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2017年1月29日 - 2017年2月4日

ケルビムとグリフィンとスフィンクスの正体は?

グリフィンの飛翔~聖獣からみた文化交流~と言う本を、タイトルに惹かれて手にすることにしました。

 

グリフィンの周辺には、どうもユダヤとかイスラエルの匂いを感じていたからです。

本書にはその手掛かりが期待できそうに、感じ取れたのです。

予感は的中しました。

 

グリフィンと聖書のケルブとの関係が考察されていたのです。

 

ケルブとはケルビムの単数形です。

ケルビムって何と言う人には、神輿に乗っている鳳凰みたいなものと言えば、あたらずといえども遠からずというところでしょう。

 

実際、神輿を見て聖書に出てくるアークを連想するユダヤ人は多いそうです。

二本の棒で担がれる金色の箱に羽根の付いた金色の造形物が載っていると言えば、ユダヤ人にとってはアーク以外にあり得ないと思ってたものの、イメージ通りのものが日本にあるわけですから、驚くのも無理はありません。

 

ケルブは、聖書ではたいてい複数のケルビムとして登場します。

筆者がケルビムとグリフィンの関係を疑ったのは、ケルブ、ケルビムをスフィンクスと同一視する説が一般的となりつつあるからだと、指摘します。

実は、聖樹との結びつきはグリフィンもまたスフィンクスに負けず劣らず深いものがあると言うのです。

 

ケルビムは、大事なものを一対で守ると言う役割があります。

そしてケルビムには、大きな翼があります。

聖書に出てくる神殿の記述では、ケルビムとナツメヤシと開いた花が一つの組となって現れます。

78世紀のフェニキアの象牙細工には、グリフィンとナツメヤシと開いた花と一つの組となってしばしばみられるが、スフィンクスとナツメヤシと開いた花と一つの組もよくあるそうです。

つまり、グリフィンとスフィンクスは同じ役割や機能を持ち、交代可能な存在だったと言うのです。

そう言えば、グリフィンとスフィンクスの境目は、獅子頭のグリフィンによって結構あいまいになっています。

 

グリフィンには、基本的には鷲頭と獅子頭の二つのパターンがあります。

実際には蛇頭も入れて三つと言うべきでしょうが、蛇頭はなぜか廃れ、鷲頭と獅子頭の二つが残ったのです。

 

ここで注目したいことは、グリフィンに魔人的な描像があり、スフィンクスにも人頭のパターンがあることです。

グリフィンの描像に出てくるキャラクターは、鷲と獅子と人と蛇の四つ、ここに注目してくださいね。

一方でケルビムの描像に出てくるキャラクターも四つ、鷲と獅子と人と牛です。

蛇と牛が入れ替わっているほかは、ほとんど同じです。

 

グリフィンもまた、大事なものを守る大きな翼をもった存在です。

確かによく似ています。

さらにグリフィンは車をひく役割があったりします。

ケルビムも車輪と深い係わりが聖書に記されています。

筆者はケルブの役割は、神の下僕であると同時に神を乗せる乗り物であったと推察しています。

面白いことに、ローマ時代になるとシリアやパレスチナ周辺でグリフィンと一つの車輪という図像が突然現れると言います。

これらのことから、ケルビムの正体とはグリフィンであったのではないかとして、考察を締めくくっていきます。

 

詳しい説明は本書を読んでいただくとして、私の気になった箇所は実は別の所です。

 

グリフィンもケルビムも、神を乗せる役の神の下僕である、どちらも四つのキャラクターで表現されうる、ここでピンとくる方もおられるかもしれないですね。

そう、神の玉座にして戦車であるメルカバーです。

筆者がカッバーラを知っているわけがないので、この点を指摘してくるとは最初から期待はしてませんでした。

だが、この重大な類似に気付き、指摘してくださっていることには大いに感謝します。

ケルビムとグリフィンとスフィンクスは、メルカバーであったのではないかと示唆してくれたわけですからね。

 

本書の言及している地域に詳しい方、これらの地域のユダヤ人の足跡を探ってみませんか。

興味深いことがわかってくるかもしれません。

 

なお、本書にはまだまだ興味ひかれる記述があるけど、気になる方は御自身で手に取ることをお勧めします。

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