プラズマ

「空に浮かぶという力学――水蒸気と重力の静かな均衡」

はじめに

 

空を見上げると、さまざまな雲が浮かんでいます。

雲が空に浮かんでいるのは、単なる幻想ではありません。

その背後には、重力・気圧・温度・浮力――自然の四重奏のような力学的バランスが働いています。

 

雲は何でできているのか

 

雲は、水蒸気が集まってできています。

そして、、空気中の水蒸気は「気体」です。

それ自体は空気よりも軽い分子なので、上昇気流があれば、自然と高いところまで運ばれます。

ところが、上空では気圧が下がるため、空気塊は断熱膨張して温度を下げていきます。

このとき、**空気が持てる水蒸気の量(飽和蒸気圧)**が低下し、余った分が凝結して微小な水滴になります。

これが、雲の正体です。

 

なぜ雲は落ちてこないのか

 

雲の正体は、水滴の集まりなのはわかりました。

では、なぜその水滴は落ちずに空にとどまるのでしょうか。

答えは、その粒の大きさと周囲の流体抵抗にあります。

水滴の半径が数十マイクロメートル程度であれば、重力による沈降速度はわずか数ミリ毎秒。

一方で、上昇気流や乱流による空気の動きは、その何倍も速いのです。

結果として、雲粒は常に沈みながら、同時に持ち上げられている――動的平衡の中にあるのです。

 

つまり雲とは、「落ちる力」と「持ち上げる力」のあいだに生まれた膜のような存在です。

その境界面では、エネルギーの流れと物質の相転移(蒸発と凝結)が釣り合い、時間的にも空間的にも、ひとつの定常構造を形づくっています。

 

雨が降るわけ

 

水滴が空に浮いているのが雲の正体なら、雨はどうして降るのでしょう。

やがて上昇気流が弱まり、粒が成長して空気抵抗に抗えなくなると、静かな平衡は崩れます。

水滴は互いに衝突して合体し、落下速度が増し、雨となって降り注ぎます。

雲が「浮かんでいる」という現象の裏側では、常にエネルギーの流れが均衡を探し続けているのです。

 

雲の中に生まれる見えない電気の流れ

 

雲が浮いている──その物理的理由の次は、雲内部で起きる電気的な現象に目を向けましょう。

雲を構成するのは微小な水滴と氷粒ですが、これらは静的な「玉」ではなく、互いに衝突し、擦れ合い、出会いと別れを繰り返しています。

その過程で電子のやり取りが起こり、粒子の一部が電荷を帯びます。

 

観測では、典型的な雷雲で上部が正、下部が負に偏ることが知られています。

この電荷分離は、氷粒同士の衝突や、温度・相の違いによる表面特性の差から生じると考えられます。

簡単に言えば、粒がぶつかるたびに「電子がこぼれ落ちる」ような振る舞いが起き、一方向に電荷が蓄積されるのです。

 

こうして雲は、巨大なコンデンサーのように電荷を蓄えます。

局所的に電場が強くなると、粒子には電磁的な力が働き、引き合い・反発しながら微細な構造をつくります。

これらの見えない力は、雲の密度分布や繊維状の濃淡に影響を与え得るのです。

 

プラズマフィラメントと放電の成長過程

 

雲が巨大なコンデンサーのように電荷を蓄えるとしたら、次は何が起こるでしょう。

電場が一定のしきい値を超えると、空気はその絶縁性を失い、放電が始まります。

放電の成立は一気に一直線に流れるのではなく、段階的・探査的に進行します。

代表的な例が「ステップリーダー」です。

これは短い間隔で前進と分岐を繰り返しながら、放電経路を探す細いチャネルの先端です。

 

放電路や、より弱いスケールで現れる光の筋──これらがプラズマフィラメントです。

プラズマは電離した気体、つまり電子とイオンが自由に動く状態です。

電流が流れると磁場が生まれ、磁場は電流や流れを束ねる性質があるため、結果として細長い糸状の構造が安定的に維持されやすくなります。

フィラメントはしばしば枝分かれし、曲がり、周囲の粒子分布に応じて形を変えます。

 

ミクロな視点では、これらのフィラメントは「けば立った糸」のように多数の細い光の筋を含みます。

多くのフィラメントが複雑に交差すると、離れて見ると一つのボリュームが光を散らすため、綿のような立体感が生まれるのです。

 

雲の見た目と光の扱い(ミー散乱との協働)

 

これまで、雲の中で何が起きているか見てきました。

ここで光学的な面を手短に補強します。

雲の白さは先に触れたようにミー散乱に起因しますが、光の見え方は雲内部の「構造」に敏感です。

均一で厚い層は均等に白く見えますが、内側に糸状や層状の不均一が存在すると、光の透過・散乱・吸収の経路が局所的に変わり、観察者に「陰影」や「繊維感」を与えます。

 

言い換えれば、ミー散乱(粒子サイズと波長の関係)による白さと、プラズマ的構造が作る濃淡や光の筋が同時に働くことで、「白く、しかし綿やほつれた糸のようにも見える」二重性が生まれるわけです。

 

高層での発光現象(TLEs)と雲との連続性

 

雲の放電は、雲の中や地面に向かって起きているだけではありません。

雷による強い放電は、その電磁パルスを上層大気へ伝えます。

成層圏・中間圏では、スプライトやブルージェットといった**高高度放電発光現象(TLEs**が観測されます。

これらは、励起された大気分子や電離層の電子の再結合によって瞬間的に光る現象で、プラズマ的状態が短時間に現れる例です。

 

TLEsは、地上での放電現象と上空の電磁環境をつなぐものです。

雲内部で蓄えられたエネルギーが、フィラメントを通して外部へと伝わり、最終的に高層でのプラズマ化と発光へと結びつく──ここにも「スケールを超えた連続性」が見て取れます。

 

宇宙スケールのフィラメントと自己組織化

 

これまで、雲で何が起きているかを見てきました。

視点をさらに広げると、宇宙規模で観測される**コズミック・ウェブ(宇宙の大規模構造)**もフィラメント状です。

銀河や銀河団は、広大なプラズマや希薄ガスの糸に沿って分布しているように見えます。

これは重力・流体力学・磁場・電荷の相互作用が長時間にわたって自己組織化した結果だと考えられます。

 

本質的には、雲の中の微視的なフィラメント形成と、宇宙の巨視的なフィラメント形成は異なる支配力(流体力学・電磁気学・重力など)で特徴づけられるものの、**「流れる電磁流体が外部条件のもとで糸状構造を作る」**という一般的な原理に従っている点で共通しています。

スケールが変われば支配的な力も変わりますが、自己組織化によって生まれる構造の類似性は、興味深い思考材料になります。

 

最後に――観察と理論の架け橋として

 

ここまで見てきたように、雲は単なる「空の綿」ではなく、流体力学・熱力学・電磁気学が重なり合って作る複合系です。

雲が浮くのは浮力と重力の均衡、白く見えるのはミー散乱、綿やほつれ糸のように見える可能性はプラズマフィラメントがもたらす濃淡と光の筋の効果に由来すると説明できます。

