神社の構造について考えてみました。
街中で見かける神社と寺の見分け方として、よく言われるのは次の点です。
そう言えば、見た目が似通っていて、どう区別するかわからないことはありますね。
外見としては、瓦葺きでないなら神社で、瓦葺きなら寺と、思えば大抵区別はつきます。
天平の甍と言いますね。
甍は、瓦の事で、仏教とともに伝来したのでした。
一方、神社は茅葺が普通です。
神社は、瓦の伝来以前の建築ですからね。
もっとも、中にはどちらも屋根に銅版が葺いてあったりして区別しにくい場合もあります。
そういう時は、多少近寄らないとならないが、鈴なら神社で、銅鑼なら寺です。
だが、古い歴史を持つ神社は、たいてい、一目で区別がつきます。
神社建築、特に本殿の特徴として以下の点が指摘されています。
屋根に妻を持つこと
床を高く張ること
瓦を用いないこと
土壁を用いないこと
装飾の質素なこと
もっとも日光東照宮のように、装飾だらけの神社も、なかにはあるが、これは例外中の例外です。
古来からの神社には、いくつかの様式があります。
大社造
住吉造
春日造
神明造
流造
八幡造
どうして、これだけの様式が分かれたか、それはわかりません。
だが、神社でなぜ、屋根に妻が付くかと言うと、それには理由があります。
神社建築では、長さは何間あろうが、妻の方は基本は必ず柱が三本なのです。
八幡造では、屋根を伸ばすためにわざわざ妻をもう一つ造りますね。
神の三柱と、関係があるのでしょうか。
おそらく、そうでしょう。
歴史のある神社では、本殿までの鳥居はたいてい三つです。
これも、神を三柱とする思想が背景にあるようです。
ついでに言うと、妻の方に階段があるかないかと言う区別もあります。
妻の方に階段があるのは、大社造、住吉造、春日造です。
神明造、流造、八幡造は、階段は妻の方にありません。
神社の基本構造は、出雲大社の有名な設計図である金輪の造営にみられるように、九本柱と思われます。
出雲大社だけでなく、伊勢の神宮も、九本柱ではないですか。
周囲に廻らされた回廊でわかりにくいが、そのような印象は受けますね。
九本柱が基本としたら、金輪の造営について、生命の樹を連想したが、神社は生命の樹を表すことになりますね。
興味深いのは、八幡造で、建物を支える柱は十三本に見えるのです。
母屋の真ん中の一本は大黒柱として、勘定から外して良ければ十二本。
八幡(はちまん)は通称で、正式には八幡(やはた)ですよね。
八幡(やはた)に対しては、ユダヤを表すイエフダーの転化と言う説がありますね。
八幡(やはた)がユダヤであるなら、十二はイスラエルの支族の数となりますね。
大黒柱は、天の神である御父を表すのではないでしょうか。
なお、本殿の大きさは、正面から見たときの柱間の数で表されます。
例えば、正面に柱が四本立っていて柱と柱の間が三つであれば、三間社と呼びます。
その場合の間は、柱間が一尺であろうと十尺であろうとすべて一間と数えるのです。
実際の神社では、圧倒的に多く全体の九割以上を占めるのは、一間社だそうです。
残りは、ほとんど三間社で、偶数の間数は社寺ともに嫌われるので、二間社や四間社の例は、希にしかないようですね。
五間社以上の大型本殿の例も少なく、長大な例では、京都府の石清水八幡宮、山梨県の窪八幡神社の十一間社があります。
軒下が大半、一間と言うことは、大社造や春日造と、関係はあるのでしょうか。
そうかも知れません。
二間社や四間社の例は希にしかないが、偶数は陰の数であり、陰は鬼の語源ともされることも理由としてあるのかも知れません。
十一間社の十一は、十一面観音でもしばしば言われるけれど、生命の樹の節の数ですよね。
面白いのは、本殿ではないが、諏訪大社の十間廊と言う建物は、大きさだけでなく形と方角や使い方が全部、古代イスラエルの幕屋と同じであるという指摘があります。
なお、十間廊は古くは神原廊(ごうばらろう)とも呼ばれたようですね。
こうしてみると、神社は、拝殿と本殿を分け、前方に二本柱を持つ構造は古代エジプトや古代イスラエルの神殿と類似ですよね。
賽銭箱があり、神域を持ち、裾に房のある衣装の神職が清めの塩を用いるばかりか祓いをすることまで、古代イスラエルの神殿と類似。
こうしてみると、神社と古代中東は、やはり何か、ありそうですね。
でも、神社の構造については、専門家から、指摘が来るのでは。
その時は、素直に教えを乞いますよ。
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