日本とアメリカやヨーロッパの繋がりは、アメリカのケネウィックで見つかったイギリスとアイヌの特徴を持った古代人骨が、フランスとスペインの様式の鏃を伴っていたことから、情報を集めていました。
すると、家族性地中海熱という遺伝性疾患を持っている人から、こういう情報がありましたね。
日本人である私と私の親族の遺伝子の中にセファルディ系ユダヤ人、北アフリカのアラブ人をはじめとする地中海沿岸部に暮らす民族と同じ劣性遺伝子が確実に存在している。
地中海沿岸と言う点では、フランスやスペインはまさしく面していますね。
似通った遺伝性疾患として、ヨーロッパ人、特にアイルランド人、スコットランド人に多い家族性アイルランド熱があり、日本にも発症例が報告されています。
アイルランドやスコットランドといえばケルトの多い地域、ケネウィック人もケルトの多い地域出身のイギリス人との類似が指摘されていたでしょ。
ここで、ケネウィック人に見られたイギリスとフランスやスペインが、遺伝性疾患によって日本と繋がることが見えてきました。
日本とヨーロッパの遺伝性疾患から見える繋がりを見ていたら、高IgD症候群はドイツ、フランス、およびその他の北ヨーロッパ諸国に先祖をもつ小児に集中しており、オランダにも報告例があるようですね。
ドイツについては、ストーンサークルから繋がりが見えそうな予感がしてきたでしょ。
日本には、ゲルマンの血が流れてると言う人もいるくらい、親近感を感じている人もいるようですね。
ドイツ人と言っても、いろいろいるから、そうでもなかったと言う声も聞くことはありますけどね。
でも、ヨーロッパや地中海、アメリカなど、日本人のルーツとして興味深いにもかかわらず一般にあまり注目されてこなかった地域が多いでしょ。
日本とアメリカやヨーロッパの繋がりの強さを裏付ける可能性のある遺伝性疾患として、今回注目するのはクローン病です。
1932年に、ニューヨークのマウントサイナイ病院の内科医クローン先生らによって限局性回腸炎としてはじめて報告されました。
クローン病(Crohn's Disease)は、報告者クローン医師の名にちなんだ名前です。
クローン病は、炎症性腸疾患のひとつです。
略称をIBDと呼ぶことの多いD炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease)とは、大腸及び小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患の総称です。
世界的にみると地域的には先進国に多く、北米やヨーロッパで高い発症率を示します。
食生活の欧米化によって患者数が増えているといわれ、食物中の物質や微生物が抗原となって異常反応を引き起こすことが、原因のひとつと考えられています。
環境因子、食生活が大きく影響し、動物性タンパク質や脂肪を多く摂取し、生活水準が高いほどクローン病にかかりやすいと考えられています。
喫煙をする人は、喫煙をしない人より発病しやすいと言われています。
とはいえ、クローン病を引き起こす原因と人種や地域によって発症する頻度が異なり、また家系内発症もみとめられることから、遺伝性であることは確かです。
最近の研究では、なんらかの遺伝子の異常を背景にもち、異物を処理する細胞やある種のリンパ球などの免疫を担当する細胞の異常反応が明らかになってきているといいます。
何らかの外来の抗原、つまり食事の成分、異物、病原体などの侵入とそれに対する免疫系の反応異常が想定されています。
家系内発症も認められる以上、発症しやすい民族は絞れるかもしれないですね。
どの民族に発症しやすいか、気になるところです。
複数の遺伝性疾患が、日本と欧米の遺伝的近さを示しているので、クローン病もその一つに数え上げられるかもしれないのです。
欧米に多く、日本では比較的少ない疾患と見られてきたが、最近患者数が増えています。
現在のところ、単一の遺伝子異常だけで発症するのではなく、いくつかの遺伝子異常と環境因子などが複雑に絡み合って発症していると考えられています。
アジアの各国と比べるのは、難しいでしょうか。
先進国に多いとなると、比べられる国は少ないのが現状ですね。
とはいえ、興味深いデータもあります。
韓国では、潰瘍性大腸炎についてみると、患者数・有病率共に日本より少ないとはいえ、二桁です。
ところが、クローン病は患者数・有病率共に日本よりはるかに少なく、一桁です。
