膨張宇宙論の難問の原因は重力波の解釈にあった。
宇宙の大構造を見ると、広大なボイド構造の間に私たちの銀河のような天体の分布があるのがわかる。
では、どうしてこのような広大なボイド空間ができたのだろうか。
何者かが引いたというなら、もっといびつな形でボイドが作られることになるのでここまで大きくなることはない。
それに、どのようにして引いたか説明することが困難である。
とてつもない規模で発生した衝撃波であるなら、もっと大きなボイドができる。
それだけ大きな衝撃はを作れるだけの、ポテンシャルエネルギーが集積可能な存在があればいいのだ。
それが、ブラックホールである。
ほとんどの銀河宇宙の中心に、巨大ブラックホールがあると判明している。
ブラックホールは、永遠不滅なのかといえば決してそうではない。
いつか、限界点に達する。
圧縮された気体が限界点に達すると爆発的にエネルギーを放出するように、ブラックホールもまた限界点に達するはずなのだ。
重力波は、正の状態と負の状態を往復しながら伝播する。
重力波は、正の状態が引力であるなら、負の状態が斥力であるはずなのだ。
ブラックホールはいつしか、ポテンシャルの蓄積が限界点に達する。
そして、爆発的にエネルギーを開放して強力な衝撃波を発生することになる。
この衝撃波が、ドミノ倒しのように次から次へとブラックホールの崩壊と衝撃波の連鎖を産む。
やがてとてつもない巨大な衝撃波が、広大なボイドを生み出す。
広大で広範な領域で広大なボイドの発生が連鎖反応的に起きて、ボイド構造の間に莫大な量の物質が掃き集められる。
そうして集められた領域で、新たな宇宙の誕生が始まるのだ。
ボイドの膨張が収まると、圧縮された空間も多少膨張して断熱膨張効果で少しは冷却される。
そうして、最初のインフレーションが起きる。
膨張宇宙論との差は、観測される赤方偏移の原因が重力波の負の状態である斥力に求められるということだ。
ボイド構造が落ち着くまで、多少の膨張は起きるからもしれないが今はすでにそれも落ち着いているはずだ。
遠くからくる光ほど、過去を見ることになる。
過去の光ほど赤方偏移が大きいのは、ボイド構造が落ち着く中で多少後退するのにつられて天体のある領域が若干ではあるが膨張しているからである。
時がたつほどボイド構造は落ち着いてくるので、遠方の電波の赤方偏移の原因は重力波の負の状態である斥力による効果だけになってくるだろう。
アインシュタインの式で正体不明な斥力とされるのは、重力波の斥力成分と見ればつじつまが合う。
天体を覆うダークマターとは重力波の濃い領域であり、宇宙に薄く広がるダークエネルギーとは恐らく重力波の薄い領域である。
重力波は極めて弱く、引力と斥力の間の往復もマクロの存在である私たちにとってはもちろんほとんどの素粒子にとっても影響力は乏しいだろう。
だが、電磁波にとっては十分に大きいので影響力を強く受けてしまうというわけなのだ。
追記
今回の話は、
膨張したのは宇宙ではなくボイド構造の方だ。
の続きになる。
なぜ重力波は小さいのかと、考察したので参照して欲しい。
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