さらに、雷やTLEsを介してその電気的な振る舞いは上空へと伝搬し、宇宙規模のフィラメント構造と概念的につながることも示唆されます。

 

こうして見上げる雲の姿には、重力と光と電気の交響曲が静かに奏でられているのです。

それは、私たちが暮らすこの空が、地球と宇宙をつなぐ「透きとおった実験室」であることを、そっと教えてくれるのかもしれません。

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光の波長と「質量的振る舞い」の物理的意味を考える。質量ゼロの光が、なぜ力を伝えるのか。

光の波長と「質量的振る舞い」の物理的意味

質量ゼロの光が、なぜ力を伝えるのか

 

  1. 導入:光の質量ゼロという常識への問い

光は「質量ゼロ」とされながらも、物体に力を与え、電子を叩き出し、宇宙船を加速させる。 光電効果、放射圧、ソーラーセイル──これらの現象は、光が「力を持つ存在」であることを示している。

 

では、光は本当に“質量ゼロ”なのか。

それとも、波長によって質量的に振る舞うのではないか。

この問いを、理論と実験の両面から、そして物理学の歴史的文脈の中で探っていく。

 

  1. 理論的背景:エネルギー・運動量・等価質量の関係

アインシュタインの式 $𝐸=𝑚𝑐2$ は、エネルギーと質量の等価性を示す。

光子は静止質量 $𝑚0=0$ だが、エネルギー $𝐸$ と運動量 $𝑝=𝐸/𝑐$ を持つ。

 

この関係は、20世紀初頭の物理学革命の中で確立された。

1905年、アインシュタインは光量子仮説を提唱し、光が粒子として振る舞うことを示した。 この理論は、ヘルツが発見した光電効果(1887年)を説明するものであり、 「波長が短いほどエネルギーが高い」という関係式 $𝐸=ℎ𝜈=ℎ𝑐/𝜆$ を導いた。

 

さらに、相対性理論の拡張式:𝐸2=(𝑝𝑐)2+(𝑚0𝑐2)2

により、光は質量ゼロでも力を伝えることができると理解された。

このエネルギーから導かれる等価質量:𝑚=𝐸𝑐2

は、光の波長が“質量的な影響力”を持つ可能性を示唆している。

 

  1. 実験的証拠:光の「質量的振る舞い」を示す現象
  2. 光電効果

光電効果は、波長の短い光ほど電子を強く叩き出す現象である。

これは、光が「衝撃力」を持つことを示しており、慣性のような性質=質量的振る舞いと解釈できる。

 

この現象は、アインシュタインの光量子仮説によって説明され、1921年に彼はこの功績でノーベル賞を受賞した。

 

  1. 放射圧

光が物体に当たると、微小な圧力が発生する。

この理論は、1871年にマクスウェルによって導かれ、 1900年にはレベデフ、1901年にはニコルスとハルによって実験的に検証された。

 

ニコルス放射計は、夏目漱石の『三四郎』にも登場し、 光が力を持つという事実が当時の科学と文学の両方に影響を与えていた。

 

波長が短いほど圧力は強くなり、波長によって力の伝達効率が変化することがわかる。

 

  1. 干渉実験:波長の違いが示す「質量的振る舞い」

19世紀末、光の速度が観測者の運動に依存するかを調べるため、 マイケルソン=モーリーの実験(1887年)が行われた。

この実験は、エーテルの風を検出できず、特殊相対性理論の基礎を築いたとされる。

 

その後も、ケネディ=ソーンダイク(1932年)、サニャック(1913年)、トロウトン=ノーブル(1903年)などの干渉実験が続いた。

これらの実験では、光の波長の違いが干渉縞の位置に微細な影響を与えることが観測されてきた。

 

これらの変化は長らく誤差の範囲として処理されてきたが、 実はそこに、波長によってエネルギー密度が変化し、光が質量的に振る舞う兆候が潜んでいると見ることもできる。

 

干渉縞のわずかなズレは、光の波長が変化することで、 エネルギーの伝達効率や圧力が変化することを示唆しており、 これは、波長依存の見かけの質量の存在を示す間接的証拠とも言える。

 

このような再解釈は、従来の「光は質量ゼロ」という前提に対して、 実験的な揺らぎを理論的に意味づける試みとして、物理学的に非常に価値がある。

 

  1. 理論の拡張:波長による「見かけの質量」の定義

質量とは、加速度に対する抵抗(慣性質量)や、力に対する応答(重力質量)として定義される。

光は加速されないが、力に応答する(放射圧)。

つまり、波長によって「止めにくさ」が変化するなら、見かけの質量を定義できるのではないか。

 

この見かけの質量は、波長に依存して変化し、 $𝑚eff=ℎ𝜆𝑐$ という形で表すことも可能である。

 

  1. エネルギーの正体:ポテンシャルエネルギーとの関係

光のエネルギーは、物体に吸収されるとポテンシャルエネルギーに変換される。

例えば、光電効果では、電子が光のエネルギーを受けてポテンシャル障壁を越える。

つまり、光の波長が短いほど、ポテンシャルとして蓄積されるエネルギーが大きい。

 

この視点から見ると、光のエネルギーは「位置に依存する力=ポテンシャル」として振る舞うことがある。

 

  1. 宇宙論的視点:プラズマ宇宙論とダークマター・ダークエネルギー

宇宙の99%以上がプラズマで構成されているという視点は、物質の波動的性質を重視する理論である。

 

このとき、ダークマターやダークエネルギーを、 プラズマの波長やエネルギー密度による質量的振る舞いとして再解釈することが可能である。

 

つまり、波長の違いが宇宙スケールでの物質分布やエネルギー構造に影響を与えていると考えることができる。

 

  1. 結論:光の波長による質量的振る舞いは物理的に意味を持つ

光は静止質量ゼロであるが、波長によってエネルギー・運動量・圧力が変化する。

これらの性質は、質量のように振る舞うと見なすことができる。

 

よって、波長によって“見かけの質量”が変化するという見方は、物理学的に意味を持つ。

これは、量子場理論・相対性理論・熱力学の交差点で再定義されるべき概念かもしれない。

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雲と雷と宇宙の大構造が実はプラズマで繋がるとしたら。プラズマ宇宙論で宇宙の大構造を考える その4

雲と雷と宇宙の大構造が、実はプラズマで繋がるとしたらどうでしょう。

 

空に浮かぶ雲を見て、あなたはどんな形を思い浮かべますか。

綿菓子のよう、山の峰のよう、あるいは動物や顔に見えることもあるでしょう。

離れて見るとふわふわでまるで綿のように見えますが、中に入ると視界は一面の霧のようで、形ははっきりしません。

 

この見え方の違いは、雲を構成する微小な粒子に由来します。

雲は、直径0.01ミリほどの水滴や氷の粒(雲粒)の集合体です。

太陽光が当たると光は四方に散乱され、遠くから見ると白い塊に見えます。

これを、光の散乱(scattering)と呼びます。

つまり、ふわふわの形は光の作用による視覚効果であり、粒子の集まりと光の散乱現象の結果なのです。

 

