右と左と日本とヨーロッパ。
文化の中の順序、特に左右反転について、こういう質問が寄せられました。
日本語の表記、昔は右から左へでしたよね?
アラビア語もそうですが、東南アジアの言語や古代のアラム語とかヘブライ語はどうなんでしょうか。
ヨーロッパ言語は左から右ですよね?
そもそも、なぜ右から左へ文字を書いたか不思議ですが。
それと、歩行者は、もともとは右側通行であったのが、武士の左腰に差している刀がすれ違い様に接触し喧嘩になる事が多々あり、左側通行に変えたという話を聞いた事があります。
真偽は不明です。
左右の転換は何らかの意味が隠されているのでしょうか。
この質問にあるように、左右や順序、方向については、面白いことが多いですね。
ユーラシア大陸の西は陰、ユーラシア大陸の東、特に日本を陽とするかのようだ、と指摘する人もいます。
ヨーロッパを陰とすれば、アジア、特に日本が陽。
ヨーロッパの語源は、ギリシア神話に登場するエウロパ、ユーロパとも呼ばれる美女エウロペに由来するといいます。
エウロペは、テュロスのフェニキア王アゲーノールとテーレパッサの娘で、美しい姫であったと伝えられます。
エウロペの名前の由来は、よくわかっていません。
ギリシャ語の“目を広げる”という意味であるとか、フェニキア語の“西の夜”のことだとか、ヘブル語の“闇”から来たと、さまざまに言われます。
繋げてみると「夜の闇で目を広げる」となって、基本的に同じことをいっているように思えませんか。
確かに、エウロペは、イブニングと共通の語源から出てきた名前のようにも、見えますね。
聖書に出てくる、エバとも呼ばれるイブが、語源でしょうか。
可能性は、ありそうですね。
だとすれば、昼を陽としたら、夜は陰、という事に繋がる。
東の日本は国名からして陽、西のヨーロッパは語源からして陰、なのでしょうか。
まるで、陰陽に対応するよう意図して、日本とヨーロッパというそれぞれの名前が出来たように見えるとしたら、面白いですね。
タイ文字,ラオス文字,クメール文字などの東南アジア大陸部の文字は、南インド系文字の古い特徴を共有し左から右に横書きされるようですね。
インドヨーロッパ語族というくらいだから、ヨーロッパも古来左から右に横書きだったのかもしれないですね。
アラブ文字は、時代を遡るとへブル文字に似てきます。
アラブ文字は、へブル文字と共通の起源をもつのでしょう。
アラブの祖とされるイシュマエルは、アブラハムとエジプト女性ハガルの子と伝わります。
それに、へブル文字もエジプトのヒエログリフから生まれた大衆文字が元になって生まれたという指摘もあります。
もしそうなら、アラブ文字も、へブル文字も、ヒエログリフから派生したことになるでしょうね。
アラム語もヘブル語の方言なので、いずれも右から左に書いていた見て良いでしょうね。
横書きで右から左に各文化では、縦書きもしているか、かつてはしていたことはあるでしょう。
今のアラブ文字で縦書きは難しいでしょうが、へブル文字なら縦書きは可能です。
横書きで右から左に書く文化も、一字で改行している縦書きという、発想なのかもしれないですね。
文字の書き方の左右のような例外はあっても、大きく見れば、アジア、特に日本とヨーロッパでは逆になると言われる事柄は、いくつかありますね。
鋸や鉋といった道具類、日本語で文末に来ることが多い「です」や「ます」にあたる語が、ヨーロッパでは文の前半に来る。
質問文など、ヨーロッパ語ではしばしば、Are you?のように文頭にきますね。
名前も、ヨーロッパは苗字が後の場合が多いですね。
シルクロードを旅してきた人は、日本のバスに乗るとシルクロードでバスに乗っている錯覚にとらわれると言います。
日本に向かうバスの中で、これまで出会ってきた土地の人々を再びみているような気分、ということでしょう。
実際、日本に親近感を覚える人々は西アジアや中東に多いそうです。
民族移動の歴史も、なにか関係はあるかも知れませんね。
共通のルーツから、ペルシャとインドに分かれたとされる人々の神は、位置付けがまるで正反対になったと、言われます。
日本人も、アジアに似た顔もいるけど、意外と西アジアや南アジアに多いようですね。
インド人や、ペルシャ人、トルコ人に似た顔も、そういえば日本人の中にいますね。
そうかと思えば、イタリアやフランス、スペイン、イギリスといったヨーロッパに日本人に似た顔も見かけます。
日本にはゲルマンの血が入っているという声も、上がります。
インド=ヨーロッパ語族ということからいうと、日本は意外とアジアよりそちらに近い可能性はありますね。
世界の共産党活動の中で、ユーロ・ニッポ・コミュニズムなどと、言われたこともありましたね。
これって、偶然ですかね。
アジアで真っ先に近代化したのも、日本であることと合わせると、興味深いですね。
中東から、西に行ったヨーロッパ人、東に行った日本人。
ペルシャとインドの対比の延長線上に、ヨーロッパと日本がある。
そういう風に見えてくるのは、面白くなりますね。
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