SDGSは放蕩息子の帰宅? 聖書の障碍者の例えを読み直してみる
聖書は、障碍を因果応報や罰としては捉えません。
それは、神の栄光が現れるためだと語ります。
障碍のある人は、人々を助け合い、支え合いの輪へと集める結節点になり得る存在です。
障碍者が生きやすい世界とは、愛と平和に満ちた世界。
愛とは寛容であり、平和とは穏やかな秩序のことです。
誰もが、安心して生きられる世界。
誰もが、人間らしく生きられる世界。
それが、聖書の説く「神の国」なのではないでしょうか。
だとしたら、聖書の教えはSDGSの目指す方向と重なってみえてきます。
聖書が語っているのは、
「弱い人を救済するべきだ」という道徳標語ではなく、
弱さが切り捨てられない社会構造そのものですよね。
SDGsも結局のところ、
誰かを排除せず、
誰かの不便や弱さを「なかったこと」にせず、
支える側と支えられる側を固定しない、
そういう「穏やかな秩序」を目指しているのでしょう。
むしろ、「持続可能な社会」とは何かを、
宗教抜きの言葉で言い直したのがSDGsで、
それを物語と象徴で先に描いていたのが聖書、
そんな位置関係に見えます。
これはどこか、放蕩息子の帰宅のイメージが重なってみえてきます。
放蕩息子のたとえで印象的なのは、
悔い改めの正しさ
父の赦しの大きさ
よりも実は、
**「帰ってきても居場所が用意されている」**という構造です。
それを今の文脈に重ねるなら、
世界の側が完璧になってから受け入れるのではない
役に立てるようになってから戻れるのでもない
壊れ、傷つき、弱ったままでも帰れる
というイメージになります。
聖書が描く「神の国」は、優等生だけの社会ではない。
迷い、つまずき、遠回りをした者が、それでも帰ってこられる場所だ。
放蕩息子がそうであったように、条件付きではなく、存在そのものが迎え入れられる世界である。
障碍・SDGs・包摂・安心して生きられる社会
という流れの上に、SDGSと聖書のどちらもあると言えるかもしれません。
「障碍者=助けられる側」
「健常者=助ける側」
という単純な二分法も、ここでは想定されていません。
誰もが、いつでも「帰る側」になり得るからです。
そして、互いに受け止め受け入れ合う愛と平和の関係の上に、神の栄光は現れるのかもしれません。
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