埴輪の向こうに古代中東の姿が透けて見えるのは私だけか。
これまで殉職者の代わりではないかと見られてきた埴輪は、初期の頃は円筒埴輪であったことがわかってきてその位置づけが変わってきた。
なぜに円筒埴輪なのか、神は柱として数えられているがそれと無関係ではない気がする。
死者を守る結界として、神々の力を求めるために円筒埴輪が多用されるのではないかと想像されるのだ。
墳墓の結界としての円筒埴輪がなぜか畿内で古墳や埴輪が廃れていく中で、地方では具体物を象るものになっているという見解が出てきた。
死者を神々の世界に送り、守って欲しいのであれば寺社建築に変わっても良いしむしろそれが自然な流れだったのだ。
高い技能の持ち主たちを庇護するのは、それなのに地位も財力もいるからだ。
中央の機内で古墳や埴輪が廃れていく中で、機内の王権との結びつきを誇示する手段として古墳や埴輪は地方へと伝播したのだろう。
死者を守る結界としての円筒埴輪の意味が忘れ去られていく中で、位置付けも土着信仰や文化と同化していったのだろうか。
古代エジプトの墳墓の死者に仕えるウシャブティや生活を再現する壁画のような役割を担う存在として、埴輪が展開されるように思われる。
だからこそ、死者に仕えるウシャブティ的な存在としての人物埴輪が出てきたり生前の生活を再現する一連の動物や器物を象る埴輪が展開されるのだとしか見えなくなってきた。
太陽神を中心に動物も含まれる八百万の神々世界が繰り広げられる、古代エジプトのような神話世界が日本にはある。
神像がなく賽銭箱があることを除けば、二本の柱が前に立ち拝殿と本殿で構成される神社の構成は古代エジプトに通じる。
狛犬も、古代中東の神や王権の守る獅子を思い起こさせるものだ。
そういえば、天皇の菊花紋でさえ古代中東の王家の紋章に酷似している。
天皇を導いた八田烏も、古代エジプトの太陽神を導いた鳥を想起させる。
日本は、想像以上に古代中東の延長線上にある国なのか。
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