ムハンマドとユダの木とエフライムの木?
ムハンマドは、イエスを聖霊を伴って遣わされた特別な預言者と言っているのです。
そして、キリスト教徒とユダヤ教徒を、啓典の民と言ってるのよね。
これを、どうとらえるかですよ。
ムハンマドは、イエスを受け入れたうえで、ユダヤ教徒を啓典の民と言っている…。
ユダヤ教徒にとって、神の聖典とはいわゆる旧約聖書だけです。
つまり、ユダヤ教徒にとって、聖書といえば新約を含まないので、旧約などと呼ばれるのは心外ということでしょうね。
ユダヤ教徒にとって、新約を認めたら、イエスを救世主として受け入れることになる…。
そういうことでしょうね。
だが、イエスは旧約聖書の救世主に関する預言を、ことごとく踏まえ、また、満たしているのです。
ムハンマドは、この旧約聖書も含めて、聖書を読めと言っているのです。
旧約聖書の救世主に関する預言を、ムハンマドもまた受け入れたうえで、イエスを特別な預言者と言っている。
これを、どう思うかです。
旧約聖書の預言した救世主は、イエスであるとムハンマドもまた認めたことになる。
当然でしょ。
イエスを旧約聖書の預言した救世主であると主張するキリスト教徒もまた、啓典の民と言っているのです。
そして、救世主としてのイエスを否定する言葉は、ムハンマドは一度も言っていないのです。
預言者としてのイエスを前面に出しているが、救世主としてのイエスには触れていないだけで否定はしていない。
救世主としてのイエスには一言も触れていないけど、キリスト教とも受け入れた以上は、言うだけ野暮でしょ。
ムハンマドがユダヤ教徒に求めることは、預言者としてのイエスを受け入れることであると同時に、救世主としてのイエスを受け入れること。
ムハンマドがキリスト教徒に求めることは、救世主としてのイエスを受け入れるだけではなく、ユダヤ教改革者としてのイエスを受け入れること。
つまりムハンマドは、イエスが果たそうとして果たせなかったユダヤ教改革を継承し成し遂げるとともに、キリスト教にもユダヤ教改革者であったイエスの原点に戻れと、呼びかけていたことになるでしょ。
ムハンマドの目指していたことは、ユダヤ教とキリスト教の統一であった…。
コーランは、そのために奮闘したムハンマドの言葉の記録でもあったということでしょうね。
アッラーから下された、言葉の記録でもあるけれど…。
もちろんムハンマドは、アッラー、すなわち、御父エロヒムの預言者としてのヤハウエ=イエスの地上における代行者として行動したわけですからね。
ムハンマドは、ヤハウエ=イエスの地上における代行者として行動、ということは預言者よね。
アブラハム・イサク・ヤコブの系譜からは外れるけど、アブラハムの息子であるイシマエルの子孫だから、アブラハムの系譜の預言者であることは言えるでしょうね。
アブラハム・イサク・ヤコブの系譜からは外れているからと、ムハンマドを預言者として受け入れないのは、ユダヤ教とキリスト教の頑なさ。
預言者を選ぶのは、神であって、人じゃないですよ。
ムハンマドの行動が実を結ばなかったのは…。
神の想定の、範囲内だったのでしょねえ。
そ、そんな…。
でも、イスラム世界は、ユダヤ教とキリスト教の失われてしまった原風景を今日まで伝えているという存在意義は、大きいでしょうね。
イスラムによって、加えられた部分はあるにしても…。
当然、すべてが当時のままなわけ、ないでしょ。
確かに…。
ユダヤ教とキリスト教の頑なさを神は予見していたから、ユダの木とエフライムの木という言葉で神は、何かを伝えようとしていたのでしょうね。
エフライムは失われた十支族なはずでしょ。
失われたということは、やがて出てくることを意味しているのでしょ。
エフライムの木はどこかにある。
あるから、聖書に書かれるわけでしょ。
確かに…。
でしょ。
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