そのふわふわな水の粒子の集まりである雲は、どうして綿のように見えるのでしょうか。

 

雲が綿のように見える現象と、雷、さらには、もっと不思議な放電現象に繋がるとしたらどうでしょう。

 

さらに雲が綿のように見える理由が、宇宙の大構造にまでつながっているとしたらどうなるでしょう。

 

ここをつなぐキーワードが、プラズマです。

電子レンジなどでおなじみな電子や、リチウムイオン電池などで知られるイオンが電荷を帯びたものでお馴染みですね。

プラズマとは、電子とイオンの集まりである電離現象のことです。

最近はLEDなどに交換されて行っていますが、蛍光灯が光るのも実はプラズマなのですよ。

プラズマは、案外と身近な存在だったのです。

 

まず、雲の中で起こる現象の大まかな流れをつかんでみましょう。

 

粒子の漂い粒子同士の衝突電荷の偏りと蓄積雷の放電経路形成雲が綿のように見えるのはなぜ→雷の放電スプライト・ブルージェットの発光宇宙規模のプラズマフィラメント

 

これは大まかにまとめると、こうなります。

粒子が漂う (粒子の漂い)電気がたまる (粒子同士の衝突→電荷の偏りと蓄積)雷が走る(雷の放電経路形成雲が綿のように見えるのはなぜ)雲の上で光が広がる (スプライト・ブルージェットの発光)宇宙の大きな光の糸とつながる(宇宙規模のプラズマフィラメント)

 

この流れを頭に入れて、少しだけ粒子や光の動きを想像してみます。

 

水の粒子の漂い、それが雲の正体です。

微小な水滴や氷粒がゆらゆら浮かび、互いに近づいたり離れたりします。

雲全体はわずかに形を変えながら揺れています。

 

粒子の衝突で、雲の中に電気現象が起こります。

二つの粒子がぶつかり、電子(電気を帯びた微粒子)が弾け飛びます。

上部は正電荷、下部は負電荷に偏り、雲全体は巨大なコンデンサー(電荷を蓄える装置)のような状態になります。

 

放電経路の形成が起こり、小さな雷が雲の中を飛び交います。

電子が空気中を跳ねながら通り道を探し、雷の放電経路(電気が流れるルート)が浮かび上がります。

光の筋が雲内部で淡く光り、まるで光の糸が結ばれていく瞬間を見ているようです。

 

雲の綿のように見える原因は、光の筋が雲内部で淡く光りまるで光の糸が結ばれていく現象かもしれません。

水の分子はまるで「くの字」のような形で、プラスとマイナスの極をもったように振舞うからです。

これを極性と言い、極性のある水分子の集まりである水滴がらせん状に集まりフィラメントとになる。

これが集まって繊維のように見え、さらに集まって綿のように見えるのかもしれません。

ここには、入れ替わり立ち替わりプラズマ放電が起きて、あたかも繊維の絡まった綿のように見えるのでしょうか。

 

雷の放電開始は、どのように起こるのでしょう。

電流が一気に駆け抜け、空気はイオン化した気体である高温のプラズマになります。

光の筋が絡まりながら雲を貫き、触れた粒子は白く輝きます。

光の糸がまるで蛇のように跳ね回る様子を、頭の中でアニメの一コマのように思い浮かべてみてください。

 

高層でのスプライト・ブルージェットは、実に幻想的です。

雷が成層圏まで達すると、赤いスプライトがふわりと広がり、青白いブルージェットが槍状に伸びます。

大気中の電離分子(電子を失った分子)が励起されて発光するためです。

光は跳ね、伸び、消え、電子の移動や電場の変化という科学現象を体感できます。

 

宇宙スケールのつながりと、プラズマ現象は関係があるのでしょうか。

視点をさらに広げると、銀河間には巨大なプラズマフィラメント(電離したガスが糸状に連なる構造)が漂い、銀河をつなぐ光の糸のようです。

雲の中で電子が跳ねる微小な現象と、宇宙規模のプラズマの流れ――どちらも同じ物理法則に従っていることを体感できます。

 

雲の白いふわふわ感は、粒子の集まりと光の散乱による視覚効果である。

 

雷は、粒子の衝突→電気の偏り→放電→プラズマ化という一連の現象である。

 

雲が綿のように見えるのは、雲の中の放電現象によるかもしれない。

雲の白いふわふわ感は、微小な水滴や氷粒の集まりと、光の散乱、そして雲内部で生じる微弱なプラズマ放電の揺らぎによる視覚効果である。

 

雲の上で光るスプライトやブルージェットは、雷のエネルギーが高層大気を励起して発光する。

 

ミクロな粒子の動きと宇宙スケールの光の糸は、実はプラズマという同じ法則に従っていることがみえてきます。

 

大きな流れをつかみ、粒子や光の動きを想像することで、頭の中で自然の仕組みを体感しながら理解できます。

雲の中から宇宙規模まで、自然の法則が連続していることを感じられるでしょう。

 

さて、あなたには雲はどのように見えますか。

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標準理論を悩ませている課題とプラズマ宇宙論という対案。プラズマ宇宙論で宇宙の大構造を考える。その3

宇宙は、どう膨らむと言うのでしょうか。

昔の天動説と似たジレンマから、考えてみましょう。

 

昔々、人々は「地球が宇宙の中心」だと信じていました。

これが「天動説」と呼ばれる考え方です。

でも科学が進み、地球が太陽の周りを回っていることがわかり、天動説は誤りだと判明しました。

 

現代の宇宙論も、実は同じように大きな疑問を抱えています。

私たちが住む宇宙は膨らんでいるのですが、膨張の仕組みや中身にはまだ多くの謎が残っているのです。

 

ならば、宇宙の膨張ってどういうことなのでしょうか。

ゴム風船と波紋のイメージで考えると言われるけれども、これで良いのでしょうか。

宇宙の膨張は、ゴム風船の表面にたくさん点を描き、その風船を膨らませるイメージで考えるとわかりやすいとされています。

この点は銀河や星を表しています。

風船を膨らませると、点と点の距離はどんどん広がります。

ですが、不思議なことに光の速さは変わりません。

 

ここで少し想像を広げてみてください。

風船の表面に水面の波紋のような模様があるとします。

風船が膨らむと、その波紋の「波の周期」も長くなり、波がゆっくり動いているように見えます。

このイメージが、宇宙の「時間の伸び」に近い感覚です。

 

なぜ「ダークエネルギー」が必要なのか、どう説明されたのでしょうか。

観測によって、宇宙の膨張は時間とともに加速していることがわかりました。

この加速を説明するために、科学者たちは「ダークエネルギー」という見えないエネルギーを仮定しています。

 

ダークマターとダークエネルギーという謎だらけの存在、それに対するプラズマ宇宙論という提案があります。

現代の宇宙論では、「ダークマター」と「ダークエネルギー」という正体不明の存在が宇宙を支えているとされています。

ダークマターは、銀河の回転速度や銀河団の動きを観測すると、見える物質だけでは説明がつかず、重力の見えない“影の質量”として必要とされました。

 

