キリスト教と唯物論?
唯物論か観念論かの区別の指標として、しばしば次の3つが挙げられます。
「あなたは、人間が生まれる前に、地球があったことを認めますか」 。
「あなたは、人間がものを考えるとき、脳の助けをかりているとおもいますか」 。
「あなたは、他人の存在を認めますか」 。
この3つの問いに「はい」と答えれば、その人はどう言い訳しようが、唯物論の立場に立ってると認知されてしまうと言うのです。
わたしは、これを見て突っ込みたくなったのです。
聖書では人は創造の最後に生まれているから、 「あなたは、人間が生まれる前に、地球があったことを認めますか」の問いには、「はい」と聖書を信じてるなら応えるのは当然すぎるでしょうね。
聖書では神は「我々に似せて人をつくろう」と言っているが神が脳の助けを借りて考えているから人もそうなってると見ても良いので、 「あなたは、人間がものを考えるとき、脳の助けをかりているとおもいますか」の問いに、「はい」と答えても聖書とは矛盾しないはずです。
聖書では十戒には殺すなとか盗むなとか姦淫するなとかあるし新約でも汝の隣人を愛せよと説いてるから、 「あなたは、他人の存在を認めますか」の問いにも、聖書を信じるなら「はい」と答えないとおかしいわけです。
つまり、聖書を信じている人がこの3つの問いに「はい」と答えても何も信仰とは、矛盾しなくなってしまうのです。
では、聖書を信じてると唯物論の立場に認知されても文句を言えないのでしょうか。
聖書を信じていれば神の存在を受け入れているから観念論ではないのかと、異論を唱える人もいるでしょう。
だが、神は物質的な肉体を持っていないという前提に立つ人達が、神を信じていれば観念論だと主張するわけです。
ユダヤ教はともかく、キリスト教は一般的には三位一体教説をとっています。
父と子と聖霊は、三者にして一人、一人にして三者、と言うわけですが、少なくとも御子であるイエスは今現在、受肉して触れることのできる肉体を持っています。
復活したイエスは、弟子たちに体の傷に触れさせて自分はちゃんと生きていると確認させています。
イエスも神の一員なので、少なくとも今現在、神は物質的な体を持っていることになるでしょう。
キリスト教の中にも、父と子と聖霊は独立した存在で父と子は物質的な肉体を持っているとする宗派があり物質的な肉体を持っている神が物質的な世界を創造したと主張しています。
では、聖霊はどうなるかと言えば、近年科学者の中にプラズマ生命体の存在を考えている人たちもいるので、聖霊はプラズマ生命体かも知れないと言っても良いかも知れません。
そうなると、 父と子と聖霊はみな、現実の世界に確かな存在の基盤を持ってしまうことになり、キリスト教と唯物論は矛盾すると見るとかえっておかしなことになってしまいそうです。
さらに最新技術では、身体障碍者でも困らないように、思っただけで様々な機器を自在に扱えるシステムも研究開発され、しばしばメディアでも紹介されています。
最先端の物質科学でも、究極の存在に迫る研究が進んでいます。
人の認知や認識の能力は、どこまで進むことが出来るかと言う問いがあります。
人の認知や認識の能力は可能性としては限界はないので、世界を限りなく極めていくこともできるし極めた知識を使いこなせる知恵も身につけることは不可能ではないそうです。
過去から現在そして未来へと知識と知恵を伝え蓄え続けられるなら、究極的には限りなく神の境地へと辿り着ける可能性は、全ての人にあるわけです。
神は言われた「光あれ」すると光があった、という聖書の言葉は、単なる空想でも夢物語でもないかも知れないのです。
キリスト教徒に、安易に観念論のレッテルは貼らない方が良いのかも知れません。
追記
聖書については、創世記についてはかつてこんな記事を書きました。
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