これは食生活の差か、遺伝子の差か、どちらでしょう。
様子を見る必要はあるが、日本の方が遺伝性疾患でみる限りでは欧米の飛び地の性格は強いので、遺伝子の差の可能性は考えてもいい気はします。
世界的に発症が増えているとも言われるので、逆に言えば、その人の家系はどの民族の要素が強いかが、浮かび上がる展開も予想できますね。
古代イスラエルの民は、世界に散ったでしょ。
彼らとの血の繋がりの濃さの差が、発症しやすさの差に繋がっているなんてことは…。
可能性としては面白いけど、証拠をさらに集めていく必要はありますからねえ。
クローン病は20代に最も多く発症しているが、ほかの年代にもみられます。
口腔にはじまり肛門にいたるまでの消化管のどの部位にも炎症や潰瘍が起こりえるが、小腸の末端部が好発部位で、非連続性の病変が特徴です。
それらの病変により腹痛や下痢、血便、体重減少などが生じる病気です。
潰瘍とは粘膜が欠損すること、病変とは病変と病変の間に正常部分が存在することを、言います。
クローン病とはどんな病気でしょうか。
小腸、大腸を中心とする消化管に炎症を起こし、びらん、つまり、ただれや潰瘍を生じる慢性の疾患です。
症状は、腹痛、下痢、下血、体重減少、発熱などです。
潰瘍性大腸炎と似ている点も多く、2つをまとめて炎症性腸疾患と呼びます。
症状としては、下痢、腹痛、発熱、体重減少、全身倦怠感(けんたいかん)がよくみられると言います。
血便はあまりはっきりしないこともあり、下痢や下血が軽度の場合、なかなか診断がつかないことがあるので医師の診断を訊いたが良いでしょう。
口腔粘膜にアフタ(有痛性小円形潰瘍)や小潰瘍がみられたり、痔、とくに痔瘻(じろう)や肛門周囲膿瘍(のうよう)といわれる難治性の肛門疾患を合併したりすることがあります。
また消化管以外の症状として、関節炎、結節性紅斑、壊疽性膿皮症(えそせいのうひしょう)など皮膚症状、虹彩炎、ぶどう膜炎など眼症状を合併することがあります。
潰瘍性大腸炎と異なるのは、炎症は口腔から肛門までの消化管全体に起こりえることといいます。
最も病変が生じやすいのは、回盲部(かいもうぶ)と呼ばれる小腸と大腸のつながるところの付近だそうです。
病変が小腸のみにある小腸型、大腸のみにある大腸型、両方にある小腸大腸型に分類されます。
クローン病の病変は、非連続性といわれ、正常粘膜のなかに潰瘍やびらんがとびとびにみられます。
また、 消化管の縦方向に沿ってできる細長い縦走(じゅうそう)潰瘍が特徴的です。
組織を顕微鏡で見ると、非乾酪性類上皮細胞肉芽腫(ひかんらくせいるいじょうひさいぼうにくげしゅ)といわれる特殊な構造がみられます。
大腸内視鏡検査、小腸造影検査、上部消化管内視鏡検査などを行い、このような病変が認められれば診断がつくそうです。
血液検査では炎症反応上昇や貧血、低栄養状態がみられます。
診断はまず、症状からクローン病を疑い、一般的な血液検査、糞便検査、さらに消化管X線造影検査、内視鏡検査をすることによってなされます。
その中でも消化管の病変を見つけだすのに注腸造影、小腸造影などのX線造影検査、大腸内視鏡検査といった消化管の検査が重要です。
クローン病の治療は、いまだ原因が不明であるために根本的な治療法がないのが現状です。
ただし、治療を受けている本人がクローン病を正しく理解し、治療を受ければ多くの場合は「寛解」状態になり、それを維持することが可能とのことです。
寛解とは永続的であるか一時的であるかを問わず、病気による症状が好転または、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態を指す言葉です。
一般的な意味で完治せずとも、臨床的に「問題ない程度」にまで状態がよくなる、あるいはその状態が続けば寛解したと見なすわけです。
その基本はあくまでも腸管に生じた炎症を抑えて症状を和らげ、かつ栄養状態を改善するために、急性期や増悪期には栄養療法と薬物療法を組み合わせた内科的治療が主体となります。
内科的には治療できない腸閉塞、穿孔、大量出血などが生じた場合は手術が行われます。
薬物療法として、サラゾピリン、ペンタサなどの5‐アミノサリチル酸製剤、副腎皮質ステロイドや6-MPやアザチオプリンなどの免疫調節薬が用いられます。
寛解を維持するために、5-アミノサリチル酸製剤や免疫調節薬が使われます。