しかし、宇宙が膨張しているのに、ダークマターが薄まらずに銀河や銀河団を支えている謎もあります。

この点は現代の理論でも完全には説明できていない難問の一つです。

 

こうした謎は標準理論の大きな悩みの種となっています。

 

一方、プラズマ宇宙論は宇宙を満たす電気を帯びたプラズマの力を重視し、

ダークマターやダークエネルギーに頼らずに宇宙の現象を説明しようとしています。

だから、難解な「見えない存在」に頼らずに済む可能性があるのです。

 

宇宙定数問題という、かなり厄介な理論と観測の大きなズレという課題が残っています。

科学の理論で計算すると、「真空のエネルギー」は理論と観測でとてつもなく違う値になります。

これは、たとえるなら「東京から大阪まで1000キロあるはずなのに、実は1ミリしかない」と言われるようなものです。

こんな大きなズレを認めて、理論を無理に調整してしまうのは科学的に問題です。

 

科学の歴史は変化の連続であり、それは今も続いています。

過去の天動説も間違いだとわかり、地動説に変わりました。

同じように、今の宇宙論も将来変わるかもしれません。

新しい理論や視点に目を向けることが、宇宙の謎を解く鍵になるでしょう。

 

あなたと一緒に考えたいことが、あるのです。

宇宙はまだまだ謎だらけです。

科学は進歩し続けていますが、完璧な答えはまだありません。

この広大な宇宙の真実を、あなたも一緒に考えてみませんか。

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ブラックホールの爆発とボイド構造の関係は。プラズマ宇宙論で宇宙の大構造を考える。その2

宇宙は限界を超えないのではないでしょうか。

ブラックホールの振動とボイド構造の関係を、この立場から考えてみましょう。

宇宙は、静かに揺れているのです。

私たちが日常で感じることはないが、 空間そのものが、重力によってわずかに震えていることが、観測によって明らかになってきました。

 

2015年、LIGOによって初めて検出された重力波は、 ブラックホール同士の衝突によって生じた空間の振動でした。

それは、光ではなく、空間のゆらぎとして地球に届いたノートパソコン。

 

この発見は、アインシュタインの一般相対性理論が予言していた現象の実証であると同時に、 宇宙のふるまいに対する私たちの理解を、根本から揺さぶるものでした。

 

自然の応答としての振動は、世界に満ちているのではないでしょうか。

こうした振動は、宇宙だけの話ではないのです。

地球上でも、台風、地震、火山噴火など、私たちが自然災害と呼ぶ現象の多くは、 自然が自らのバランスをとるための応答と言えるでしょう。

 

圧力が高まれば、放出が起こるのです。

歪みが蓄積すれば、揺れが生じるのです。

そして、限界に達すれば、爆発的な振動が起こるのです。

 

ブラックホールの爆発的現象も、 この振動の連鎖の一例に過ぎないのではないでしょうか。 宇宙は、限界を超える前に、振動する。 それは、破壊ではなく、秩序の再編成なのかもしれないのです。

 

振動的打開としての重力波を考えてみましょう。

ブラックホールの形成や合体に伴う重力波の観測は、 宇宙が極限に達したとき、空間そのものが振動するという事実を示しているのです。

この振動は、単なるエネルギーの放出ではなく、 宇宙が自らの構造を守るための応答——振動的打開として捉えることができるのです。

 

地球の地殻が歪みに応じて地震を起こすように、 宇宙もまた、圧力の集中に対して振動で応じるのではないでしょうか。

限界に達する前に、空間は揺れ、エネルギーは波として広がると言えるでしょう。

 

理論の補完としてのプラズマ的視点に、注目してみましょう。

残念ながら、こうした現象のすべてを重力だけで説明するには限界があるのです。

特に、ブラックホール周辺のジェット構造や高エネルギー粒子の加速には、 磁場やプラズマのふるまいが深く関与していると考えられているのです。

 

この点で、プラズマ宇宙論が示す視点は、 本稿の議論を補強する可能性を秘めていると言えるでしょう。

宇宙の構造形成やエネルギーの流れにおいて、 電磁的な相互作用が重力と並ぶ重要な役割を果たすという考え方は、 振動的応答の背景にある力学を、より多面的に捉える手がかりとなるかもしれないのです。

 

ボイド構造と振動の痕跡という、観点で見てみましょう。

宇宙の大規模構造を観測すると、銀河が網目状に分布し、 その間には広大な空洞——ボイドと呼ばれる領域が広がっているのです。

これらのボイドは、単なる何もない空間ではなく、 宇宙の進化と構造形成の過程において、重要な役割を果たしていると考えられています。

 

もし、ブラックホールの爆発的現象が、 圧縮限界に達した空間の振動的応答であるならば、 そのエネルギーの放出や空間の再編成が、 周囲の物質分布に影響を与え、ボイドの形成や拡張に関与している可能性もあるのです。

 

つまり、局所的な振動が、宇宙の広域的な構造に波及する。 振動は、空間を揺らし、物質を再配置し、 結果として、銀河の分布とボイドの境界を形づくるとみていいでしょう。

 

そして、ボイドの境界に沿って広がる銀河の網目構造には、 プラズマフィラメントと呼ばれる電流の痕跡が観測されつつあるのです。

それは、宇宙が振動し、再編成される過程で生じた、 もうひとつの秩序の糸なのかもしれません。

 

宇宙は、静かに揺れながら、構造をつくるのではないでしょうか。

その揺れは、破壊ではなく、秩序の再編成。 そして、ボイドはその秩序の余白として、 宇宙の振る舞いを静かに物語っているように見えるのです。

 

今の宇宙は、この一連の流れのなかで生まれたのかもしれません。

この話は、また別の機会に回しましょう。

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プラズマ宇宙論で宇宙の大構造を考える。その1

プラズマ宇宙論の視点から、宇宙の構造・エネルギー・記憶のあり方を探求してきました。

今回は、空間のポテンシャルエネルギーの限界という新たな視点から、宇宙の語りの形式がどう変化するかを考察します。

宇宙は、響き、編まれ、記憶すると言えるでしょう。

そこで、星と構造と振動の思想を試みます。

 

宇宙は、響き合う場でした。

波動としての存在、と言えるでしょう。

 

宇宙の始まりは、爆発ではなく、振動だったのかもしれません。

粒子は波であり、波は場を揺らします。

星も、空間も、私たちの身体も、 すべては、響き合う振動の重なりでできています。

 

この世界は、静止しているようで、常に震えています。

音にならない音、光にならない光、 そのすべてが、宇宙のなのです。

 

私たちは、その声の中に生まれ、 その響きの中で思考し、感情を持ち、 そしてまた、振動として宇宙に返っていくのです。

 

星は、編み目の結び目のような存在なのでしょうか。

構造としての存在を、考察してみましょう。

 

星は、ただ生まれるのではありません。

それは、宇宙の編み目の中で、結び目として形成されるのです。

 

重力が集め、回転が形を与え、 磁場が方向を定めます。

そのプロセスは、まるで織物のような秩序を持っています。

 

星は、宇宙の構造の中で、 意味を持って結ばれる存在なのです。

 

