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サークルダンス

集団で踊る場合、いろんなパターンがあります。

 ショーとして踊る場合もありますね。

今は、自分たちの楽しみとして踊る場合を、考えます。

社交ダンスのように、ペアを男女で組んで一定の様式で踊る。

もっとも、民族によっては、男女がペアを組まない場合もあるようです。

盆踊りのように、列を組んで踊る。

列を組んで踊る場合でも、一列に並んでその場で躍る場合もあれば、行列を組んで行進する場合もあります。

 行進の典型例は、カーニバルのパレードですね。

列を組んで踊る場合には、輪になって回る場合もあります。

今回は、輪になって踊る場合を考えてみたいです。

 輪になって踊るっていうと、「アヴィニョンの橋の上で」という歌がありますね。

「アヴィニョンの橋の上で」は、1501年に出版された最古の楽譜 『オデガドン』 に収載されているそうです。

もっとも古いシャンソン・フォルクロリック、つまり民謡で、有名な割に、作者はわかっていません。

この歌にあるアヴィニョン橋は、フランス南西部、プロヴァンス地方のローヌ河に面した古都であるアヴィニヨンに12世紀ごろかけられた石造りのサン・ベネセ橋のことだといわれます。

サン・ベネセ橋は、昔、羊飼いベネセが受けたお告げにより着工され、8年がかりで全長900メートル、22のアーチに支えられた橋が完成しました。

この「アヴィニョンの橋の上で」という歌は、橋が完成したとき、人々が歌って踊って喜びあったといわれています。

歌詞には橋の上でとあるが、橋の上は狭く、実際に人々が踊ったのは橋の下だったそうです。

17世紀後半の洪水で途中で切れてしまい、対岸に渡ることができなくなりました。

それでも、 フランス革命記念日である7月14日になると、現在でも、お祭りの夜には、人々が橋の下で踊り楽しみ、中世の面影を残しています。

 直しもしないが、壊しもしない。

 思い入れはあるが、狭いから直してまで使おうとは、思わないのですかね。

昔の作り方だから、わざわざ作り直しても、その技術はほかに使いようがないでしょうね。

今では喜びの表現や娯楽となった踊りも、もともとは神前奉納だったはずです。

回りながら踊ると言う点では、イスラム神秘主義の旋回舞踊として知られるトルコのスーフィーダンスのようなものもあります。

 円には、始めも終わりもないということから、無限の象徴という意味合いもありそうですね。

実際、輪である指輪には、神秘の力が宿るとした設定の物語はヨーロッパ文化圏にありますね。

 そういえば、婚約指輪には、宝石がない場合も多いですね。

 求婚で贈る場合には、多少奮発して宝石がついていることの方が多いのに。

終生変わらぬ愛の誓いを交わした証が、婚約指輪の本来の意味ですからね。

輪になって踊る様式は、日本では輪踊り、ヨーロッパ文化圏ではサークルダンスとして知られます。

輪になって踊る様式の歴史は、かなり古いようです。

 魔女の踊りなども、キリスト教によって悪魔に貶められた古くからの民族の神と輪になって踊る姿はしばしば描かれるようですね。

 悪魔は、魔女たちの踊りの中心に描かれることもあるような。

 それも、時代を遡るほど魔女の輪になって踊る絵は多い気がします。

輪になって踊る形式は、踊りの中でも最古である可能性も指摘されますからね。

古代ギリシャ、アフリカ 、東欧、 イスラエル、南スラブ 、アイルランドのケルト人、ブルトン、カタロニア(サルダーナ)、南アメリカや北アメリカインディアンなど、広範囲にみられるようです。

ちなみに、ブルトンとはフランス北西部のブルターニュ地方で使われているケルト系言語です。

ブルトンは大陸系のケルト語のゴール語ではなく、島嶼ケルト語に分類されます。

コーンウォール語やウェールズ語と近く、5世紀から6世紀にかけてブリテン島から流入しました。

 こうやって見ると、日本人のルーツを考える際に登場してくる地域が多いですね。

東欧も、ハンガリーのように日本に親近感を持つ国がありますからね。

 日本の盆踊りの輪踊りも加えると、中東から地中海世界やヨーロッパを巡りアメリカを経由した西回りのルートの存在が、浮き上がってきますね。

あるアフリカ人など、アフリカ的と思った名前が日本からも多く見つかって驚いていますからね。

 古代アメリカの、オルメカ文明の遺物である人頭彫刻など、一見アフリカ人風だけど、むしろ、南太平洋の人々に近く、日本でも似た顔の人いますからね。

文化の比較は、面白いことが見えて来ますね。

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