最近では瘻孔合併などの難治の症状がある場合、抗TNFα受容体拮抗薬が比較的早期の段階で使用されるようになってきているそうです。
薬物治療以外では、血球成分除去療法が行われることもあります。
食べ物が原因のひとつとして考えられているため、栄養療法も重要で、最も重症の時には絶食と中心静脈栄養が必要です。
少しよくなってきたら、成分栄養剤(エレンタール)という脂肪や蛋白質を含まない流動食を開始します。
成分栄養剤は栄養状態改善のためにも有効です。
炎症が改善し普通食に近いものが食べられるようになっても、脂肪のとりすぎや食物繊維の多い食品は避けます。
栄養療法には、経腸栄養と完全中心静脈栄養があります。
経腸栄養療法は、抗原性を示さないアミノ酸を主体として脂肪をほとんど含まない成分栄養剤と少量のタンパク質と脂肪含量がやや多い消化態栄養剤やカゼイン、大豆タンパクなどを含む半消化態栄養剤があります。
完全中心静脈栄養は高度な狭窄がある場合、広範囲な小腸病変が存在する場合、経腸栄養療法を行えない場合などに用いられます。
病気の活動性や症状が落ち着いていれば、通常の食事が可能となるが、食事による病態の悪化を避けることが最も重要なことです。
一般的には低脂肪・低残渣の食事が奨められているが、一人一人の病変部位や消化吸収機能が異なっているため、主治医や栄養士と相談しながら自分にあった食品を見つけていくことが大事です。
症状が安定している時には、通常の社会生活が可能です。
腸に狭窄や腸管と腸管、腸管と皮膚などがつながって内容物がもれ出てしまう状態である瘻孔(ろうこう)を生じたり、腸閉塞、穿孔(せんこう)、膿瘍などを合併したりした場合、手術が必要となることがあります。
内科的治療でコントロールできない場合には、手術が必要となるわけですね。
手術はできるだけ腸管を温存するために、小範囲切除や狭窄形成術が行われます。
インフリキシマブ(レミケード)は、抗TNF‐α抗体製剤といわれる薬剤で、高い活動性が続く場合や瘻孔を合併している場合にとくに有効だそうです。
アザチオプリン(イムラン)などの免疫調節薬も、使用することがあります。
長期にわたって慢性に経過する病気であり、治療を中断しないことが大切です。
近年、抗TNF-α抗体が開発され、その有効性が高いことが明らかにされて以来、クローン病の病態に基づく治療薬の開発が欧米を中心に精力的に進められているといいます。
特にクローン病ではTリンパ球がTh1型に傾き炎症反応を引き起こす物質が過剰に産生されていることから、これを是正するために、インターロイキン12やインターフェロンγなどの抗体の開発が始まっています。
また、抗TNF-α抗体も、抗体反応を起こさないことを期待して、完全ヒト型の抗体製剤アダリムマブ(ヒュミラ)が使用されるようになっています。
どういう経過をたどるのですか。
再燃・再発を繰り返し慢性の経過をとります。
再燃とは、どういう状態かと言うと。
一時的または長い期間引き続いて軽快または消失していた疾病が、再び悪化または出現してくることをさします。
再燃は完全には治っていなかったものが悪くなる場合をいい、再発はいったんは完全に治癒したものが悪化した場合をいいます。
現実には、再燃と再発は、必ずしも明確に分けられないことが多いようですね。
クローン病は、完全な治癒は困難であり、症状が安定している時期、つまり寛解をいかに長く維持するかが重要となります。
長い経過の間で手術をしなければならない場合も多く、手術率は発症後5年で33.3%、10年で70.8%と報告されています。
また、定期的に検査を受けることも必要となります
厚生労働省の特定疾患に指定されており、申請すると医療費の補助が受けられます。
クローン病何て言うから、クローン生物の方を連想していました。
人命由来の病名には、そういうわかり難さが付きまとうのが難点ですね。
原因が突きとめられたら、もっと分かり易い名前に変わるでしょうけど。
何時の事ですかね。
でも、背後に何らかの民族名は浮かび上がるかもしれないのでしょ。
他の遺伝性疾患同様、なんらかの民族名は浮かび上がるでしょうね。
このクローン病については、中国語で庫隆氏症(クーロンスーヂェン)と言う名前が付くように、まだまだ、国境を越えて広がる様相を見せているので、注意と注目は必要と感じていますが…。
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