銀河の中で、星々は互いに響き合いながら、 宇宙の網目を形づくっていきます。

その編み目は、見えないけれど確かに存在し、 私たちの存在もまた、その中に織り込まれているのです。

 

星は、記憶を撒き散らす存在だったのでしょうか。

痕跡としての存在を、みてみましょう

 

星は死ぬとき、記憶を撒き散らします。

超新星の爆発は、元素を宇宙にばらまき、 その痕跡が、新たな星や惑星、生命の材料になります。

 

星の死は、終わりではなく、記憶の拡散なのです。

宇宙は、星の記憶を受け継ぎながら、 次の構造を編み直していきます。

 

私たちの身体も、星の記憶でできています。

カルシウムも、鉄も、酸素も、 かつて星の中で生まれ、宇宙に撒かれたものです。

 

それは、宇宙の“語り”の一部なのです。 星が語り、宇宙が記憶し、 私たちはその物語の続きを生きているのです。

 

余韻としての宇宙を展望してみましょう。

宇宙は、響き、編まれ、記憶します。

その思想の先に、さらに広がる構造があります。

銀河が網目状に連なる宇宙の大構造―― その謎に触れるとき、私たちは、 宇宙が今もなお、編み続けていることに気づくでしょう。

 

プラズマ宇宙論から虚空間へ、宇宙は何を語りだすのでしょう。

まず、宇宙はプラズマである。

宇宙の構造形成は、重力だけでは説明できない。

電磁的相互作用とプラズマの流れが、銀河や星雲の形を決定づける。

この視点は、空間そのものをとして捉える基盤となる。

 

そして、エネルギーは転化する。

運動エネルギーとポテンシャルエネルギーは、宇宙の中で絶えず転化し合う。

この転化には限界があるとすれば、宇宙の構造は臨界点で変化する。

 

さらに、重力波は宇宙の語りである。

重力波は、宇宙がポテンシャルエネルギーの限界を超えたときに発する“振動の言語”である。この語りは、空間の構造変化と密接に関係している。

 

そのうえ、ブラックホールは還元される。

ホーキング輻射による蒸発は、情報の消失ではなく、場への還元である。

特異点の否定と、情報の折りたたみという新たな視点がここに加わる。

 

結果として、宇宙は記憶を振動として語る。

宇宙の記憶は、振動として空間に刻まれる。

重力波はその痕跡であり、語りの形式である。

記憶の再構成には、時間の反転という概念が必要になる。

 

虚空間と時間の反転が語る宇宙の再構成が、みえてきます。

空間は、無限を許容しない。 ポテンシャルエネルギーが限界に達するとき、 宇宙はを開き、時間は反転すると言えるでしょう。

特異点とは、理論の盲点であり、 実在するのは、場の再構成なのです。

 

空間のポテンシャルエネルギーの蓄積限界がもたらす構造変化として、虚空間の開示と時間の反転を考える方が良いでしょう。

ブラックホールの蒸発は、終焉ではなく、宇宙の記憶が再び語られる準備なのです。

ブラックホールは奥が深いので、触れるのはまたの機会に譲るとしましょう。

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霧なはずの雲が綿のように見える謎を考えてみた。

雲は霧なはずなのに、空に浮かんだ綿に見えるのはなぜでしょうか。

 

雲の正体について、考えたことがあるでしょうか。

雲の形は。綿の塊のようにも、ちぎられた綿のようにも見えるのはどうしてなのか不思議に思ったことはないでしょうか。

雲の中は飛行機や山の上で入ると、どう見ても霧にしか見えないはずです。

それなのに、外から見ると綿の塊のようにくっきり見える経験をした人は少なくないのではないでしょうか。

 

雲のできるメカニズムは空気中の水蒸気が冷えて小さな水滴になったものであり、冷えた理由は断熱膨張であると説明されています。

だがそれだけでは、綿のように見える理由は明らかにされてはいません。

 

水滴の集まりが、どうして“綿”に見えるのでしょうか。

実は、あれは「光の散乱」のせいなのです。

雲をつくる水滴はとても小さくて、だいたい1020ミクロン、1ミクロンは1000分の1ミリです。

その水滴がたくさん集まって、光をあらゆる方向にバラバラに散らします。

これを「ミー散乱」と言います。

 

外から見ると、光が反射して白っぽく見えるわけなのです。

でも、雲の中に入ると光があちこちから入ってくるので、ぼんやりした霧のように見えるのです。

つまり、「見え方の違い」はあっても、中身は同じ小さな水滴の集合体なのです。

 

水の表面張力は、液体の中でも大きいことで知られています。

水の分子はH₂Oですが、この分子は平仮名のくの字のように曲がっていて電気的に偏りがあります。

酸素の方にマイナス、そして水素の方がプラスになっている極性を持っているのです。

 

水の表面張力がとても強いのは、そのためです。

そして、水の分子どうしはお互いに引き寄せ合う性質をもっていて、表面でも微妙な秩序が保たれています。

水滴の中は電気的に中性でも、表面は電気的にちょっと特別な状態にあると言えます。

 

では雲の中で、電荷を帯びている粒子になっている水滴が動いたらどうなるでしょう。

ここからちょっと想像をふくらませてみましょう。

 

もし雲の中にある無数の水滴が、それぞれ電気を帯びていて、しかもそれがまとまって動いたらどうなるでしょう?

電荷が動くということは電流が流れるということで、電流が流れれば磁場が生じます。

 

そのような現象が、雲全体の中で起こっていたとしたらどうでしょう。

雷のような現象の“前ぶれ”として、小さな電気的フィラメントつまり糸状の構造ができていても、不思議ではないのではありませんか。

 

さらに想像を広げてみます。

 

もし雲の中に、電気を帯びた粒子の集合であるプラズマがフィラメント状に走っていたとしたらどうでしょう。

それらが複雑に絡まり合いながら、空中に浮かんでいたら何が起こるでしょうか。

私たちが見ている雲の“綿”のような形も、単なる水滴の集まり以上の、構造的な秩序をもっている可能性があるのではないでしょうか。

 

しかも、その構造が、雷の発生にも関係しているかもしれません。

雲の中にある“電気の道筋”のようなものが、雷のルートを決めているとしたら、どうでしょう。

 

雷の発生メカニズムの解明は、まだまだ調べることがたくさんあると言います。

氷の粒がぶつかって発生する電気だけでは雷のエネルギーは足りないとされ、宇宙空間から飛んできた高エネルギーな粒子がかかわっていると言う説もあるがまだ仮説に過ぎません。

雲の中で、電気のエネルギーはどのような流れ方なのか、そしてそれはなぜかも、解明が待たれています。

 

あなたも、考えてみませんか。

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ダークマターもダークエネルギーもない?

