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現人神。

天皇は日本の神々の末裔というのは、神道にとっては単なる神話や伝説ではありません。

今でも歴史なのです。

つまり、神道から見れば、今でも天皇は現人神なのです。

日本の宮殿には、バルコニーに当たる構造がありません。

天皇が、民衆に直に語りかけてこなかったからです。

今でこそ、天皇は民衆の傍に寄り添って声をかけることも、メディアから語りかけることもあるが、国民あっての天皇という位置付けだからです。

天皇は、王ではありません。

 天皇は、祭祀を掌る神官の長という点では、むしろ教皇に近い。

だが、教皇なら、民衆の前に出ることもあります。

天皇は、単なる教皇ではありません。

天皇は、現人神なのです。

天皇が皇祖神の子孫という位置付けは、人間宣言の後も変わらないのです。

変わる必要がありません。

現人神、つまり、人として現れた神であって、人であることは事実だからです。

天皇制の構造は、神社の構造に相似しています。

神社は、神祀りの本殿と礼拝の拝殿から成っています。

天皇の姿を直に拝することができるのは、限られた人々だけ。

戦後、皇室は国民に開かれたことにはなっているが、基本的なところは、実は変わっていません。

これはまさに、神社の本殿にあたります。

天皇の本質は最高祭司だが、その行事が公開されることはありません。

現在の天皇は、昭和天皇の人間宣言を踏襲しています。

だが、人間宣言は現人神と実は矛盾していません。

現人神とは、人として現れた神、つまり人間なのです。

 少なくとも、神の依り代であり、人間神輿と言って良い。

天皇は歩く神社であり、天皇のいるところはことごとく境内となります。

 聖書は人々に、あなた方は神の宮であるとも神殿であるとも、語りかけるが天皇はまさにその典型と言って良い。

天皇の本質である神は、人間宣言によって微塵も損なわれません。

いわゆる人間宣言と言われるのは、新日本建設に関する詔書の一部です。

朕ト爾等国民トノ間ノ紐帯ハ、終始相互ノ信頼ト敬愛トニ依リテ結バレ、単ナル神話ト伝説トニ依リテ生ゼルモノニ非ズ。

天皇ヲ以テ現御神トシ、且日本国民ヲ以テ他ノ民族ニ優越セル民族ニシテ、延テ世界ヲ支配スベキ運命ヲ有ストノ架空ナル観念ニ基クモノニモ非ズ…。

人間宣言といわれるなかに、朕ト爾等国民トノ間ノ紐帯単ナル神話ト伝説トニ依らないとあります。

また、天皇ヲ以テ現御神トすることに架空ナル観念ニ基クモノニモ非ズとあります。

神話ト伝説ト架空ナル観念に依らないと言っているので、事実ではないと、一言も触れてはいません。

つまり、天皇は今も現人神なのです。

イエスも神の子と呼ばれることを否定し人の子を名乗り続けたが、現人神に変わりありません。

面白いことに、きわめて似た構図です。

現人神の思想は、古くはエジプトのファラオ、さらにはスメルにまで遡ります。

日本に、古代中東の遺伝子があります。

スメラミコトと呼ばれるので、スメル渡来説があります。

中東の古代遺跡には、菊花紋そっくりの紋章があります。

この紋章はいまでも、古代からの王家の紋章だと言って誇らしげに掲げる人がいます。

神話の構造が、太陽神を中心にした三神構造で、動物神を含む八百万の神なのは古代エジプトに似ています。

女神とされる天照には、男神である天照国照彦天火明奇櫛甕玉饒速日命がもともとの祭神だったという議論があるのです。

 これらのことを重ね合わせると、天皇が現人神とされることは非常に興味深い。

日本は、古代中東の文化が、数千年の時間を超えて引き継がれている国なのです。

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