日本語とロシア語?!
面白い本を手に入れました。
笹谷政子著「日本語の起源」と言うのだが、日本語はロシア語、トルコ語、朝鮮語の接触と混交から生まれたと主張しているのです。
朝鮮語と日本語はよく比較されるが、ロシア語とトルコ語とは、意外な顔ぶれと思うかも知れないですね。
だが、トルコ語も日本語と似た単語を持つ言語として注目する声があるのです。
ここではロシア語に注目したいです。
著者は日本語のベースはロシア語にあると、見ているからです。
ロシアも、日本先住民の子孫と見られているアイヌが多く住む地域であり、バイカル湖畔が近年日本人の起源で注文されてきているし、シベリアのバイカル湖の方まで行くと日本人そっくりなブリヤート人に出会うそうです。
もちろん秋田美人のそっくりさんも多いです。
ロシア語と日本語も比べてみると面白い事がわかりそうだから、スラブ古語と日本語の古語は比べてみる価値があると以前から思っていました。
私も日本語とロシア語の関係が因縁浅からぬものである可能性は、否定しないです。
だが、スラブ民族の起源については、どうも引っかかることがあります。
ミーシャのスラブ叙事詩のなかに、スラブ民族の起源に触れたものもあるのだが、旧約聖書のアダムとイブの伝承を何度見ても連想してしょうがないのです。
スラブ民族の起源を知ると、旧約聖書のアダムとイブの伝承を連想したその印象は、無理からぬものである気がしてきます。
スラヴ人の多くは、コーカソイド人種の特徴を持っていることは事実です。
今でこそモンゴロイドに分類されるアイヌだが、その外見からコーカソイドと見られていた時期もあります。
言い換えれば、アイヌとコーカソイドはそれくらい見た目が似ていると言う事です。
スラブ民族の原住地は、カルパチア山脈周辺と推定されるというのです。
スキタイ人やサルマタイ人を吸収同化して、同一の言語集団として成立して行ったと見られています。
スキタイと言えば、ユダヤ人の歴史、取り分け日ユ同祖論を語る人たちにはユダヤ人と深く関わった人たちとして論じられる人達なのです。
サルマタイ人もまた、紀元前4世紀から紀元後4世紀にかけて、ウラル南部から黒海北岸にかけて活動したイラン系遊牧民集団です。
イランもまた、ユダヤ人の歴史を語る上で注目される国なのです。
サルマタイはギリシア語であり、ラテン語ではサルマタエとなる。また、彼らのいた黒海北岸地域をその名にちなんでサルマティアと呼ぶため、サルマティア人とも呼ばれます。
サルマタイ人は、紀元前7世紀末からウラル南部にいたサウロマタイに紀元前4世紀頃東方から移動してきた遊牧民が加わって形成されたとされます。
そしてユダヤ人もまた遊牧の民であった以上、係わりを否定する方が難しいでしょう。
スラブ民族は、その後ヨーロッパ各地へと移住する過程で、6、7世紀頃まで言語としてある程度の一体性を持っていたものが、次第に東スラヴ人、西スラヴ人そして南スラヴ人といった緩やかなまとまりから、さらに各地のスラヴ民族を多数派とする集団へと分化していった歴史を持ちます。
スラヴ民族は、ユーラシア大陸のイラン系遊牧騎馬民族のサルマタイ、トルコ・モンゴル系のフン族、ゲルマン系の一部族ゴート族などの多民族から成り立っています。
東欧やシベリアは後にモンゴル・イラン・トルコ系アヴァール(ハーン)やモンゴロイドのブルガール人が定住、ハーンの侵攻からゲルマン民族が撤退後の土地に定住したのです。
スラブ民族成立過程にユダヤ人は直接には登場しないが、ユダヤ人の血が途中で入って来ている可能性はないとは言い切れません。。
少なくとも中東文化の影響は受けているはずで、その過程でアダムとイブの伝承が伝わったのかもしれないです。
それはさておき、バイカル湖畔起源説を考えるとスラブ古語が日本語のベースの少なくとも一部になっているのは十分にあり得る話です。
なぜ一部と見るかと言えば、アメリカ大陸からも縄文の子孫と見られているアイヌの親戚とおぼしき人骨が出ているのです。
その中にフランスとスペインの様式の矢じりとともに見つかったケネウイック人も、います。
日本に家族性地中海熱の発症例があることを、著者の議論で説明するのはいささか無理があるように思われます。
だが、日本人起源としてロシアとトルコに注目した点は、大いに評価したいのです。
もっと言及されても良い地域だからです。
追記
日本とロシアについては、以前にも記事を書いています。
特に音楽のテンポの類似は今回言及してないので、見ていただけると幸いです。
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