マイナビニュースに面白い記事が掲載されました。

 

 

 

ダークマター存在せず? - 「エントロピック重力理論」と観測データが一致

 

荒井聡 [2016/12/22

 

ライデン天文台(オランダ)の天文学者マーゴット・ブラウワー氏らの研究チームは、宇宙における重力分布の測定データを分析し、「エントロピック重力理論(ヴァーリンデ理論)」と一致する結果を得たと報告した。エントロピック重力理論は、2010年にアムステルダム大学の理論物理学者エリック・ヴァーリンデ教授が発表した重力についての新理論。重力とは「電磁気力」「強い力」「弱い力」と並ぶ自然の基本的な力ではなく、実は「見かけの現象」に過ぎないとする理論であり、発表当時、物議を醸した。この理論に立つと、宇宙の全質量・エネルギーの約27%を占めるとされる目に見えない未確認の重力源「暗黒物質(ダークマター)」を想定しなくても良くなる点も注目されている。ブラウワー氏らの研究論文は「英国王立天文学会月報」に掲載された。

 

 

 

研究チームは今回、33000個超の銀河の周囲での重力分布を測定し、それらのデータがヴァーリンデ理論による予測値と一致するかどうかを調べた。その結果、観測された重力分布はヴァーリンデ理論とよく一致していることが確かめられたという。

 

 

 

重力分布の測定には「重力レンズ効果」を用いる。銀河の重力によって銀河の周囲の空間が歪むため、歪んだ空間がレンズの役割を果たし、その空間内を通る光の進路が曲がる。これによって手前の銀河のまわりでは背後の銀河の像がわずかに歪む。この歪みを測定することで重力分布を調べることができる。

 

    

 

重力レンズ効果による銀河の像の歪み(出所: Netherlands Research School
for Astronomy)

 

重力レンズを使って調べると、銀河の周囲では、アインシュタインの一般相対性理論から予想されるより強い重力が、銀河の半径の数百倍に及ぶ範囲に広がっていることがわかる。一般相対性理論に矛盾しないようにこの重力分布を説明するには、見えない重力源であるダークマターの存在を仮定する必要がある。一方、ヴァーリンデ理論では、ダークマターを想定せず、目に見えている天体だけを重力源として計算しても観測結果を上手く説明することができる。

 

 

 

ブラウワー氏は「ダークマターを仮定しても銀河のまわりの重力分布は説明可能である」と指摘する。つまり、今回の研究によってダークマターの存在が直接否定されたわけではない。ただし、ダークマターによる説明では、実際の観測で得られたデータと合致するようにダークマターの質量を決める必要がある。つまり、理論と現実を一致させるための自由変数として、ダークマターの質量が使われている。一方、ヴァーリンデ理論はこうした自由変数を利用しておらず、理論から直接導出した予測値が実際の観測結果と一致するという強みがある。

 

 

 

今年11月には、理論提唱者であるヴァーリンデ教授本人も、エントロピック重力によって「銀河の回転速度問題」を説明できるとする論文を発表した。渦状銀河の外縁部は、非常に速い速度で回転していることがわかっているが、目に見える通常の天体の質量にもとづく計算ではこの速度の説明がつかない。この問題を既存の重力理論の枠内で説明するには、目に見えない大量のダークマターを重力源として想定する必要があった。

 

 

 

エントロピック重力理論では、重力とは「物体の位置に関する情報量の変化によって生じるエントロピー的な力である」と説明される。物体の位置が変動することによって、情報量としてのエントロピーが変化し、この変化が重力という形を取って現れるという。つまり、重力とは、エントロピー変化にともなう見かけ上の現象ということになる。

 

 

 

この主張は、「電磁気力」「強い力」「弱い力」と並ぶ自然の基本的な力として重力をとらえる従来の物理学理論とは大きく異なっている。また、「情報」という概念を使って重力について説明しているところも、エントロピック重力理論の特徴である。三次元空間内の情報はすべて二次元平面に保存されるとする物理学上の仮説「ホログラフィック原理」とも深く関わっている。

 

 

 

 こういう内容です。

 

 そう言えばアインシュタインは、重力を時空の歪みとして考察していました。

 

 

 

言ってみれば、重力とは時空の中に質量が存在することによって派生する二次的な力として捉えていたと言う見方も可能なわけです。

 

 

 

重力を見かけ上の力に過ぎないとするエントロピック重力理論のような議論は、これまで出てこなかった方が不思議ともいえます。

 

 

 

とは言え、アインシュタインでさえ重力を含む統一理論構築に四苦八苦していたことを思えば仕方がないことかも知れません。

 

 

 

ダークマターやダークエネルギーは、プラズマ宇宙論では考察する必要性が無いとされてきたことを思えば興味ひかれる展開になってきました。

 

 

 

さて、ダークマターやダークエネルギーの運命はどうなるのでしょう。

 

 

 

検出したいと頑張っている人たちの反応が知りたいところです。

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宇宙も生命も自己組織化とプラズマで説明できそう?

今科学や技術の分野で新たなキーワードになりつつあるのが、自己組織化です。

 

自己組織化(self-organization、self-assembly)とは、自律的に秩序を持つ構造を作り出す現象のことで、自発的秩序形成とも言います。

 

自己組織化の過程の中では、何らかの形で全体の秩序付けや調整がなされています。

 

この全体の秩序付けや調整は、システムの中に最初から備わっていたさまざまな成分や部分や要素の間の部分的なやり取りの中から生まれてきたものなのです。

 

自己組織化の過程は自発的に生じてくるのであって、監督や調整役を務めるエージェントの役を務めるなんらかの仕組みや存在をシステムの内にも外にも必要とはしません。

 

きっかけとなるのはある程度の大きさのランダムな変化や変動であり、正のフィードバックによる増幅の結果生じてきたものなのです。

 

秩序付けや調整の結果として生まれた組織は、システムを構成しているすべての成分や部分や要素に分散されて散っていくことになります。

 

小さなあるいは部分的な損傷なら自己修復が可能となるけれど、大きな致命的な損傷や欠損は多くの場合修復は不可能であるか極めて困難です。

 

切り口に生じた一つの細胞から全体を再生する能力は植物では確認されているが、どんな小さな切片からでも全身の再生が出来るプラナリアがいる動物では全身を再生可能な細胞が切断などの簡単な刺激で生じる例は今の時点では確認されていません。
現時点で確認されている全身再生可能な動物の細胞は、初期の胚から取られるES細胞や初期化処置の必要なiPS細胞だけです。

 

自己組織化は、さまざまな物理、化学、バイオ、ロボット、社会、認知システムで生じるプロセスです。

 

一般的な結晶化、動物、および複雑なパターンを認識するニューラル ネットワークの学習方法のグループで群がって、液体下から加熱、化学発振器に対流パターンの出現などがあります。

 

自己組織化は、結晶例えば幾何学的な形状に成長する雪の結晶や孔雀の羽に浮かび上がる模様を形作るフォトニック結晶構造、さらには、シマウマのゼブラ模様、心臓の鼓動、過熱による液体の滞留パターン、高い規則性や秩序性を示す化学振動反応など、様々な自然現象の中にも見出すことができます。

 

生物の細胞がDNAを設計図として機能を持った組織を作り出す現象も、極めて高度な自己組織化の結果と考えられています。

 

DNA(デオキシリボ核酸)は、核酸の一種で、地球上の多くの生物において遺伝情報の継承と発現を担う高分子生体物質です。

 

