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神を見失うなという言葉を考えて見た。

神を見失うなと、言う言葉があります。

聖書では、しばしば、神は義と言い換えられます。

 神を見失うな、とは、義を見失うな、でもある。

義を見失うなと言われれば、もっと、身近に感じるでしょ。

 義を見てせざるは勇無きかなと、言いますね。  

 勇気、言うのは簡単だけど難しいですね。

大義となったら、どうです。

 大義、大儀なことで…。

でも、大義を億劫とばかり、言ってもいられない場合もありますよ。

TPP参加問題は、まさにそれです。

アメリカは自由貿易を大義に掲げ、参加を迫っています。

TPPは、包括手的交渉です。

例外なき関税撤廃を迫るばかりではなく、非関税障壁撤廃も求めています。

非関税障壁とは、さまざまな規制のことです。

時代に合わないから変えるべきものもある一方で、新たに定めたり、強化する必要のあるものも、あります。

 じゃあ、多くの国民に関係あるでしょ。

ところが、個別の利害にとらわれていては交渉は進まないからと、秘密交渉になっています。

 それでも、譲歩を得られれば良いと言う考えもあります。

しかし、経過的、過渡的措置として、認められるに過ぎないのです。

最終的には、完全な自由貿易への移行が目標ですから。

 でも、対抗するなら、秘密交渉をやめて、もっと、開かれた交渉にしろということになるのでは。

自由貿易に対する、民主主義によるチェックは、当然必要です。

 民主主義を大義に掲げれば、自由主義に対抗できるのではないですか。

チェックすると言うだけでは、条件闘争にしかならない可能性があります。

 秘密交渉を公開交渉にというだけなら、民主化闘争でしかない。

自由主義に対抗する大義としての民主主義を、民主化に矮小化することになりますね。

もちろん、大義として民主主義を掲げなければ、条件闘争としての民主化も腰砕けに終わるでしょうね。

現在アメリカが推進しようとしているTPPには、ISD条項があります。

参加国の企業は、進出先が同じ参加国なら、非関税障壁と感じた規制の撤廃を求められるというのです。

非関税障壁を、経済の現場からチェックして意見を言うと見れば、なるほどと思うかも知れません。

だが、その要求の背後にはTPPがあります。

 非関税障壁と一括りにされたなら、環境や健康、地域経済の育成などのための取り組みを破壊されかねない。

被災地復興のための過渡的な特別措置でさえ、長期にわたって必要と思って制定した規制や制度である場合は特に、非関税障壁のレッテルを貼られかねない危険性があるのです。

 TPPとISD条項によって、民主主義は破壊される危険性がある。

一企業の要望の過ぎないものがTPPとISD条項を振りかざしたとたんに、国民や住民の長年の取り組みの成果の上に君臨する事態を、民主主義と言えますか。

 ファシズム台頭のときもそうだったが、民主主義は手続き論に堕落と変質をすると、民主主義の敵に転落する。

義は、偽物が本物に成りすまして、人々を誘惑する場合があるということでしょう。

 偽物の義は、目先の利益で誘導し、人々を眩惑して、地獄に突き落とす。

そして大義もまた、毅然として貫かないと条件闘争に矮小化され腰砕けになるでしょう。

 義や大義を見失うなという戒めもまた、神を見失うなという、言葉に含まれる、

そういう事でしょうね。

 大義と大義の戦いは、神と神の戦い、でもある。

だが、神の戦いと見た場合、いくつかの場面が想定できます。

 神と偽りの神=サタンの戦い。

 私たちは、神、すなわち、真の大義の側に立ちたいですね。

 偽りの神=サタンと偽りの神=サタンの戦い。

 大義を見失ったもの同士の戦い、いまの時代、これが多い気がします。

最悪なのは、大義に対して大義さえ掲げずに戦う場合です。

 自由貿易の大義のアメリカに損得勘定で対抗す日本が、まさにそれ。

 偽りの大義だから滅びることはないが、負ければ地獄。

神を見失うなという、戒め、怖いですね。

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