう。
そういうなら星や銀河も過去では小さかったと、言わなければ矛盾するはずなのですが。
ますます、混乱と混迷に、膨張宇宙論は落ち込むでしょうね。
天動説の周転円以上に、奇怪で醜悪なモデルがさらに、登場することになるかもしれません。
もはや、膨張宇宙論は、末期症状に入ってきたと言えるでしょう。
投稿: cova | 2012年1月 5日 (木) 10時22分
膨張宇宙論を崩壊させないようにする為、という事なのですね。
やはり、その裏には何らかの既得権や権威やメンツ等、を守ろうとしているのでしょうね。
科学に限らず、政治、経済、宗教・・・等、いろいろな意味で末期的という気がします。
投稿: ペプシコーラ | 2012年1月 5日 (木) 13時20分
科学者として事実を優先するなら、ありえないと思える対応は、しばしばあるようです。
残念ですが、既得権、メンツ、権威を優先する保身としか、言いようのない対応ですね。
今の地位を失えば、今持っている研究環境も、なくなり、発表の場さえ、危うくなるからでしょう。
投稿: cova | 2012年1月 5日 (木) 13時40分
宇宙や地球に関する科学の新説が、歴史に何らかの検証を突きつけるとすれば、、
それは、もう一度古い民族が力を復活させたあとが良いかと思います。
地球も多分そういう考えではないかと…。それが無難でしょうし。
投稿: まる | 2012年1月 6日 (金) 01時25分
真理と真実にのみ忠節と忠義であるべきという合意が、地にあまねく及ぶ時でないと、誤った定説に反旗を翻すのは、よほどの勇気がいるかもしれないですね。
人の唇の運動より、現実が何を語ろうとしているか見極める目を持っているか、私たち一人一人が問われているのかも知れません。
投稿: cova | 2012年1月 6日 (金) 09時19分
そうですね。合意ですね。
どんな流れになるのか想像つかないですけど。
投稿: まるこ | 2012年1月 6日 (金) 13時40分
やはり、地道に声を上げ続けるしかないでしょうね。
諦めることなく…。
投稿: cova | 2012年1月 6日 (金) 20時23分