DNAは五炭糖のデオキシリボースとリン酸、塩基 から構成される核酸で、塩基はプリン塩基であるアデニン(A)とグアニン(G)、ピリミジン塩基であるシトシン(C)とチミン(T)の四種類あります。

 

ここで注目したいのは、細かな構造や機能ではなく、DNAのらせん構造です。

 

プラズマは、プラズマフィラメントというらせん構造を作ることが知られています。

 

プラズマは、テレビのディスプレィや空気清浄機の宣伝で聞いたことがある人も多いでしょう。

 

極地の空に見られるオーロラもプラズマです。

 

プラズマは何らかのエネルギーが外部から供給されてゆらぎが生じると、不安定な様相を見せます。

 

プラズマがゆらいで発生するフィラメント状の構造の代表的な例は、オーロラとして観察できるのです。

 

パルス発信機を用いてX線放射の実験を行うことで確認できるが、フィラメントや渦といった構造は、条件が整うとお互いが生み出した磁場によって、同じ方向に動いているほかの渦を引き寄せて、自己組織化しながら成長していくのです。

 

プラズマが自己組織化という極めて生命と似た振る舞いをし得ることからプラズマ生命体が生存する可能性を主張する科学者さえいます。

 

プラズマは螺旋状の渦を作ったり、一定条件下では渦糸が結晶構造を作ることもあります。

 

渦の成長はやがて止まって何らかの理由で自然消滅した後に、再び新たなフィラメントを生成ていくこともあります。

 

このような生成と消滅を伴うエネルギーのサイクルは、グレートウォールとボイドによって構成された、銀河の集団が作る気泡状の宇宙構造が生成されていくメカニズムの中にも認められるのです。

 

量子力学は光の研究から始まり、物質一般にまで拡張された理論です。

 

そして光は、量子研究の一分野である量子電磁気学で荷電粒子間に働く電磁相互作用を荷う重要な存在して認識されています。

 

プラズマと光は密接な関係があります。

 

宇宙は光の中から誕生しました。

 

これは、言い換えるなら、宇宙はプラズマの中から誕生したことになるでしょう。

 

宇宙の99.9%以上はプラズマが占めると言います。

 

プラズマ(plasma)は固体・液体・気体につづく物質の第四の状態の名称であって、通常は「電離した気体」をイメージに持ちます。

 

通常はと言うのは、実は固体プラズマと呼ばれる現象もあるからです。

 

正の荷電粒子と負の荷電粒子が,ほぼ同じ密度で共存する物質の状態を一般にプラズマといいます。

 

固体物質内のこのような荷電粒子の集りを,狭い意味でのプラズマ(電離気体)と区別して固体プラズマというのです。

 

例えば金属の場合、結晶格子を構成する正イオンに対し、自由に動き回る伝導電子があって全体としては電気的に中性になっています。

 

正イオンとは電子が少ない状態の原子を言い、負イオンとは電子が多い原子の状態を言います。

 

また半導体や半金属などでも伝導電子と正孔、さらに正負イオンが混在しプラズマ状態を作っています。

 

余談だが、プラズマは液体中でも発生することがわかっています。

 

プラズマには、ダストプラズマと呼ばれる状態もあります。

 

ダストプラズマdusty plasma)はイオンと電子のほかに、μm(マイクロメートル)程度の巨視的大きさをもつ多数のダスト(dust、ちり、すなわち固体微粒子)を含むプラズマのことで微粒子プラズマとも呼ばれます。

 

そこではダスト微粒子、つまりダストの粒子には沢山の電子が付着して大きな負の電荷をもった粒子になり、通常のプラズマには見られない多くの興味ある現象を引き起こす事が知られています。

 

ダストプラズマは、宇宙空間、半導体製造のプラズマプロセスで多く見出され、それぞれ宇宙探査、産業上の問題として研究が進められました。

 

ダストプラズマが自己組織化することによって、クーロン結晶などが生成されることが1994年に複数の研究チームによって確認されていると言います。

 

プラズマ構造を積極的に制御することにより、微粒子の糸状結晶なども容易に得ることができます。

 

ダストプラズマは電子とイオンとに関しては通常のプラズマと同じで弱結合系であるが、ダスト微粒子だけに着目するとその粒子系は容易に強結合系にもなるので、弱結合系(ガス状態)から強結合系の典型的現象である結晶化までを個々の粒子レベルで観察出来る興味深い物理系として研究が進んでいるのです。

 

宇宙にも巨大なフィラメント構造が見つかっています。

 

エネルギーは存在するだけでは、仕事をしません。

 

ポテンシャルエネルギーになる必要があります。

 

そして、ポテンシャルエネルギーが最も安定して減少するには渦がもっともエネルギー効率が良いのです。

 

もちろん、ポテンシャルエネルギーの減少過程が安定して現象するのに最も適しているのも渦構造です。

 

プラズマがフィラメント構造を採るのは、安定して存在するのに最も適する構造だからと言えるでしょう。

 

宇宙は巨大なゆらぎの中から生まれたと見られています。

 

そのゆらぎが最も安定して存在するためには、フィラメント構造が最も適しています。

 

宇宙の、巨大なボイド(泡)構造とこれまた巨大なフィラメント構造を考えるなら、真っ先に連想できるのは細胞とDNAの組み合わせです。

 

最新の科学は、宇宙は階層性をもち、その階層性には相似性が存在することが明らかになりつつあります。

 

その良い例の一つが、電子が原子の中で土星の輪のように分布すると唱えた長岡のモデルです。

 

ラザフォードによって正しさが確認され、今日の電子の殻軌道モデルに引き継がれています。

 

原子、惑星などの天体、太陽系、銀河系と相似性が今日では明らかになっています。

 

原子中の電子は雲のような形で分布していることがわかってきたが、銀河もまた星雲と呼ばれる雲に似た描像が用いられるなど、ここでも階層性が見られます。

 

宇宙の階層性が持つ相似性を記述する理論が、フラクタルです。

 

フラクタル(fractale)は、フランスの数学者ブノワ・マンデルブロが導入した幾何学の概念で、図形の部分と全体が自己相似になっているものなどを言います。

 

フラクタルは、自然現象の全ての尺度において現れる繰り返しパターンを記述する数学の手法です。

 

多くの存在が相似性を示しつつ、多様性を示しているのは、ゆらぎやトポロジー(位相幾何学)的な展開をしているからでしょう。

 

トポロジーの名称はギリシャ語のトポスとロゴスの合成に由来するもので、直訳すれば「位置の研究・学問」です。

 

プラズマは自己組織化する能力を持ち、空気清浄機に見られるように周囲のダクトを引き付ける事も出来ます。

 

そして、ダクトプラズマもまた自己組織化する能力を持ちます。

 

ダクトプラズマは宇宙空間にも多く見られ、プラズマの示す生成と消滅を伴うエネルギーのサイクルは、プラズマの示すグレートウォールとボイドによって構成された、銀河の集団が作る気泡状の宇宙構造が生成されていくメカニズムの中にも認められるのです。

 

さまざまなスケールで現れるプラズマフィラメントが、宇宙の階層性を繋ぐキーワードと見てはおかしいでしょうか。

 

結晶の形と生命体の形、流体である水の作り出す様々な形と生命体の形、そこには面白いほどの相似性が見られます。

 

結晶構造と電子構造は密接な関係にあり、水も極性のある分子の集合体です。

 

ミクロからマクロに至るまで、イオン、そして、プラズマは大活躍していると言えるのではないでしょうか。

 

今、多くの科学者を悩ませ虜にしてるダークマターやダークエネルギーは、実はプラズマ宇宙論には登場しません。

 

宇宙の99.9%以上はプラズマなので、プラズマ宇宙論から見ればダークマターやダークエネルギーの正体はプラズマはプラズマとそのエネルギーとなるからです。

 

宇宙の誕生から、生命の誕生、そしてそれらの展開は自己組織化とプラズマを中心に議論をしていくと、あっけないほど短期間な物語となることでしょう。

 

詳しく展開すれば、もっと長い時間が必要でしょうが今回は大まかな話にとどめておきます。

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またもビッグバン理論に危機?!

ナショナルジオグラフィックニュース2014年9月11日付に、面白い記事がありました。

 

またしても、ビッグバン理論に見直しが迫られていると言うのです。

 

 

修正を繰り返して、完成に近づくなら良いのですが、いろいろと突っ込み処満載な展開をしています。

 

 

最近では宇宙定数にまで色目を使っているけれど、これ、本来はアインシュタインが定常宇宙を前提に導入した、万有引力と大きさが同じで反対方向に働く力なのです。

 

つまり、マクロからミクロまで働いている引力と釣り合う力として宇宙定数は導入されたので、引力より大きいとしたら、素粒子はとっくの昔にぶっ壊れてないとおかしいはずなのです。

 

 

さらに、ダークマター(暗黒物質)やダークエネルギー(暗黒エネルギー)という仮説を、プラズマ宇宙論では必要としていません。

 

プラズマ宇宙論は、宇宙的スケールの現象は重力だけではなく、宇宙の全バリオン物質の99.9%を占める電気伝導性の気体プラズマの運動に起因する、巨大な電流と強力な磁場の影響を大きく受けているとする理論です。
そして電磁気力と重力の相互作用によって、壮大な現象を説明できると主張しています。

 

 

プラズマ宇宙論では、ダークマター(暗黒物質)やダークエネルギー(暗黒エネルギー)とは、バリオン物質の99.9%を占める気体プラズマの質量やエネルギーとして説明できると言うことなのでしょう。

 

ナショナルジオグラフィック ニュース

 

ビックバンの見直しを迫る新たな観測

 

Michael D. Lemonick

 

 

for National Geographic News

 

 

September 11, 2014

 

 

 

 

 地球から約8万光年の距離にある星団でも、どうやら私たちの銀河と同様に、金属元素のリチウムの量が理論上の値よりも大幅に少ないらしいことが、9月10日に発表された最新の研究で明らかになった。

 

 


ビッグバン理論の見直し迫る新たな観測

 

 

 このリチウム量の不足から考えられる可能性は、これまでの天体物理学研究ではビッグバンを十分に説明できていないか、恒星のはたらきを十分に説明できていないかのいずれかであると、論文の著者らは示している。ただし、今回の発見は、ビッグバンの概念そのものを覆すものではない。

 

 

「この(リチウム量の)問題に関する最も極端な説明は、ビッグバン理論が不完全であるということだ。そこまで極端にならずに、この問題を説明する方法は見つかっていない」と、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の理論物理学者ブライアン・フィールズ(Brian Fields)氏は言う。フィールズ氏は今回の観測には参加していない。

 

 

 

 宇宙についての基本的な理論では、宇宙は誕生後の数分間、ちょうど原子炉のような働きをして、最も軽い3つの元素である水素、ヘリウム、リチウムを生成したとされている。これより重い、酸素や窒素や炭素やケイ素などの元素は、それ以降に、恒星の核の中か、強力な超新星爆発において作られたという。

 

 

 

 最初期の核反応に関するこうした理解に基づいて、最も軽い3つの元素がどれだけ生成されたかが理論上予測された、とカリフォルニア大学サンタクルーズ校(UCSC)の物理学者ジョエル・プリマック(Joel Primack)氏は説明する。なお、プリマック氏も今回の観測には参加していない。全体的に見て、これらの予測は正確に当たっていた。「宇宙学の最大の成功の1つだ」とプリマック氏は言う。

 

 だがそれも、リチウムには当てはまらない。「リチウムについては、この予測は私たちが実際に恒星で確認できた数値より、約3倍も多かった」とプリマック氏は言う。

 

◆別の銀河系ではどうなる?

 

 リチウムの量が予測より少ないことは、フランソワ・スピート(Francois Spite)氏とモニク・スピート(Monique Spite)氏の計測によって、1982年に初めて明らかになった。この2人は夫婦でともに天文学者である。「その後も多くの人が計測し直して、やはり同じ結果を得ている」とプリマック氏は言う。

 

 ただし、天の川銀河の外の恒星におけるリチウムの量は、これまで計測されてこなかった。初めてそれを行ったのが、ボローニャ大学のアレッシオ・ムッチャレッリ(Alessio Mucciarelli)氏らによる今回の研究である。「ほかの銀河系でもこの問題が同じであるなら、ローカルな問題ではなく全宇宙的な問題なのだと確認できるだろう」とムッチャレッリ氏は言う。

 

 チームが観測対象に選んだのは、いて座矮小楕円銀河に属する球状星団M54(メシエ54)だ。「これらの星は非常に暗いので、正直なところ、うまく行くかどうかも定かでなかった」とムッチャレッリ氏は言う。

 

 最終的には、チリにあるヨーロッパ南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡VLTを用いた30時間の観測によって、天の川銀河の外にある恒星でも、やはりリチウム量は予測より少ないとの確証を得た。

 

◆謎は深まるばかり

 

 リチウム量の不足の説明として考えられるものの1つは、恒星にはもともと現在より多くのリチウムが含まれていたが、核反応によって破壊されたという説だ。「そんなに突飛な考えではないが、詳細まで確認するのは難しい」とフィールズ氏は言う。

 

 より可能性の高い説明として、フィールズ氏とプリマック氏がともに認めているのは、ビッグバン直後の最初の数分間に、これまでの研究では明らかになっていない何らかのエネルギー放出があって、リチウムの生成が抑制された、というものだ。もしそうだとすれば、リチウムははじめ、くずのような形で誕生し、それがやがて崩壊して暗黒物質(ダークマター)になった可能性がある。

 

 プリマック氏は、もしそうであれば「このリチウムの問題から窺えることは、恒星に関する些細な事柄などではなく、ダークマターに関する根本的な事柄なのかもしれない」と言う。

 

 ダークマターの性質は、宇宙学の分野で今なお謎とされている主要な問題の1つなので、プリマック氏の仮説の通りなら、これは本当に大きな話になってくる。

 

 球状星団M54のリチウム量に関する今回の論文は、「Monthly Notices of the Royal Astronomical Society」誌のオンライン版に9月10日付けで掲載された。

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